1960年前半(微妙)生まれの男の、映画について、音楽について、旅について、本について、そして人生とやらについてのブルース。自作の詩のおまけ付き。書いているのは、「おさむ」というやつです。
since 6.16.2005
To travel is to live. -H.C.Andersen
2011/12/29
『テルマエ・ロマエW』を読んだ。ルシウスが帰れなくなってしまった。
ルスウスは、古代ローマの浴場の建築技師だ。『テルマエ・ロマエ』は、そんな
ルシウスが、ひょんなことから、現代の日本に「ワープ」してしまうという
物語だ。ルシウスが「タイムスリップ」する場所は、地域の銭湯だったり、温泉
だったりする。地域も様々だ。そこでルシウスは、様々なアイディアを借り、ローマ
へと戻り、自分のローマでの浴場健造に役立てる。自分の意思では、移動はできない
が、お湯の中に体を沈めると、何らかの力が働き、移動が出来るようになっている。
作品は、2009年に「手塚治虫文化賞」を受賞している。2012年には、実写版で
映画化される。
作者のヤマザキマリさんは、45歳で、シカゴでイタリア人のご主人と息子さんとで
暮らしている。
PEN という雑誌の2012の1.15日号は、ルネサンスの特集を組んでいる。
その中で、ヤマザキマリさんは、文章を書いている。14歳でヨーロッパをひとり
で旅行したこと。ドイツとフランスを1ヶ月かけての旅行だった。現代では考えられ
ないが、お母さんは、中2のヤマザキ少女をひとりで旅することに積極的だったらしい。
そこで会ったのが、イタリア人のマルコ爺さん。絵が好きでヨーロッパへとやって来て
イタリアへと行かないのはどういうことかと怒られたらしい。
その後、帰国してからも連絡を取り、ヤマザキさんが、17歳になったときに、イタリア
へと行ったらしい。マルコ爺さんにイタリアを案内され、ホームステイをする。
そして、10年間、ヴェネチアで生活をする。今のご主人は、マルコ爺さんの
お孫さんらしい。
ヴェネチアには、数日間宿泊したことがある。イタリアの歴史や建造物や美術に
興味がある人が、ヴェネチアに行くと、眩暈がして息苦しくなると言っていた。
時代の異なるものが、隣り合わせに「日常的に」並んでいるからだ。
僕は、息苦しくはならなかった。ヴェネチアといえば、『ハンニバル』の中で
出てくる文房具店の紙や、『冷静と情熱のあいだに』のドォーモだ。
26日に、別府へと行った。温泉につかるためと、小倉で知り合った女性が1ヶ月前
に開いたお店に寄るためだ。6席で一杯になるお店で、お酒とちょっとした料理を
出す、カフェ的な「フレーバー」のお店で、なかなか感じがいい。
11月にオープンして、まだお客さんが0人だった日はないらしい。小倉と違って、
人通りが少ない別府でのことだ、すばらしいことだと思う。
市営の温泉帰りの92歳のおじいちゃんが寄ったりするらしい。自由奔放な女性で、
人当たりもよく、美人なので、男たちが(それでも、女性客も多い)集まってくる
ようだ。平均年齢は別府的なところで、やはり40代とか50代とか60代が多いようだ。
その女性は、昔、芸人になりたかったらしく、高校時代にオーディションなどを
受けて、テレビに出演したこともあるらしい。
沖縄に住んで、小倉に住んで、特に、飲食を昔からやりたかったというわけでは
ないようだ。人が集まって、それぞれがつながれるような「場」をつくりたい
と言っていた。料理は、ロールキャベツやスープなんかも出てきて、なかなか
おいしかった。自身がオーガナイザーでありながらも、周りの人が「助け寄って」
くるタイプだ。
別府タワーの近くにある西鉄リゾートイン別府に宿泊した。小倉や黒崎に
ある西鉄インと同じホテルだ。駅前のステーションホテルは、4500円
くらいで宿泊できるが、浴場が小さい。西鉄インは、浴場が大きく、清潔だ。
それでも、6000円前後で宿泊できるので、普通のビジネスホテルと一緒だ。
ただ、その大浴場が、源泉掛け流しの温泉であることが違う。
別府の総湧出量は日本一で、1日辺り、13万キロリットル。これは、日本の
国民全員が1日に1リットルずつ使用する量に匹敵するらしい。
他の温泉地のように、源泉を巡っての「闘争」が少ないと思う。
市営の温泉がたくさんあり、100円とかで入浴できるからだ。ホテルの温泉も
300円とか500円とか700円とかで、飛び込みで入ることが可能だ。
そして、11あると言われる泉質のうち、10が、別府には存在するらしい。
同地域で、単純泉や硫黄泉などを楽しむことが出来る。
2日間の宿泊で、薄くブルーがかった白濁した明礬温泉や鉄輪温泉にある
ひょうたん温泉にも行った。1日に3回温泉に入った。
明礬温泉の湯の里には、江戸時代からの方法で、「湯の花」がつくられている。
別府では、昼までゆっくりとして、テレビで、なでしこリーグの試合を見たり、
映画(King's Speech)を見たりして、昼は、評判のお店でランチを
取り、そして、温泉へと出かけた。
夜は、その知り合いのお店に寄った。とり天も食べたし、寿司も食べたし、
満足、満足。
別府の北浜の郵便局で、東日本大震災の被害者への寄付を日本赤十字社に
しようと思った。3月から毎月、5000円ずつ寄付をしていたが、9月から
していなかったからだ。カードを使っての振込みで、振込先も記録に残って
いた。何も考えないで、一連の動作を済まし、振込み用紙を見ると、残高
が、やたら減っていた。あれっ、何かクレジットで引き落とされたっけと
思って、振込み金額を見てみると、50000円になっていた。
あれっー、と思い、郵便局の窓口へ行って、金額を訂正してもらおうと
思ったけれど、ここのところずっとテレビで放送されている東北の現状を
思い出し、まあ、いいか、誰かのためになることだからと思いなおした。
正直、郵便局で、振込み用紙を何度も見ながら、10分くらい迷っていた。
まあ、最終的に誰かのためになるのですから、「情けは人のためならず」
ですけれど。
継続的な支援、大事です。
少しずつでいいですからね。
日本赤十字社さん、有意義に分配してくださいね、また、たくさんの
寄付が集まり始めていると思うので。

1
2011/12/26
九州電力玄海原発4号機が、25日に定期検査のために停止した。
これで、九州で稼働中の原発がなくなった。日本中で、同様の状況が
生じている。各原発で、ストレステストが行われ、再稼動されるかどうかの
検討がなされる。原発のいくつかを再稼動しないと、現時点の火力発電だけ
では厳しいのが現状だろう。
ずっと、原発に頼りすぎていた結果だろう。代替電力として、太陽光発電や
風力発電やその他の電力への資本投下が足りなかったのだろう。
もうひとつは、発電と送電の関係。電力会社が、両方を独占していること。
安定した電力供給のためにと電力会社はいうが、独占は、電気料金の独占や
政府との癒着を生んだりする原因となったりする。僕たちは、電気のことを
しっかりと考えないといけません。
昨日は、報道の日ということで、TBS系で15時間の特番が組まれていた。
東日本大震災を中心に、政府の対応、被災をした人、放射能のこと、様々な
角度から放送されていた。
津波が来ることを地域の緊急放送で、放送し続けて命を落とした女性のこと、
3歳の男の子を津波から救った男の人、癌を体に抱えながら、診療を続ける
70歳代の医師。
まだまだ、東北の状況はこれからで、それを思い出し続け、出来ることを
微力でもいいので、継続することが大事なのだと思った。

0
2011/12/22
ポストに電気使用量のお知らせと共に、九州電力からの「今冬における節電のお願い」
というチラシが入っていた。12月1日〜3月30日の平日について、5%以上の節電
を目標とするものだ。チラシの中には、そぞれの家電で、電力の使用をおさえる方法が
記載されていた。
九州地方は、今回の東日本大震災からは、遠い地域だが、原子力に拠りかかっていた
というところでは、他の日本の地域と一緒だ。さらに、放射能の汚染からも遠くに
あるために、なかなか実感がない。
電気の使用をおさえるということは、自分たちは、ただそこにいるだけで、地球の
エネルギーを削りながら生きているのだということを考える機会だ。
東京電力は、20%の電気料金のアップを申請していた。まずは、企業から、そして、
一般家庭の電気料金。原子力発電から火力発電へのシフトすることで、燃料費が
あがることでさらに経営状態が、悪化するからだという。
枝野さんは、組織としてちゃんと合理化ができているか、チェックをしてという
ように答えている。
それは、そうだ。電力を数社だけで独占しているということが、問題なのだ。
東京電力と政府や官僚との癒着をどうにかしないといけないのだ。
ということで、僕たちは、電力会社のためにというより、もう一度、自分と
電気と地球とで寒さに震える人たちのことを考えて、節電するので
あります。

0
2011/12/21
昨日は、金 正日の死去のニュースで「埋まっていた」テレビのニュースは、
今日は、いつもの感じに戻っている。勿論、北朝鮮関係のニュースも多いが、
ダルビッシュと独占契約の権利を勝ち得たテキサス・レンジャーズについてや、
1年間のスポーツを振り返って、なでしこジャパンの佐々木監督がたくさんの
セレモニーに出演したりしているニュースを流したり。まあ、北朝鮮の情報が
少ないのだから仕方がない。映像で流れるのは、大声で泣いている大勢の
女性の映像だったりする(あまり、涙が見えないのだけれど)。韓国でもそうだけれど、
大きな声で、哀しみを人前で表現するということは、じっと耐え忍んでこらえる
日本人とは行動様式が異なるのだろう。
そうそう、モーグルの上村愛子さんが、復活をして2位の成績をおさめた。
彼女の素敵な笑顔も健在だ。2シーズンぶりの復活だ。4度目のバンクーバー
オリンピックで4位だった。32歳。時間が経ったね。
日経平均も、昨日は下がったが、今日は、いくらかあがった。と言っても、8300円
くらいだけれど。非常時には、ドルが買われ、他の通貨が売られると言われるが(本当?)
円安がぐっとすすんだわけでもない。
テキサスレンジャーズは、テキサスアーリントンを本拠地としているチームで、
2年連続でワールドシリーズに出場している。しかし、ワールドチャンピオンの経験
はまだない。ダルビッシュの元同僚の建山や上原が中継ぎでいる。
ダルビッシュの落札価格は、松坂選手の5110万ドルを超える5170万ドル(約40億円)
と言われ、史上最高額の金額になったそうだ。
ダルビッシュが投げた試合をヤフードームで観戦したことがある。
ホークスとの試合で、最終的には敗戦投手になったが、その投球は圧倒的だった。
なでしこジャパンは、来年、ロンドンオリンピックの前に、アメリカとブラジルと
の強化試合をするらしい。2チームを日本によんでのゲームだ。なかなか、いい誘致だ。
ぐっと盛り上げて、ロンドンオリンピックへゴーという感じだ。
また、なでしこジャパンが盛り上がればいいと思う。
地球は回っている。
ソフトバンクのお父さんは、宇宙に浮かんでいる。
そして、僕は、今日も安らかに眠れるわけだ。
これも、そこにある当たり前ではない、「当たり前に見える」平和のおかげだ。
ありがとうございます。

0
2011/12/20
仕事を終え、小倉の回転寿司の京寿司へと寿司をつまみに行く。一皿2貫の120円〜の
寿司だが、それは、福岡県北九州市というロケーション、ネタは新鮮なのだ。
京寿司は、本城にもある。本城は、北九州市のサッカーのJ2のチームの、ギラヴァンツ
北九州の本拠地がある場所だ。来期から、J2は20チームから22チームになる。
J2の下位2チームは、JFLへと下ることになる。競争原理の導入だ。
ジムへと行って、Kool&the Gang を聞きながら、ジムでただ走った。
Kool & the Gang は、1964年に結成されたらしい。ボーカルのJTテイラーが
加入したのは1979年のことだ。Kool & the Gang の最大のヒット曲は、Celebration だ。
クェンティン・タランティーノの「パルプ・フィクション」のオープニングで、
かかる Jungle Boogie は、1973年のヒット曲だ。
Celebration をかけ、Cherish をかけ、Joanna をかけ、走った。
大きな黒いゴムが回転し続け、ただ、飛び続けた。
埼玉県庁の川内 優輝選手は、防府読売マラソンに参加し、2位の成績をおさめた。
4日に、福岡国際マラソンを2時間9分台で走ったばかりだ。ちゃんと働いて、
練習時間が少ないから、レースに参加して、調整をしているらしい。
日本陸連の偉いさんたちは、苦虫を齧っている感じだ。
たくさんの市民ランナーが出てくればいいと思う。
川内さんのように、タフでなくても。
ちょぼ、ちょぼしか走れないランナーだけれど、僕の場合。
これからも、ちょぼ、ちょぼ走って行こうと思う。
ちょぼ、ちょぼと長くね。

1