自適随筆
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2000/5/27
「蜥蜴の尻尾」
意識とは
蜥蜴の尻尾
12・5・27
蜥蜴は、自分の身に危険が迫った時、自分の尻尾を切り離し、尻尾をその場に残して逃げ去ってしまう。
残された尻尾は、絶え間なくクネクネ動いて、危害を加える物の目を、尻尾の方に向けさせ、誤魔化してしまう。
其の間に、本体である蜥蜴の方は、安全な場所へ逃げ去ってしまっている。
そして、失った尻尾は、数十日で再び生えて、元の姿に返る。
其れが、自然の妙味である。
自然の生き物は、全て、自分が存在する為に、自分を脅かす相手の特徴を把握し、生き残る対策を採っている。
此の点で考えると、人間とは、未熟な生き物で、長い人は13年間の教育を受け続けても、相手の立場を理解出来ないでいる。
其れでいて、「犬畜生」だとかの言葉を使っているのだから、全く可笑しいのではないだろうか。
人間より、蜥蜴の方が目暗マシの術を巧みに使って、襲った物を能く其の術に嵌らせている。
其の点、人間の方はどうなのだろうか。
名門大学出身と言う尻尾が有れば、大抵の者は、其の肩書きの目暗マシに、参ってしまっているのではないだろうか。
其の意味から考えると、大学は、蜥蜴の本体の方に属しているかの様にも想えるが、果たしてそうであろうか。
其の大学でさえ、尻尾に騙されている人達が運営しているのであれば、是は、厄介な事となる。
一体誰が、大学は蜥蜴の尻尾だと教えられるのだろうか。
何故なら、現代人には、其の大学で教えられる理・ことが、一番正しいと想われているのだから。
現代社会の人間の在り方にとって、一番の問題は、人間が「幸福」と言う名の蜥蜴の本体ではなく、お金と言う尻尾の方に、日夜意識を捉えられているので、本体の幸福が、何処へ逃げ去ったのか把握出来ていない事である。
蜥蜴(幸福)は、銀行か証券会社の中に、有ると想っている様だが、其の蜥蜴の住んで居るであろう其の建物が、ドンドン倒産したり、合併したりしてしまい、現在・いま自分の大事な蜥蜴が、何処に住んでいるのか判らなく成っているのだ。
本当は、其の建物も見せ掛けの物で、蜥蜴の尻尾だと言う事だ。
幸福の為の、建物ではない事に、早く気付くべきなのである。
銀行と言う物が、銀行を創った人の幸福に成る為の、金集めの方策の一つに過ぎないと言う事に、気付いていないのである。
古代の人々には、お金自体は増える物ではないので、物質を増やしてくれるたった一つの物として、太陽を神とし、太陽の使いとして「蜥蜴」を御守りとしていたのではないだろうか。
「蜥蜴」の漢字の組み立ては、「虫が分析し 虫が易を占う」の意味になる。
または、「易は虫で占い 分析は虫にて行う」とのイメージだろうか。
中国の「道・タオ」のマークは、陰陽の一対の「蜥蜴」か「蛇」をデザイン化した物である。道・タオは、爬虫類が鍵・キーと言う理・ことである。
では、何故、古代人は「蛇」や「蜥蜴」を、神と人間の間に置いたのだろうか。
蛇と蜥蜴の共通の処は、様子を伺う時に舌を口から出して、チロチロ空気中を探る様に動かす事だ。
是は、空気中に漂う匂いの物質を、舌の器官で捉えて分析し、状況判断をして居るのである。蜥蜴の脳は、匂いを一番の基本として判断しているのである。
其れは、何故なのか。
40億年前頃に、生命である原始生命が誕生した時の食べ物が無機質であり、32億年頃に光合成をする生物「藍藻(シアノバクテリア)」が誕生している。
其の生物が、水中に在る物質の味を確かめる為の器官や、空気中に漂う物質の確認の為の、生物の一番古いセンサーは、水や空気を調べる感覚器官だったのではないだろうか。
だからこそ、蜥蜴や蛇は、空気中の物質を、舌で調べているのではないだろうか。
日本に伝わっている天皇家の天照の儀式も、神嘗祭(かんなめさい)、新嘗祭(にいなめさい)、大嘗祭(だいじょうさい)と、「嘗める」の文字を使っており、大嘗祭を「おおにえまつり」として、食べ物を食べる儀式の意味としてある。
天照神は太陽の神であり、アステカ文化の「カレンダー・暦」の中心に有る太陽の神も舌を出しており、マヤ暦のカレンダーにも「太陽」と「蜥蜴」が神の印と成っている。
現代の人間には、食べる事は、自分の食欲だとして、神との共食との考えが無く成って来ている。
人間は、お金と言う尻尾の為に、「嘗・ナメル」と言う大事な顔の部分の働きを、置き去りにしてしまった様だ。
此処数日、森総理大臣の「神の国発言」で揉めているが、森総理の発言も、野党の云っている事も、過去の話しであり、蜥蜴の尻尾の話しである。
政治家の本来の役目は、国家の進むべき道を、示す事が重要なのである。
其れを考えると、現在の政府や政治家の次元が、低い様に感じるのは私だけではないだろう。
其れも、国民のレベルが低いからと云われれば、私も何も謂えなく成る。
だから、未来に向けて舌を出し、時代の流れの風を読み取らなければ成らない。
其れが王の道であり、神官の役目である。
自然は、偉大な師であり大学である。
太陽を感じ、自然の生き物と空間を共有しながら、尻尾に振り回わされるのではなく、顔を太陽に向けて、しっかりと進まなければ成らない。
世を正すとは、国民全体が、自分の本体を捜さなければ成らないと、感じる事ではないだろうか。其の時節・ときに至っているのだと、私は想っている。
平成12年5月27日
礒邉自適
投稿者: 礒邉自適
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