マフラーを分解洗浄した後のマフラー装着です。
自分のZRX1100の場合、装着しているBigラジエターがラウンドしているので
エンジンとラジエターの隙間があるので、マフラーフランジ部分までは
比較的手が入りやすい状態にあります。
そうは言っても、簡単には作業出来ないので工具が必要になる訳ですが
これくらい揃っていれば、まずはマフラー交換作業が出来ます。
・5/8ラチェットハンドル
・ディープソケット
・ユニバーサルジョイント
・エクステンションバー(長いのが使いやすい)
・スプリングフック
・コンビネーションレンチ(必要に応じて)
ZRX1100はエンジンが前傾しているために、
マフラー交換の際には、エキゾーストガスケットを指で押さえて作業しても
ポロッと落ちやすいので(しかもフランジが分割式なので余計に大変です

)
グリスなどの粘性の有る物を使い、ガスケットの2ヶ所ほどに塗って
エンジン側にガスケットをペタッと貼り付けて置くと、多少の事では
ガスケットが落ちなくなるので、エキパイの取り付け作業が楽になりますね。
ZRX1100のエンジンは、カムチェーンがエンジン左側にあるために
エンジン左側は隙間が少なく、奥まった所に工具と手を入れるのは
知恵の輪的な要素が多く、結構大変ですよね。
エキパイの取り付け作業がしやすい段取りを考えると・・・
・#2のエキパイを最初に取り付る
・#1のエキパイを装着
・#3のエキパイを装着
・#4のエキパイを装着
ラジエターとエンジンの隙間が多い段階で、奥からエキパイを取り付けて
いく事になるので、比較的作業がしやすいかと思います。
スタッドボルトには焼付防止潤滑剤のアンチシーズを塗ります。
これを塗っておかないと、ナットが焼き付いたり、錆などで固着して
ナットが取れなくなる場合が非常に多いので必需品です。
現在、ZRX1100に装着しているKファクトリー製のフランジには
ステンレスナットが付属品で付いてますが、純正の鉄ナットと比較すると
ステンレスナットは、錆なくて良い半面、熱膨張率が鉄より大きく
長期間使用する間には、ナットが緩む可能性があるので
ステンレスナットは使わずに、全てチタン合金ナットに交換済です。
※画像はチタン合金ナットです。
エキパイを付ける際には、ラチェットハンドルは使わずに
エクステンションバー&ユニバーサルジョイント&ディープソケットで
手締めでナットを組み付けて、フランジにガタが無ない程度までに
軽くナットを締めておきます。
※この段階ではナットの本締めはしません。
マフラー各ジョイント部分にも、アンチシーズを薄く塗って組み付けます。
これは、マフラー組み付け時の嵌合をしやすくする意味もありますが
マフラー内部は、エンジンから出る排気ガスが常に脈動しているので
極端な例だと、エンジンを吹かす度にジョイント部分が伸びたり
縮んだりすると思って下さい。
アンチシーズを塗る事で、ジョイント部分の気密性を保つ事が出来て
「排気漏れ」や、「2次エアの吸い込み」などが防げます。
更にしっかりと気密を保つためには、マフラージョイント部分に
耐熱液体ガスケットなどを使うケースもあるのですが
自分のZRX1100のマフラーは、定期的に分解洗浄をするので
ジョイント部分が外れないと困るので、耐熱液体ガスケットは使いません。
余談ですが・・・
ヨシムラの鈴鹿8時間耐久マシンGSX-R1000も、過去のレースでは
マフラージョイント部分からの2次エアの吸い込みによる影響で
サイレンサー付近の出火でトラブったりしたそうで?
(真相は解りませんが・・・)
翌年からはマフラージョイント部分は全面溶接にした経緯があったそうです。
マフラージョイント部分に、全てスプリングフックを掛けて
サイレンサーまで装着した段階まで来たら、マフラー全体を軽く揺すり
マフラーの取り回しが最適になるようなポジションを探します。
特にオイルパンはマフラー集合部に干渉しやすいので注意!
この作業をするため、フランジナットの本締めは後回しにしました。
そうしたら、エンジンを始動させます。
エンジンを掛けながら、エキゾーストのフランジナットを本締めします。
フランジ部分からの排気漏れを確認しながら本締めをする訳です。
スタッドボルトに熱を加えた状態でナットを本締めするので、
今後、エンジンを止めて冷めた状態でもナットが緩む事が無くなります。
この後、全てのボルト&ナットを本締めします。
マフラージョイント部分のスプリングには、共振防止&脱落防止のため
ワイヤーロックを施します(合計8ヶ所、全部やるので大変

)
マフラー洗浄後、初試乗してみましたが・・・
スロットルレスポンスは洗浄前よりも穏やかになりましたが
エンジンは軽く吹け上がるようになり、若干パワーも甦った感じです?
音も少し静かになった気がします・・・

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