1960年前半(微妙)生まれの男の、映画について、音楽について、旅について、本について、そして人生とやらについてのブルース。自作の詩のおまけ付き。書いているのは、「おさむ」というやつです。
since 6.16.2005
To travel is to live. -H.C.Andersen
2012/3/31
最近読んだ本、漫画。
『3月のライオン 7巻』 羽海野 チカさん
若き将棋士の成長物語、出てくるキャラがいいです。
引用、「結果は大事だけどな、桐山」「人に伝わるのは、結果だけじゃない」
「世界は結果だけで回っているんじゃないんだよ」
『特攻の島 4巻』 佐藤 秀峰さん
太平洋戦争時の物語。「回天」という、人間魚雷に乗る兵士たちの物語。
世界がどんどん、ハイテックになっていく一方で、こういったスイサイドマシンが
日本で存在していた、そこに乗っていた若者たちがたくさんいたという事実を
忘れてはいけない。勿論、ゼロ戦の特攻隊のことも。
『残念な人のお金の習慣』 山崎 将志さん
お金の使い方の教授という「テクニカル」なことより、もっと入り込んだ
お金の使い方の「姿勢」「考え方」という本だ。なかなかおもしろかった。
本の中で作者は、個々人が負担する税金について書いていたが、24時間、救急車
がスタンバイしていて、警察も呼ぶことが出来て、ゴミも定期的に収集され、
それで、現在の金額であれば、リーズナブルなものではないか、多額の
金額を稼いでいる人も、ごく普通のサラリーマンも、「同等」の受けられるという
ことは凄いことだ、というような趣旨のことを書いている。また、稼ぐ人は、
税金の金額に文句を言わずに、さらに稼ごうと、努力するものだと。
『残念な人の仕事の習慣』 山崎 将志さん
山崎さんは、他にも「残念な」シリーズを出している。仕事に関しての
ものも、なかなかおもしろかった。
仕事の効率性と非効率性について。王将の話は面白かった。
『ドラゴン・タトゥーの女』 スティーグ・ラーソン
これは、644頁のペーパーバックで、まだ読んでいる最中だ。
デビッド・フィンチャーによる、オリジナルスェーデン版のリメイクの映画を
見たが、やはり、原作の方が「分厚く」様々な話が盛り込まれている。
映画は、リズムとテンポがあっておもしろかった。オリジナルは、また違った
丁寧な話の展開になっている。
いよいよ、村上春樹さんの「1Q84」が文庫化です。
B00K1-3を小分けにして販売していくという作戦は、「おい、文庫本」もかよ
と思ってしまいますが、まあ、なかなか売れる本がない現代においては仕方が
ないのかもしれません。BOOK1 は2冊に分解され、1冊620円で発売中です。
B00K2 3 と4月、5月に発売されます。
昨年、アメリカ版の「1Q84」のハードバックが発売されていましたが、
流石に分冊売りではありませんでした。1冊でBOOK1-3の内容が詰まっていました。
もう一度、読みたいと思います。
村上春樹さんのベスト長編、『ねじまき鳥のクロニクル』かこの『1Q84』、
甲乙、つけがたいです。

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2012/3/29
場内の明かりが落ちて、大きなスクリーンに予告編が流れ始める。
日本の映画館で流される、日本の配給会社が制作した予告編は、秀逸な
ものが多いと思う。予告編だけ見て、涙を流しそうになるものもある
からだ。しかし、実際に見ると、冗長すぎたり、語り足らなかったりして、
予告編で見たほうが、「エッジが効いていた」ということがよくある。
そして、タイトルや、日本独自のボディコピーが素敵だったりする。
前売りに、映画に関しての「キュートな」「洒落た」プレゼントをつけたり
する。
メリル・ストリープ主演の The Iron Ladyを、小倉のリヴァーウォークの
Tジョイで見た。日曜日で、アカデミー主演受賞作なのに、8人くらいしか
いなかった。きっと、地方のシネコンは、きっとみんな「赤字」に違いない。
確かに、1800円という値段はどうかと思うが、やはり、映画は、スクリーン
で見るのが正しいと思う。
DVD もいいが、たまには、映画館へと行くべきだ。
最近は確かに、なかなかいい映画を探すのは難しいけれど(『スターウォーズ』
の3Dに、今度は、タイタニックの3Dまでを作ろうとしている)。
劇場の明かりが落ちてきて、予告編が始まり、予告編が終わり、制作会社の
クレジットが流れ、オープニングとなる。わくわくする瞬間だ。
小倉北区の旦過にある昭和館は、2番館で、1000円で少し時期のずれた、
「いい映画」を見ることができる。大昔は、昭和館は、ポルノ映画を上映する
映画館だったらしい。今では、洋画だけではなく、邦画や韓国映画など
の新作だけではなく、テーマを持って特集を組んだりすることもある。
つい数日前に、1000円で見たのが、『ゴーストライター』と『マネーボール』
だった。前者は、80歳に近い、ローマン・ポランスキーの映画だ。ポランスキー
の映画で好きなのは、なんといっても『チャイナタウン』だ。ジャック・ニコルスン
が、ジェイクという私立探偵役の映画だ。後に、ハービー・カイテルも出演して
TWO JAKES という映画があったが、あまり面白くなかった。
後者は、オークランドアスレチックスの現在のGM、ビリー・ビーンを実在の
モデルとして制作された映画だ。なかなか面白かった。ブラッド・ピットの演技
が光っていた。
そのオークランド・アスレチックスとシアトル・マリナーズが、日本で開幕戦
を迎えた。わざわざ、日本でMLBが開幕戦をする意義をあまり感じない。
1塁側の指定席は、18000円らしい。
WBC でも2年連続で優勝している国が、わざわざ、メジャーリーグのチームを
呼んで来るのはどうかと思う。そもそも、開幕戦は、シアトルやオークランドの
地元のファンのためのもののはずだからだ。
1試合目は、マリナーズがアスレチックスに勝った。
さて、ビリー・ビーンは、どこでその試合の様子を聞いていたのだろう。
日本に来ているのか。
小学生の頃、少年野球のチームに入っていた。
『マネー・ボール』を見て、久しぶりに、野球の懐かしい匂いをかいだような
気がした。

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2012/3/26
アメリカの調査によると、人々の「幸福感」は、世帯所得7万5000ドル
辺りまでは収入に比例して増大するが、それを超えると頭打ちになるという
(アメリカ、プリンストン大学の調査による)。2011年5月の購買力平均
1ドル=100円で見ると、だいだい、世帯収入750万円くらいというところだ。
(『残念な人のお金の習慣』山崎 将志著作より)
GNPが世界一なのは、アメリカだ。しかし、アメリカの経済格差は広がる一方で
(日本もここ数年は、格差社会の上位になってきている。大昔は、中流ばかりの
人の国だったのだ)、1日3食を確保するにも困っている人がたくさんいる。
7世帯に1世帯は、そういった世帯らしい。そんな人たちを救うためには、
政府の補助だけではやりきれなくなり、ボランティアが食料を集めて、そんな
人たちに配布していたりする。
それが、フードバンクだ。食べものを地域住民や食品会社から集め、生活困窮者に
配布するという運動だ。フードスタンプなるものもあるが、アメリカの矛盾は
食べものだけではなく、健康保険にもおよび、根深い。
そういう日本も、餓死による孤独死が出たり、結構、同じような方向に進んでいる
のかもしれない。
自分で自分を支える人は、どんどん自立をして、生きるか、死ぬかという境目に
いる人たちに、ちゃんとお金が使えるようにしていくしかないのかもしれません。
誰かをあてにしない個人としての姿勢、しかし、あてにしたら、ちゃんと助けてくれる
社会、それが理想です。
律するべきは、そんな甘えを持ちそうになる自分の気持ちと、甘い汁をちゅうちゅうと
吸い続けている人たちです(誰かとは、特定できないけれど)。

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2012/3/23
eel。英語で、鰻のことだ。eeeeeeeeeeeel と書くと、なぜか、それらしく見えてくる。
鰻の稚魚のことを、シラスウナギというらしい。
体長は5cmくらい。11月頃に黒潮に乗って東アジア沿岸を回遊。
マリアナ諸島辺りから、ずっと流れ泳いでくるのだ。
川をさかのぼって、成魚になるらしい。
海水と淡水で生きることができる魚だ(魚?そうだね)。
そのシラスウナギが減少しているために、鰻の値段が上がっているらしい。
不漁は3年続いているが、今年は特にひどいようだ。
卸値は昨年の3倍に。鰻の稚魚、一匹は、410円らしい。昨年は200円
くらいだった。
東京のある鰻屋さんでは、「鰻定食の上」が、3000円で売られている
らしい。昨年より、500円アップだということだ。
春に向けて、夏に向けて、鰻が食べられなくなった、どうするのだ。
eeeeeeeel

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2012/3/21
20日は、仕事で、大阪で研修だった。
月曜日の夜、仕事を終え、名古屋行きの最終の小倉発20時17分の新幹線に
乗って、大阪へと行った。新大阪には、22時30分辺りについた。
会社のホテルの近くで、きつねうどんとおでん(関東煮ー大阪的表現)を食べた。
その立ち食いのうどん屋さんでは、テレビに、サンデル教授が映っていて、
世の中の「平等」、いや、人の存在の「平等」ということについて、数人の人と
論議を交わしていた。馴染みの吹き替えの声が、店内に響いていた。
20日に研修を終え、会社の近くの繁昌亭(大阪の寄席ですね)の前を通り、
天満宮へ行き、ただ、お参りをした(世界平和についてのお参りをしました、
本当か)。
山陽本線は事故のため(人身事故だということをアナウンスメントで強調
していた、新幹線は、自分たちのミスでの事故ということを嫌がる、安全には
力を入れているからだ。過剰な安全神話は、もろく崩れ去るということは、
3.11以降の日本人なら、誰でも知っている)ダイヤが乱れていた。
携帯で申し込んだチケットののぞみも、遅れていたので、駅員さんに聞いて、
さくらの自由席にのった。九州新幹線「さくら」、初体験だった。
なかなか内装がいい感じで、少しゴージャスだった。
ずっと、ペーパーバックで、『ドラゴンタトゥーの女』を読んでいた。
小倉に着いたのは、21時前だった。
アミュープラザに寄り、山崎 将志さんの『残念な人の仕事の習慣』と
『残念な人のお金の習慣』を買った。この筆者は、他のも『残念な人の
英語勉強法』や『残念な人の思考法』というタイトルの本を出している。
きっと、「残念な」でインパクトを出しているのだろう。まあ、ビジネス
コンサルタントの筆者だから、計算してのタイトルなのだろう。
くまざわ書店で、SUGOKAで支払いを済まし、SPAIN BAR O へと行った。
休みの火曜日、女性客で溢れていた。
帰ってくると、「THE BIG ISSUE」が届いていた。ホームレス支援の雑誌だ。
イギリスから始まり、日本でも日本法人が(NPOだったっけ)が運営している。
まとまった金額を振り込むと、援助として取り扱われ、半年間分の雑誌購読が
できる。本来は、駅の周辺で、販売人から購入するものだ。1冊300円の
うち、160円が販売者の収入になる。これで、ホームレスの人たちの
自立を助けるというものだ。雑誌の内容は、結構、読み応えがある。
今回の表紙は、プロモーションでやって来た、メリル・ストリープだった。
サッチャーになりきった演技は、アカデミー主演女優賞、納得ものだろう。
コマーシャルでみたときの、声、クイーンズイングリッシュ、本人、そのまま
だった。流石、メリル・ストリープ。『クレイマー、クレイマー』と『ソフィー
の選択』でアカデミー賞を取った。
テレビで、NHK のドキュメンタリーが流れていた。NHKのドキュメンタリーは
長い時間をかえて取材ができるので(『情熱大陸』は民放でも例外の撮影期間
の長さだろう)、いいものがつくれる。民放のものは、外注が多いせいか、
経費が削られ、短い期間でのドキュメンタリーになる。
調査にかけた時間が短いと、やはり、洞察が浅いものとならざるを得ない。
札幌の40代姉妹の孤独死のドキュメンタリーだった。
札幌白石区のアパートでの孤独死だった。
姉のこずえさんは、脳内血腫、知的障害を抱えた恵さんは、凍死だった。
姉のこずえさんは、様々な仕事の面接を受けたが、なかなか採用されなかった
ようだ。2人の生活の支えは、妹さんの障害者年金だった。
餓死と凍死。
GDPが世界3位の国での出来事だ。
♪ここは天国じゃないんだ
♪かと言って、地獄でもない
♪ブルースは加速していく
ブルーハーツを聞いている。
僕たちは、何がなんでも、自分の今の仕事にしがみつくしかないのだ。
自由や個人的な自立を得ることが出来る人は、飛び立てばいい。
しがみついている人は、自分より、100倍以上、辛い人たちがいると
いうことを想像して、誰かのためになることを、毎日、1gでもいいから
意識し、何かを実践することだと思う。

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