税負担の金持ち優遇を示すデータがasahi.comで報道されていた。
私はこれまでも、所得税に関しては
、@累進性を高めること、A分離課税を廃止すること、を以前から主張してきたが、今回の記事は私の持論を補強してくれるものである。
それにしても「
確定申告した額の65%を、人数で4%にすぎない総所得5000万円超の人で占めていた」という数字は衝撃的である。ちなみに、このエントリーのタイトルは、ややこれを脚色した形にはなっているが、おおよそこのように言っても差し支えはないだろう。(国税庁の調査では恐らく母集団は「確定申告した人」であって「全ての国民」ではないため。しかし、確定申告は比較的所得が高い人がするものなので、所得が極めて少人数に集中していることは間違いない。)
外国よりも税率が低いのなら、なおさらこうした金持ち優遇措置は撤廃すべきであろう。
超富裕層、税負担減る 05年申告分、証券優遇税制で
2007年04月16日17時08分
05年に5000万円を上回る申告所得があった富裕層の所得税負担率が、所得が3000万円超5000万円以下の層より低くなった。逆転は10年ぶり。03年から上場株の売却益や配当への税率が軽減されており、株価上昇に伴う恩恵が富裕層にもたらされたとみられる。税の所得再分配機能が低下していると言える現象で、今後本格化する税制改革論議に影響を与えそうだ。
国税庁がまとめた所得税の確定申告の調査で分かった。各所得階層が、申告した所得金額の合計に対して、実際に支払った税額の割合を税負担率として比較した。
それによると、05年は申告所得の合計が5000万円超の層の税負担率は平均21.8%。一方、3000万円超〜5000万円以下の層では税負担率は22.7%で、こちらの方が重かった。高額所得層での逆転は95年以来となる。
一方、600万円超〜700万円以下の中所得層の負担率は7.1%で、ここ数年大きな変化はなかった。
所得税には、所得が多い人ほど税率が高くなる「累進構造」があり、最高税率は05年時点で37%だった。仮に、申告所得の合計額が約5000万円で全額が給与だったとすると、実効税率は27%前後だったとみられる。
実際は所得5000万円超の層が約22%ですんだのは、株式や預金利子などからの金融所得が給与などの所得とは別扱いとされ、税率も額によらず一律になっているためだ。基本税率は20%だが、03年からは上場株式の売却益と配当について、10%に引き下げる証券優遇税制が導入されている。
この恩恵は少数の富裕層に集中し、05年に個人が株式売却などで稼いだ所得として確定申告した額の65%を、人数で4%にすぎない総所得5000万円超の人で占めていた。
証券優遇税制は07年度が期限だったが、06年末に1年延長の方針を決めた。税制関連法案の国会審議では、野党から「金持ち優遇だ」との批判も出たが、3月に与党の賛成多数で成立した。
税制に詳しい関口智・立教大准教授は「高額所得者が株式などの金融資産を多く持っていることが、そのまま統計に反映されたのだろう。現在の10%の軽減税率は国際的に見ても低い。給与所得と合わせて課税する総合課税や軽減の廃止などを検討すべきだ」と話している。
なお、このエントリーは更に掘り下げて研究してみたいと思っている。実は以前から知りたかったことなのである。
【関連記事】
◆
ついに地域間格差の拡大が表面化した?
◆
所得税増税は累進性を高めるところから手を付けろ!
近々紹介したい一冊↓ 『北朝鮮・中国はどれだけ恐いか』

0