2015/6/26

友だちに助けを求められて、知らん顔していられるか!!  MOVIE

本日の映画は往年のフランス映画
「ボルサリーノ」

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です。

1970年公開ですので、映画は見たことがなくても
主題曲の「Borsalino Theme」は
一度は聞いたことがあるのではないしょうか。


これです。

これだけ耳に残る名曲ですから劇中でもくどいほど流れます。
この映画1本最後まで見れば
たぶん一生分耳にすることになると思います。

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冒頭にはわざわざこんな映像も流れます。

出演は当時フランスで大スターであり、
日本でも人気の高かったジャン=ポール・ベルモンド、
アラン・ドロンのお二人。

多感な十代、映画をまったく見ていなかった私でさえ
顔と名前を知っている世界一の二枚目
アラン・ドロンはともかく
ジャン=ポール・ベルモンドの方は
名前を知ってからお顔を拝むまで
10年ぐらいのスパンがありました。

中高時代に愛読していた平井和正原作の
SFハードボイルド小説「アダルト・ウルフガイ」の
主人公犬神明の容姿が毎回
「ジャン=ポール・ベルモンドを痩せぎすにした感じ」
と紹介されており
どんなハンサムなのだろうと胸ときめかしていたのは
今思うとなかったことにしたい青春の後姿です。

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この日本のヒーローもジャン=ポール・ベルモンドがモデルです。声は野沢那智。

そんな個人的な過去はともかく
1960年代2大スターの共演に否が応でも期待が高まります。

「TSUTAYA発掘良品」なので
レンタルDVDにありがちな
本編前の「新作情報」が収録されていないのも
ありがたいです。

そんなわけでDVDをセット直後にはメニュー画面が現れ
再生すると、タイトルと共に主演の1人
当代きっての二枚目の誉れ高きアラン・ドロンが
登場するわけですが

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……ん?
 
 


なんだか、微妙に寅さんっぽい。
ラクダの腹巻をしていないのに寅さんっぽい!

BGMでかかっているのはたしかに
あの「ボルサリーノのテーマ」なのに
なぜか頭の中では
こちらの曲↓が聞こえてくるようなこないような。


時代が時代だけにズボンインだから?

被っている帽子もボルサリーノ製かどうかは判りませんが、
うっかりしていると、寅さんが愛用しているものと
同じメーカーの中折れ帽に見えてしまい
醸し出す雰囲気もおフランスと云うより
テキヤっぽいの匂いが…。

そこへ顔見知りらしき男が2人近づいてきて
軽く挨拶を交わすと
彼らが用意した車に乗り込むアラン・ドロン。

迎えに来た男の1人がカーリーヘアーなため
さらに高まる「男はつらいよ」感。

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左の若いのがこの作品における源公(佐藤蛾次郎)です。

そして、目的地に到着し車から降りると
あら不思議。
いつの間にかちゃんとしたお召し物に着替えておりました。

う〜ん、ダンディ。

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ダンディな男は路上で正装に着替えます。

3人が向かった先は、
アラン・ドロン演じるロッコ・シフレディを警察に売った男が
経営する酒場。

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この酒場の男(左)が作中もっともキャラが立っています。

ロッコは刑務所から出所したばかりだったのです。
ということでテキヤに見えたのもあながち間違っていたわけでは
なかったのです。

先ほどまでの一連の流れは極道映画でよくある
「アニキ、お勤めご苦労様です」のシーンだったのです。

さて、ロッコは服役する前付き合っていた女性
ローラ(カトリーヌ・ルーヴェル)の居所を男から聞き出すと
密告の意趣返しに店を放火し手下と共に立ち去ります。

消息の分かったローラを迎えに行くと
ローラはフランソワ・カペラ(ジャン=ポール・ベルモンド)
と云う変わった名前の男を一緒でした。

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一応ローラがヒロインですが、話が進むにつれて影が薄くなっていきます。

ローラを連れて行こうとするロッコと
離そうとしないカペラ。
愛する女を取り合っての修羅場へ突入か

と思いきや、ここから先はなぜか
男と男の熱き友情ものにストーリー転換します。

そして、その後いくつも撮られるバディ映画に
欠かせないプロットが
あれもこれもと詰め込まれていきます。

「ブロマンスの教科書」と云っても良いでしょう。

まずは惚れた女(=ローラ)を巡っての殴り合い。
出合頭でいきなり築くような友情は長続きしません。
そういった場合は、異性、名誉、権威、劣等感などを理由に
後々仲たがいが生じ、最悪殺し合うことになりかねません。

一旦拳を交えることで友情をより堅固なものにします。
双方力尽き意識を失うまで殴り合った末に芽生えるのが
男の友情です。

倒れた方の手を握り起こしてやるというシチュエーションも
美味しいですが、
それはタイマンの途中で使ってしまったので
ここは同時に気を失い壁を背に仲良く崩れ落ちるのが良いでしょう。

へとへとになった後、顔を見合わせてにっこりすれば
2人は無二の親友です。

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店を半壊するほどの殴り合った後に芽生える友情。

となるとその後に続くのは
「俺たち2人ででかいことやろうぜ!」
「俺たち2人でギャング界の頂点に立とうぜ!」
となど共通の目標が生まれ
その頃には喧嘩の原因となったローラのことなど
どうでも良くなっています。

始めのうちは
ダービーでの優勝候補の馬を運送中に略奪したり
拳闘(ボクシング)の八百長試合を仕込んだり
魚市場で営業妨害に励んだり
など小さな仕事しかありませんでしたが、
友情パワーで徐々に地元マルセイユで頭角を現していく2人。

名を挙げると、自然に街の大物ギャングたちに
目を付けられるようになります。

「出る杭は打たれる」と云う奴です。

罠にかかり、なんとか命拾いしたことで
只のチンピラだった2人も武器をナイフから
銃器に変え、

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丸腰のところを銃で待ち伏せされた割には軽傷で済みました。何故なら美男だから。

さらにのし上がっていきます。

2人を仲違いさせようと企むギャングたちの
さらなる罠をかいくぐり
遂に地元を牛耳することに成功する2人でしたが、
上映時間も底が付き、別れの時が訪れます。

このままで一緒にいれば、
そのうちどちらかが頂点に立つため殺し合いになると
友情が冷めないうちに袂を分かつ決意をするカペラ。

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黒と白の衣装というのも今やバディもののお約束になっていますね。

「両雄並び立たず」です。

しかし、カペラは旅立つ前に
マフィアが放ったスナイパーの手によって
暗殺されてしまいます。

それもロッコの目の前で。

コンテのバディものでは男が死ぬ時には
友の腕の中で息絶えるというのが基本です。
もう至れり尽くせりです。

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この場合カメラを意識して背後から抱きかかえるのが正解です。

そして、物語は「ボルサリーノ2」へ。

片方が亡くなって続編に続くのは
「男同士の友情もの」としてはちょっとどうかと思いますが、
実際の撮影現場で映画の内容を巡って主演の2人は仲違いし
製作も兼ねていたドロンの方が、
ベルモンドが殺されるこのラストシーンに変更したのだとか。

まさに「両雄並び立たず」です。
アラン・ドロンにとっては
「太陽は2つもいらない」ということでしょうか。

この作品はおおよそ「男同士の友情ストーリー」で考えつく
基本中の基本で構成されています。

それゆえこれ以降様々なバディもの・ブロマンスものが
公開された現在においては
少し物足りないところもあるかもしれません。

しかし、これだけの男前2人が仲良くつるんでいれば
客もとびつくわ。
と「売れる理由」が、この映画を見ただけで判ります。

とにかく主演の2人は対照的。
スーツの色だけでなく
水着も白と黒に分かれており

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ステキ水着。

性格も「静」と「動」。「陰」と「陽」。

キャラクターの描き分けがとても簡単。
見ている方も混乱しません。
2人の内のどちらかに肩入れできようにできています。

この作品を元に好きにアレンジすれば
自分好みのブロマンス作品が作り放題です。




などと書いているうちにDVDの返却日が…


ところでなんでこれ借りてきたんだっけ?
と、返却直前になって思い出したのが
パッケージに日本語吹替え版つき(野沢那智・山田康雄)
と書いてあったから。

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ベルモンドの方が山田康雄です。


……。

吹替え版で見るの忘れていました。あいたたた。




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