コラムは、面白い。
「今年も残りあと2週間。実感がわくわかないは別にして、
誰にも等しく時間は過ぎ去っていく。
1年の持ち時間を、トランプの手札のように切ったり増やしたりはできない。
先週、清水寺で発表された「今年の漢字」は「変」だった。
日本の首相が短期で交代し、米国の次期大統領に
「チェンジ」を訴えたオバマ氏が決まり、
株価が大暴落した世界経済の変動があったことなどが選ばれた理由という。
県内の出来事を振り返っても、「変」が目立った年だった。
年明け早々に高取町長が公金を着服して逮捕。
中国製ギョーザの食中毒では県内からも被害者が出た。
2月に発表された「せんとくん」は、
当初は「変だ」と思った人も多かった。
4月に県会自民党から7人が離脱して12年ぶりに分裂。同グループと民主党県議9人が奈良市内のホテルで夜の“密会”を開いていたことが発覚した。議長選にまで尾を引き、初の非自民党会派からの選任となった。副議長も初の女性。
奈良市がJR奈良駅前に誘致したホテルは、
仲介する不動産業者の倒産でめどが立たず、県が県営プール跡地に誘致するホテルも暗礁に乗り上げている。
葛城市職員の1600時間を超える残業手当も変だったし、天川村長の収賄も変。
とりわけ変なのは、本紙などが報じている違法ビルの建築業者に
巨額融資を繰り返していた南都銀行の姿勢だろう。
違反・脱法のデパートのような業者を、
なぜかくも優遇してきたのか。「変な銀行」が大手を振ってのさばるのも変だ」
変な年は、変な銀行、変な総理大臣、変な企業、
すべては、変な年である。
変人は、処分される年なのかもしれない。

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