2009/1/22

訃報 東京藝大名誉教授、元N響コンマス、田中千香士が逝去  ニュース

12月20日、N響、京都市響の元コンマスで、現在は教育者、指揮者として活躍していた田中千香士の訃報が届いた。

氏のコンマス時代の活躍については、不明ながら、よく存じ上げない。私の生年は、彼がN響のコンマスを辞めた年だから、無理もあるまい。そのため、特段に思い入れはないが、教育面での功績ということになると、これは無視もできない。東京藝大名誉教授の肩書きも光るが、門下には、東響の看板コンマスである大谷康子や、古典四重奏団の第1ヴァイオリン奏者である川原千真、ソロや室内楽で活躍する川田知子など、数え上げればきりがないほどの有名奏者が、名前を連ねているからだ。

近年は指揮活動にも興味を示し、アマチュアや臨時編成を指揮している。そのプローベは快活で、ユーモアに富むものだったらしい。氏を慕う人たちが集まっての「ちかしオーケストラ」が結成され、昨年1月に最初の演奏会を行った。今年も、2月2日に公演が行われることになっていたが、これは指揮者なしでおこなわれることになったらしい。昨年来、体調の不良を推して指揮活動に精をつかっていたようだが、これはある種の使命感によるのかもしれない。少なくとも、藝大名誉教授などという肩書きの重さは、生涯、音楽家としてあり続けた氏にとって、無縁のものだったのかもしれない。

母も声楽家、姉に往年の名ピアニスト、田中希代子がいる音楽一家に育った。享年は、69。死因は、肝不全。まだ若かった。冥福を祈る。
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タグ: 田中千香士



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