20年ほど前に焼いた大きな写真が出てきました。 全倍です。
OLYMPUS E-300 ZUIKO D 14-45mm
4枚組みで制作した中の1枚。 そのタイトルが「SONGS」
全倍は幅100センチぐらいのロール紙をカットして使います。
この写真は1500×1000位のサイズ。
写っているのは当時住んでいた北九州市八幡東区の風景。
正面の煙突みたいなのは昔の高炉のモニュメントで、
街の成り立ちを象徴する公園です。
遠方にも小さく洞海湾沿いの工場群が見えています。
このあたりは平地が少なく
小さな丘の斜面にびっしり家が建ち並んでいます。
比較的古い家が多くて僕が当時住んでいたのもそんな中の一軒でした。
OLYMPUS E-300 ZUIKO D 14-45mm
カメラは35mm版を使いましたが (Nikon FE+Ai Nikkor 28mmF2.8)
コピーフィルムを特殊な現像液で現像する
コダックテクニカルパン2415という超微粒子システムを使いました。
現像液はハイドロキノンの代わりに
確かフェニドンという オレンジ色の薬剤を使って
超軟調に仕上げるというものでした。
フィルムがコピーフィルムですからそれで良い具合に仕上がるのです。
この現像液は酸化が非常に早く、調整後即使用が原則でした。
ASA感度は10に設定。
4×5版並みとはいいませんが
ブローニー版相当の解像度は十分あります。
ネオパンFなんか足下にも及びません。
しかし、これだけのサイズとなると焼き付けは大変。
ごく普通の引き延ばし機(Fuji 670MF)使ってることもあって、
露光時間がやたら長いから
試し焼きも含めてすごく時間がかかるんです。
しかも、光の漏れるおんぼろ暗室だったので
少しでも外光の影響を避けたいこともあって、夜中に作業をしました。
当然こんな大きな印画紙が入るバットなんか ありませんから
印画紙をシンクに突っ込んで上から現像液をドバドバかけて
手でこすって現像液まみれになりながら現像しました。
仕上げはクレヨンで彩色。
もう、こんな手間暇かける
エネルギーは・・・・・
いや、まだどこかに残っていると信じましょう。
ただ単にそれをどこにしまったのか
わからなくなってるだけなんだよ〜、と
酔っぱらってクドクドと・・・(笑)

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