2008/8/13

市民フォーラムA  乳がん

9日に開催された乳がんフォーラム。
第1部は教育講演でした。

まず、有岡先生の「新たな乳がん薬物治療」から。
有岡先生は腫瘍内科のDrの為、主に抗がん剤のお話です。

<タキソール>

@転移性乳がんでのタキソールは・・・
 3週おき×4回と毎週12回を比較したところ
 無増悪生存期間がWeeklyのほうが優れていた。

A術前化学療法でのタキソールは・・・
 3週おき×4回または毎週12回を終え、その後
 FAC3週おき×4回を行って手術した患者を比較したところ
 pCR率(ほとんどガンが消えていた率)に差が出た。
 画像でリンパ節転移がなかった患者では
 3週おきが15%、毎週が28%。
 リンパ節転移があった患者では、
 前者が17%、後者が29%。
 どちらもWeeklyのほうが優れていた。

B術後のタキソールは・・・
 術後にACを行った患者にPTX(タキソール)を
 3週おき×4回または毎週12回を行った場合と
 ACを行った後、DTX(タキソテール)を
 3週おき×4回または毎週12回を行った場合の
 無病生存率は、PTX3週おきと比較して
 PTX毎週は1.27倍、DTX毎週は1.23倍
 DTX3週おきは1.09倍改善された。
 故に、タキソールはWeekly、タキソテールは3週間ごと
 行うのが最も効果的である。

副作用を考えても、PTXはWeeklyが良いと思われます。
私はWeeklyでも手足の痺れと爪がはがれる副作用が
とっても酷かったけど・・・。

<アンスラサイクリンを用いない術後化学療法>

乳がんの術後化学療法ではアンスラサイクリンを用いるのが
一般的ですが、これにはいくつもの問題があります。
吐き気、嘔吐、心臓の障害、血管痛、血管炎、白血球減少
そして何よりも見た目。(薬の色もそうですが、脱毛もです)
今でもあの毒々しい赤い色・・・おぞまし〜!
アセロラジュースが嫌いになるほどでした・・・。

そこで、アンスラサイクリン(A)とCMFの10年生存率を比較。
再発乳がん患者はAが68.2%、CMFが63.5%
再発転移の無い患者はAが77.6%、CMFが73%
という生存率結果となりました。
わずかにAが勝るという結果になったが、副作用を考えて
どちらを選択するか・・・。
CMFの副作用は吐き気、食欲低下が点滴後2〜3日
起きることがあります。(吐き気対策でかなり予防可能)
脱毛により髪の毛が約20%程度減りますが、
最終的にかつらが必要になることは普通ありません。

女性にとって、一番気になる脱毛。
Aはほぼ100%脱毛しますが、CMFは20%・・・。
これは悩むところですね。
私は、髪が抜けても生存率が少しでも高い方を選びます。
二度と生えてこないと言うのならCMFも考えますが・・・。
でも、考え方は人それぞれ違います。
その人のQOLに合わせた選び方が求められますね。

また、アドリアマイシンをタキソテールに変更し
ACでの治療とTCでの治療を比較したところ
わずかながらタキソールが勝ったそうです。
ただ、まだ大規模なデーターがないため、タキソテールが勝る
と言うより、負けなかったと考えるのが妥当だそうです。

<新たな抗HER2治療>

上皮成長因子受容体を持っている乳がんには、
浸潤、転移、血管新生、細胞死を抑制するために
ハーセプチンによる治療が行われます。
今はまだ認可が下りておらず、日本では使われていませんが
ラパニチブ(日本名タイケルブ)を内服し
ゼロータと併用すると奏功率がかなり上がるという
臨床試験結果が出ているそうです。

私はHER2が++でした。
FISH検査に回り、陰性であることが確認されたため
抗HER2治療は効果がなく、この薬は使えません。
でも、同じ乳がんで苦しむHER2陽性患者さんが
より良い治療を受けられるように、
タイケルブの1日も早い認可が待たれます。
お願いしますよ!舛添さん!

また、大腸がんの治療薬として使われているアバスチンが
乳がんにも有効ではないかと研究が進められています。
アバスチンの従来の作用メカニズムは「兵糧攻め」でしたが
新たな作用メカニズム「併用薬剤増強」が唱えられています。

つまり、アバスチンは腫瘍が栄養を補うために作り出した
異常な腫瘍血管を退縮させ、新しい血管新生を抑制し
生存期間を延長、増悪までの期間を遅らせ
SDを維持する効果があると言われていただけでしたが
腫瘍の残存血管を正常化し、併用する抗がん剤の有用性を
最大化する効果があることがわかったのです。

抗がん剤がよりガン細胞に届きやすくなる・・・ということです。
素晴しい薬ですね。
乳がん治療でも、どんどん使われてほしい薬です。

<術後化学療法適応の個別化>

再発リスクの判定は、リンパ節転移、ホルモン反応性
HER2、腫瘍径、組織学的異型度、高度の脈管浸襲、年齢
などから低リスク、中程度リスク、高リスクに分けられます。
リンパ節転移があり、腫瘍径が2センチを越えていた私は
中程度リスク群に入ることになります。
再発リスクに基づき、術後治療が決まります。

しかし、「MammaPrint」による乳がん予後予測検査を
行うことで、より適切なテーラーメードの治療計画を
立てることが可能になるのです。
MammaPrint では乳がんの手術を受けた患者の
転移・再発の可能性についての情報を得ることが可能です。
手術によって切除された腫瘍における
70遺伝子の活性を測定することにより、
患者の疾病の転移・再発リスクの高低を調べます。
MammaPrint から得られる検査結果により、
患者個人の乳がんの再発リスクを明らかにすることができ
従来の方法と比べて、MammaPrint では
ハイリスクと判定される患者の数を大きく減らすことができ、
結果として不必要な補助化学療法などを避けることができ、
また、潜在的な副作用の危険を最小限にすることができる。
乳がんは、たとえ腫瘍自体が小さくて害が少ないように
思われても、しばしば悪性であることがあります。
が、MammaPrint を用いれば、このようなケースは
ハイリスクと区分され、適切な治療計画を立てることが
可能となるのです。

ヨーロッパでは既に実用化されていますが
日本での実用化には、まだまだ時間がかかりそうです。
ただ、MammaPrint による検査の利用対象者は
早期ステージ1、またはステージ2で
エストロゲンは受容体陽性・陰性いずれも可ですが
リンパ節転移なしの乳がん患者に限られます。

つまり、リンパ節に転移があった私は
検査の対象外になるというわけです。
でも、対象になる人はこの検査を受けることで
より良い治療を選択することが出来る。
辛い思いをする人が減る・・・ということです。
残念ながら、日本では保険適用外のため
アメリカに検体を送らねばならず、検査結果が出るまでに
1ヶ月、費用も40万ほどかかってしまうそうです。

でも、今後の乳がん治療、かなり期待できますね。
1日でも長く元気でいれば、より良い治療法が見つかり
乳がんであることを恐れずに生活できるようになります。

先生方、製薬会社の研究員の方々、よろしくお願いします!

限られた時間での講演だったため、超スピードで進んでいき
私の理解力ではこれが精一杯でした。
わかりにくい記事ですみません。

もし、間違っている点があったら、ご指摘くださいね。
明日は山崎多賀子さんの講演をご紹介します。
1



2008/8/15  0:32

投稿者:nagu→tofu50さん

初めまして(^・^)ようこそ。
あの会場にいらっしゃったんですね〜♡
いや〜、丁寧というよりまとめる力が無い・・・といった感じで(^_^;)
ダラダラと長くなってしまいました。
でも、喜んでもらえると嬉しいです(*^_^*)

トラバの怪しいバケはビックリしましたが
気持ちはありがたいです(^^♪
これからもよろしくお願いします(*^。^*)

2008/8/14  22:04

投稿者:tofu50

すみません、fc2ブログからトラックバックしたら、怪しい字化けした記事が出てしまい、サイトを醜くしてごめんなさい。お手数ですが削除しておいてください。本当にごめんなさい。

http://to4f.blog110.fc2.com/

2008/8/14  21:48

投稿者:tofu50

初めまして。私も同じフォーラムに行っておりました。本当に丁寧にまとめてあって、とてもわかりやすいです。ありがとうございます。無精者で全く丁寧ではないのですが、私のブログでは、今回のトピックに関連文献をリンクしました。こちらの記事を私のブログにリンクさせていただきます。トラックバックしておきます。

http://to4f.blog110.fc2.com/

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