2000/8/25
覚者と翁
12・8・25
日本の皇室の元は「神武天皇」だが、其の「神武(若御毛沼命・わかみけぬのみこと)」に「東征して 国を治しめせ」と伝えたのは、「塩土翁・しおつちのおじ」だと云われている。
だとすれば、日本の歴史の始まりは、塩土翁の一言に因って、始まったと言う事に成る。
塩土翁は、南九州に住んで居ながら、「奈良・大和・倭」の情報が見えて居た事に成るので、天通眼が有ったか、神のメッセージを受ける能力が有った事に成る。
日本書記には、神武天皇の項に、「天皇 あまつひつぎを始めた日に 大伴氏の祖先 道臣の命(みちのおみのみこと)、大来目部(おおくめら)を率いて 秘密(しのび)の事を受けてよく そえうた さかしまごとを もって 敵を掃討した。」と、有る。
道臣命、大来目部とはどの様な人かを考えて見ると、「道・衜・ドウ」の漢字は「行+首+手」の組み合せで、意味は、「敵の首を刎ねて 手にして 行く先を清める」となり、「臣・ジン」は大きく開かれた目の象形で、意味は「道理に明るい人」となる。
道臣とは、「戦いに強く 道理に明るい人」となり、大来目部は大きな目の氏だから、「目(意)が大きな人。良く目が見える道理に明るい人」と言う事になり、道臣命、大来目部とは、神に通じた大臣と言う事になる。
其の大臣が、祝詞を唱えたり、策を指示したりして、神武天皇の「政・まつりごと」を助けたと言う事に成る。
「ブッダ・仏陀」とは「覚めた者・成仏した者」の意味で、インドの釈迦牟尼佛の事であり、釈迦牟尼佛は「聖王」か「聖者」のどちらにでも成れたのだが、聖者の方を選んで一生を送った人である。
聖王は、徳を以って「国民・おおみたから」の生活を守護し、聖者は民衆を精神的に指導する人である。
よって、理想の「翁(おきな)大人(おとな)」の働きは、覚者・仏陀と成って政治を行い、おおみこころを実行する事にある。
平成12年8月25日
礒邉自適
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