2008/6/27
下関にある、「まるは」の会社は、その昔、プロ野球球団の
オーナー企業だった。大洋ホエールズ。「おおきな海の鯨たち」だ。
今は、横浜ベイスターズと「洒落た」名前になってしまったが、
その昔は、「鯨」な感じだったのだ。
だから、実は今でも横浜ベイスターズのファンは、下関には多いの
だという。勿論、ある年齢以上の人ということだけれど。
下関に行って、「くじら館」というところで、鯨ご膳を食べた。
鯨の心臓の突き出しに、赤肉の刺身に、大根との煮付けに、鯨の
コロッケ、塩鯨のお茶漬け。
子どもの頃、鯨はとても安い肉だった。給食にも竜田揚げや、ケチャップ
で味付けをしたものが出ていた。
しかし、1976年に商業鯨の捕鯨が禁止になって以来、市場で流通
する鯨の量はずっと減少した。
今、鯨を語ると、おそらく政治的な匂いを帯び、哺乳類への保護の話や
日本古来の食文化の伝統に落ち着いて、平行線をたどってしまうのだろう。
食料が減少していけば、世界は鯨を食べ始めるに決まっている。
それは確実なことだ。
その下関の店は西日本で唯一、鯨料理の文化を守っているというお店
だった。渋谷の109の近くにも鯨のお店がある。
出てくる食材は、1cm単位でしっかりと計られた感じで出てきた。
なかなかおいしかった。
お店には、リリーフランキーの色紙が飾られていた。
07年10月15日とあった。サインの上には、鯨に乗るおでん君の絵が
書いてあった。
そのくじら館の店主は女性だった。
結構、色々と苦労があったようだ。
2006年の記事に、30年ぶりに「ながす鯨」の刺身が食べることができる
という記事が掲載されていた。

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