自民党の福田総裁と民主党の小沢代表が先日に引き続き、2日に党首会談を行った。
いくつかの新聞社のウェブサイトを覗いてみると、「福田首相が党首会談で連立参加を打診、民主は拒否決定」(読売オンライン)、「首相連立打診も民主応じず」(毎日jp)、「首相が連立打診、民主拒絶 協議も「反対」」(asahi.com)というように、福田首相が民主党との連立を持ちかけ、民主党がそれを拒否した記事がトップに出ている。(11月3日1時現在)
しかし、思うに、これは
煙幕ではないか?という感じがする。
結論から言えば、
自衛隊派遣の恒久法が、この党首会談の本命なんじゃないか?と思うのだ。
理由は幾つかある。
一つは、自民党がこれまでのテロ特措法の延長ができなくなった際、給油に特化した新法案を提出する方向に積極的に動いたこと。
これは
自民党にとって数々の「国際貢献」もとい「アメリカ貢献」のうち、給油活動がとりわけ重要だと考えていることを表している。
恐らくそれは、
武力行使と一体化した行為を海外で自衛隊が行う実績をつめるからではないか。つまり、自民党がしたいことは、こういうことであるワケだ。
もう一つは、
大連立の打診には「ニュース性がある」。これを打ち出せば、
会談で話された他の話題は霞んで見えなくなる。
小沢代表が就任して以来、先の参院選の前後を一貫して対決路線をとり続けてきており、それについてすでに有権者の審判を受けて支持を得ている民主党にとって、
今さら自民党と連立を組むという選択肢はない。このことは福田総裁もわかっているはずである。
つまり、大連立を打診してもそれは実現しないが、それを打診すること自体がマスコミや世論の関心を引くために、他の話題から目をそらすことができる。
その陰に隠れて、自民党が本当にやりたいことである自衛隊の派遣と武力行使の条件緩和の問題で民主党と妥協を図り、成立させる道筋ができれば、たとえ今回テロ特措法が失効しても、自民党にとっては大きな満足を得られる上に、今月福田首相がブッシュと会談する際にも手土産を持っていくことができる。
以上が私の仮説である。
なお、こういう政局報道の陰に隠れそうなものとしては、例えば、
政府税調は消費税増税の必要性を説いていることのほか、
津久井さんのブログで知ったのだが、共謀罪も再度審理が始まっているなんていうこともある。
大連立や政界再編といった政局に大きな動きが起こると、そこに関心がひきつけられてしまいがちだが、
福田と小沢という「老獪な悪魔」(M.ウェーバー)と――彼らを支持するにせよ、敵対するにせよ――
対峙する以上、われわれ有権者は、その「老獪さ」を考えに入れなければいけないようだ。(その点、バカ丸出しのアベシンゾーの時代とはちょっと違う。)

マックス・ヴェーバー『職業としての政治』

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