いろいろ、年齢からすると、まだ。
でも、私生活は、と。
若い時の生活が、晩年に病気になるのかもしれない。
「俳優の松方弘樹さん(享年74)の訃報を受け、実弟で俳優の目黒祐樹(69)が23日、東京・世田谷区の自宅前で会見。11カ月に及んだ兄の闘病生活を明かした。
約50人の報道陣を前に、目黒は開口一番、「兄が2日前の午前11時26分に旅立ちました。とても穏やかな、安らかな顔で旅立ちました」と語り、故人の意向でこの日、近親者で密葬を済ませたことを報告した。
松方さんは20年来のパートナーと事務所関係者ら3人に看取られたといい、「苦しみもせずに穏やかに眠るように逝ったということです。息を引き取ってから連絡をもらい、(死後)2時間半後に病院に駆けつけたら、かすかにぬくもりが残っていて、『おいっ』とパチッと目を開けそうでした」と回顧。松方さんの遺骨について「パートナーの女性が保管して面倒見てくれると。長男ですから私たちの父、母が眠っている京都(の墓に)に入ると思う」と語り、お別れの会は「これから検討する」とした。
松方さんに最後に会ったのは、昨年12月10日。目黒が見舞いに行って声を掛けると、「おぉ」「そうか」と反応し、「今はちょっと辛いときかな」と話したという。
昨年2月から最先端医療で知られる都内の大学病院に入院していたが、「何万人、10万人に1人くらいの珍しい病気で、放射線治療と投薬治療で手術は難しい病気だと。最初は治療の効果があって本人も早めに退院できると思っていた。11カ月入院していたけれど、常に前向きな人なので仕事に復帰できないことは考えていなかったと思う」と振り返った。
幼少期から兄として、俳優として尊敬し続けてきた。「常に背中が見えないくらい僕のはるか前を走り続けていた。追いつけなくなってしまったのが一番残念。数年前に僕たちが父親の亡くなった64歳の年をこえたとき、『俺らは長生きしような』って言っていたのに。まだ早いじゃないか…」と声を詰まらせた。
兄との思い出については「数え切れないくらいある。思い浮かぶのは底抜けの笑顔。自分の心に正直な人で周りに迷惑を掛けたこともあったけど、多くの人が憎めない人と言ってくれた。向こうでも元気でいてほしい」。目を真っ赤にしながら天国へ旅立った兄を偲んだ。」
健康に気を使うのは、遅すぎたのかもしれない。
問われるは、晩年の私生活でなく、中年、若い時から私生活。
ご冥福を祈ります。

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