2013/10/9

痛快!ビッグダディ  MOVIE

本日のDVDは

毎年恒例となっている
2012年度第33回ゴールデンラズベリー賞にて
最低主演男優賞
最低脚本賞を受賞した
「俺のムスコ」

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です。

アメリカンコメディ映画の悲しい性なのか、
日本ではいつもどおりひっそりと劇場公開されることもなく
DVDスルーでのお目見えです。

主演はアダム・サンドラー。

アダム・サンドラーと云えば
第32回ラジー賞で
製作・脚本・主演作品「ジャックとジル」が
史上最多となる全10部門での受賞を果たしたことが
記憶に新しいところです。

残念ながらこの年は
「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2」
と云う最大にして最強のライバルが出現したため
ノミネートこそ数あれど
結果はそれほど振るいませんでした。

ただし、ご安心ください。
本作もおおよそ人間の身体から吐き出されるものは
全て吐き出してみました!!
と云った映画ですので
常識人ならまず眉を顰めることでしょう。

この手の下ネタは
サシャ・バロン・コーエンの専売特許かと思っていたのですが、
いやいやなかなかどうして。

やりきった感、出し切った感が半端ないです。

ただ、その心意気はまことに清々しいのですが
映像にすると、どうしても
「劇中、一部不適切な表現がございますが、
オリジナリティを尊重してそのまま放送致しました」
的な絵づらになってしまうため
飲食しながらの鑑賞はオススメできません。

この「幼児性の強い下ネタ」が
劇場未公開となってしまう最大の理由なんですよね、きっと。

ただでさえ日本では「下ネタ」は
下品で安易な笑いの取り方として低く見られがちですから
これで興行成績が全てのシネコン上映など
至難の業なのは判ります。

しかし、そこばかりに着目していては前に進めません。

邦題でもわざわざカタカナ表記をして
良からぬ誤読を誘っていますが、
中身はと云うと
普通に仲が拗れていた父親と息子が
和解するまでを描いたヒューマンドラマとなっております。
ただし、あのアダム・サンドラーが係っているのですから
普通で済まされるわけがありません。

(原題の「THAT’S MY BOY」のBOYは
日本のムスコと同じ使われ方をするみたいです。) 
 


1984年、13歳のドニー・バーガーは
若くセクシーな女教師
マクギャリクル(エヴァ・アムリ・マルティーノ)と
年齢差を越えて相思相愛の仲になります。

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30年後スーザン・サランドンになります。似てると思ったら娘さんですって!

学校でしか会えない2人は
校舎のいたるところで内緒の逢瀬を重ねますが、
やがてそれは全校中に知れ渡ることに…。

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その割には2人の行為に好意的な学校関係者の方々。

日本で云うところの青少年保護育成条例違反の罪に問われた
マクギャリクル先生は、
裁判で30年間の禁固刑を下されてしまいます。

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「愛とは決して後悔しないこと」というのはこういうことです。

無粋な法律によって引き裂かれる2人の純愛。
裁判中、お腹が大きくなっていたマクギャリクル先生は
十月十日後まだ14歳のドニーに子供を託し刑務所へ。

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この話の肝は好奇心や憧れではなくドニーがちゃんと先生を愛していることです。

元々、「人気者」の素質があったドニーは
この若気の至りが生活の支障となることもなく

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全校生はドニーの禁断の恋を大絶賛。

世論を味方につけて人生絶好調。青春って素晴らしい!

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それどころか一部男性教諭もドニーコール。

「美人女教師とラブラブ」
という男にとって誰もが一度は夢見るトゥルーストーリーに
マスコミも好意的に飛びつき
あっと云う間にお茶の間のトップアイドルに。

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男性にとってのヒーローだけでなく女性からもモテモテです。

そして、中学生で一児の父親となるドニー。

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まだまだ遊びたい盛りの中学生ですが、息子の誕生は嬉しいようです。

生まれた息子には自分が考えうるもっともカッコいい名前
「ハン・ソロ」と命名。

彼なりに手探りではじめての子育てに奮闘するものの
大人でも難しい子育てがそんな簡単にいくわけもなく
息子が喜ぶからとお菓子を与えすぎた結果
糖尿病持ちの肥満児の出来上がり。

そして、27年後。

41歳になったドニー・バーガー(アダム・サンドラー)は
1994年からの税金滞納で懲役3年か
週明けまでに5万ドルという追徴金を支払って
執行猶予を貰うかの岐路に立たされていました。

今やドニーの身内と云えば、
一人息子のハン・ソロ・バーガーだけでしたが、
18歳で親父を見限って家を出て行ってしまい
今のところは音信不通消息不明。

手がかりすらありません。

それもそのはず、
ハン・ソロはまずは苛酷なダイエットを敢行し
肥満児だった体型をスリムに戻し
名前も
「トッド・ピーターソン(アンディ・サムバーグ)」
と変え、経歴も「若くして両親は事故死」と偽り、
過去をスポンと捨て別人として生きていたのです。

ところが、なまじっか頭の出来が良かったため
瞬く間に勤め先で頭角を現し
経済界のアイドルまでのし上がってしまったトッド。

この辺の頭の回転の速さや人の心を上手く掴む才能は
どうやら父親譲りらしいのですが、
当のトッドは気づいていません。

息子ってそういうものですよね。
特に父親のことを疎んじている息子は
何よりも父親に似ていることを嫌うものですから。

さて、そんなトッドもお年頃。

金や権力には目がくらむことのない
誠実かつ美人の彼女との結婚が決まりました。

ところが、この吉事をマスコミが逃すわけがなく
若きエリートとして結婚報道が
雑誌にでかでかと掲載されたため
あっさりドニーに居場所がばれてしまいます。

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別人のように痩せても名前を変えても父親の目は誤魔化されません。

だからと云ってドニーは息子に追徴金を集る気はありません。

ただし、脱税で刑務所にも入りたくないので
息子との再会の前に
昔なじみのランドール・モーガン・ショー
というリアリティ番組で
息子とともに女子刑務所に訪れ妻との感動の再会の場面を
放送すればギャラとして5万ドルいただくという
約束を取り付けました。

後は息子を説得するだけ。

そこで息子が婚約者家族と一緒に結婚式まで
過ごすことになった上司の別荘に押しかけます。

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息子から拒絶されるのも覚悟での再会ですから勿論アポなしです。

突然の実父の来訪に慌てふためくトッド。

婚約者のジェイミー(レイトン・ミースター)やその家族、
会社の上司・同僚には、
両親とはとうの昔に死別していると伝えてあるものですから
咄嗟にドニーのことを「古い友人」と紹介します。

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ドニーも事情を察してすぐに友人として振舞ってくれます。

ドニーには早くこの場から去ってもらいたいトッド。
あの手この手で追い返そうとしますが、
ドニーは持ち前の人柄であっという間に周りに溶け込み
結婚式に招待された人々の心をがっちり掴んでしまいます。

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あっという間に話題の中心なってしまうドニー。

父親だけに強硬手段を使ってまで追い返すこともできず
だからと云ってドニーがそばにいると
何かとイラついてしまうトッド。

イラついているのはトッドだけではありません。

なぜか、婚約者のジェイミーも
突然現れたトッドの親友ドニーに良い印象を持っていません。

あからさまに嫌っています。

実はジェイミーには隠された秘密があり
トッドと親しい人物が結婚式に出ることを
あまり歓迎していないのです。

この映画、ラジー賞では最低脚本賞となっていますが、
このジェイミーの鍍金が剥げていく描写が上手いんですよね。

将来性の高い優良物件トッドの心を射止めておきながら
彼の年収にも資産にも興味ないわと公言し
トッドやトッドの同僚からは
無欲でつつましい女性という評価を受けているジェイミー。

それが、上司の別荘で彼女の家族ともども生活していくうちに
彼女の見えていなかったところがどんどん見えてきます。

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レディーは同じ屋根の下に家族がいる時は婚前交渉はいたしません。

この場合、「見えていなかったところ」というのは
たいていその人の「嫌な部分」だったり
人から「見られたくない部分」のことです。

様子がおかしいのはジェイミーだけではありません。

ジェイミー自慢の軍人の弟も
何かとトッドのことを眼の敵にしています。

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なんだこのシスコンは?と思っていたら…。

押しが弱くのんびりとした性格のトッドは
あまり気にしていないようですが、
着実に婚約不履行の危機が足元まで迫っていたのです。

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トッドはその不穏な空気は父親のせいだと思っていますが、それは違うよ。

しかし、ドニーの人気が上昇するに反比例して
自分の評判がどんどん地に落ちていることに
焦っているトッドは、ジェイミーの変化や
彼女の弟の自分に対する敵視に構っている余裕はありません。

放っておくとドニーときたら誰の心も簡単に開いてしまうのです。

トッドが世話になっている上司のお母さん(超美魔女)も
財力もなく品もない代わりに
フェロモンだけは垂れ流しっぱなしのドニーに
年甲斐もなく胸をときめかせます。

そして、彼女の誘惑に迷わず手を出すドニー。
だからと云って尻が軽いだけではありません。

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カッケー!!「女は灰になるまで」ですね。判ります。

相手がいくつであろうと、求められたら応えるのが男です。
自分のことを好いてくれる女性に
恥をかかすわけにはいきません。

その根幹にあるのが愛です。

なぜ、ドニーがそこまで魅力的なのかというと
何人のも女性と関係を持とうとも
心は未だマクギャリクル先生のものだから。

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10歳以上年下の異性に30年経ってもここまで惚れられたら女冥利に尽きますね。

だって、相手がこれですもの。

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斯くの如く年の取り方をしたいものです。何このスーザン・サランドン!!

幼稚な下ネタがいささか邪魔をしているとは云え
それなりに見終わった後はほっこりとなるハートフルな映画です。

男性は意中の女性と一緒に
DVD鑑賞してはいかがでしょう。

えげつない描写が多少ありますので
鑑賞中何度か顔をしかめられるかもしれませんが、
一人の女性を愛しつづけ、
幼いながらも男手一つで育てた息子を
不器用に愛する主人公の姿に
何か得るものがあると思います。

 
 
 
 
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