1960年前半(微妙)生まれの男の、映画について、音楽について、旅について、本について、そして人生とやらについてのブルース。自作の詩のおまけ付き。書いているのは、「おさむ」というやつです。
since 6.16.2005
To travel is to live. -H.C.Andersen
2008/6/24
それぞれの人には、それぞれの事情があって、それはきっと
「地球サイズ」の事情の大きさとか重要さではなくて、その「個人」に
とってのそれなのだと思う。しかし、人が生きているのは、その「個人」の
事情がベースになっていて、その「個人」の事情が最も目の前にある大事な
ことなのだ。「地球サイズ」の事情に飛翔するには。まず、「個人」の事情
からだ。
寂しがり屋のタクシードライバーは、話ができそうなら、声を掛けてくる。
「ソフトバンクの試合も北九州市民球場では、最後やからね」
僕は、何もわからないまま頷いていた。
王さんも最後の年やっちゅう噂やしね。王さんまじめやから、そろそろ
楽させたいよね。
どうやら、ソフトバンクの王監督が最後の年だと言う事を言いたいらしい。
ラジオから流れる番組の音量を下げて、そのタクシドライバーは話していた。
ずっと野球しか知らんのやからゆっくりさせてあげたいよ。奥さんは亡くなった
し、、娘さんはあんなんやけ。
「そうですよね」と僕は相槌を打つだけだった。
1,000円以内の距離のタクシー。
その気の良さそうなタクシードライバーは、セブンイレブンの前で停まると、
小銭の料金を負けてくれた。
そのkadoya というバーは、トランスが流れ、ディープ・ブルーが流れて
いたりする。そのカウンターの向こうにいる、tatsuya という人は、
DJもやっていたりするらしい。まだ、30代はじめ位だろう。
結構、職を転々として苦労をしているみたいだ。
梅田や神戸にも住んでいたらしい。名古屋出身だということだ。
そのバーのいいところは、エビスの生を出すところだ。
それぞれの人に、それぞれの事情があるのだと思う。
その事情は、時々、他人にとっては小さなことでも、本人にとっては
とてつもなく大きな事だったりするのだ。
いつまでも同じところにとどまることはできない。
仕事でもそうだ。
とにかく、なんとか、かっこが悪くても「サバイブ」することだ。
そして、ほんのちょっとでいいから、誰かのために何かをすることだ
それが、大事なのだと思う。

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