2006/10/26

フラガール 〜泣いて笑って立ち上がれ〜  ときどきシネマ

遅ればせながら映画「フラガール」を見てきました。
有給とって休んでる間、ほぼ引きこもりだったワケですが、平日ならまあ空いてるし、映画でもと思って。

実はこの映画、頻繁にプロモーションしてた時はそれほど見たい!と思っていなくて、どちらかと言うと、盲点でした。クリックすると元のサイズで表示します

そう!見た結果の感想いきなり書くと、「とっても良かった!」のですね。
(これまで見てきた映画の数々の中でいうと私の中でベスト10!にいれてもいいか、と思うなぁ・・他のベストは・・「バグダッド・カフェ」「カラー・パープル」「マカロニ」など、ほぼ洋画ですね。あ、「メゾン・ド・ヒミコ」もよかった。「パンダ・コパンダ」は永遠の殿堂入りだし・・・。まあ好きな順はけっこう入れ替わるし、この記事と関係ないのでこんなとこで)

(※このブログは常にネタバレありです。上映はもう終わりかけですが一応ネタバレしたくない方はご注意。苦情禁止ね) 



私は映画見る前にくわしいストーリー見たりキャスティングの細かいとこ見たりしないほうが多いのと、最初に書いたようにこの映画、そんなに興味持たなかったんで、主演が蒼井優で、あと南海キャンディーズのしずちゃんが出てるやつってくらいしか知らなかったんですな。
あと、監督は李相日・・・あ!69(シックスティ・ナイン)の人か!あれも面白かったな・・くらい。

で、お笑い系なのかな・・と。
楽しそうな映画見ようかなと思って、出かけたのですね。

しかし!この映画、根底に流れてるものがかなりシリアスなんですよね。
しかも実話がもとになってるし。

福島県いわき市の「炭鉱」が、昭和40年になり、石炭の価値が下がり、「閉山」の危機に。
近辺の町(村?)はみな炭鉱で働く人と家族の「長屋」。
生活は豊かでなく、「働く」のは「炭鉱」であるのが当たり前の生活をみなしている。
しかし大幅な人員削減で、炭鉱会社は何千人規模の炭鉱夫のリストラを敢行、それに変わる再就職のひとつがかねてから計画のあった「常磐ハワイアンセンター建設」であり、そこでポリネシアンダンスのショーを、地域密着をウリにして「炭鉱夫の娘」でやりたいという計画になる・・・・。

「常磐ハワイアンセンター」の名前は知ってるけどこういう成り立ちだったとは知らなかったな。

で、背景は昭和40年、である。
東北の炭鉱だけの田舎。働くというのは山で石炭掘りをするということしか概念がない、そんな時代のそんな町。

町全体が炭鉱夫とその家族。みんなすすでまっくろになって働き、バラックのような長屋で子供生んで育てる、そういう町。

で、ハワイアンダンスなどというのは「裸のねえちゃんが腰くねらせて踊るいかがわしいもの」だと、みな思っているのである。

町は実際にいわき市にオープンセットで作ったらしいが、演出でそうしているのであろう、すべて「セピアっぽくすすけた色」である。
人々の着ているものも、背景も。

そこへダンスの先生として東京のSKD出身のまどか先生(松雪泰子)が来る。
この役、松雪にぴったり! 
炭鉱のセピアの町で松雪の60年代のおしゃれなカラフルなファッションはとても目立つ。

ダンサー志望の女の子は、「炭鉱がだめになるならお金のために・・裸になる」と思って(裸は勘違いだけど)覚悟して来ている子、盆踊りしかしたことないけど、募集広告みて 「何か変わりたい、スターになってこの町を出たい」とせつない志願をする子、いろいろである。

主人公(の、ひとりか)紀美子(蒼井優)とその親友早苗は後者で、とくに親友の早苗は希望に満ちて。

自分から来た子は親にみな反対されている。
「仕事というもんは汗水たらしでするもんだ!裸でへらへらわらっで腰ふっで、なんで許せねぇ!」 (※松雪意外全員が、東北弁です。なのでこういうかんじ?・・私は関西しか知らないので東北弁はみんな「がぎぐげご」「ざじずぜぞ」でしゃべってるように聞こえるんですな・・)という感じで大反対されている。
紀美子は「オレの人生はオレがきめる!」と飛び出す。

早苗などは苦労して苦労して覚えたダンスを、すすけた小さな家で衣装を着て小さい弟妹にみせようとしているところを父親(高橋克己)に見つかり、その格好(腰みのにノースリーブ、レイと花の髪飾り)をいかがわしいと怒鳴られ、顔がはれあがるまでなぐられ、髪を刈られてしまうのである・・・・。


せつなすぎる。

なんとかがんばって、町を出たい、何か変えたい、家族のためにお金も欲しいと思っている十代の少女が。


ただ、この背景には、昔の男性の横暴ぶりだけでなく、「炭鉱」がだめになり自分はリストラされ、生活はもともと貧しいのに、他の仕事はしたこともなく、どうしたらいいのかわからない・・・娘は何か、わけのわからない「いかがわしい事」に手を染めようとしている・・という貧しさと知識のなさ、やるせなさ、情けなさ、時代が変わろうとしていることへの戸惑いがあり、見ていて、とても、とてもつらいシーンだった。
・・早苗は殴られて顔を腫らし、髪を刈られたまま、父とともに他の炭鉱山のある夕張へ引っ越して行く。 ダンサーはあきらめ、炭鉱の町は嫌だったはずなのに、仕方なく、また炭鉱へ。


他のダンサーの子たちだって、同じような環境で、似たようなものだ。

そしてようやくみな、ダンスができるようになり、ハワイアンセンターのオープンまであちこちキャラバンでまわる。まあ、どさ周りのようなもので、まだ失敗も多く、行く先々で、ショーの間中やじをとばされ、勘違いしてる田舎のおっさんにはダンスの最中に「早く脱げー!」と言われる。

そんなさなかに炭鉱につきものの事故があり、大柄なダンサー、小百合(しずちゃん)の父親(志賀勝)は亡くなってしまう。小百合は父親が「こんな男みたいな娘ですが・・なにか役にたちてぇと思って」とダンス学校につれてきた珍しく父親賛成パターンだった。
(志賀勝ってこういう役めちゃくちゃにいいなあ・・・と思うな。まさにはまり役)

・・父の死を告げられるときのしずちゃんの演技が素晴らしい。

私はここで、こらえていた涙が我慢できなくなり、タオルハンカチを取り出しました!
しずちゃん、せりふは少なく、棒読みなとこも多いんだけど、このときのしずちゃんの表情は本当に素晴らしかった。

この映画、しずちゃんも松雪もだけど、志賀勝や豊川悦史など、キャスティングが本当にはまっていて、感心しました。

紀美子の母親が富司純子なのだが、これがもう、すばらしく・・・。
ダンサーになることを反対してきつい言葉で娘に怒鳴り殴り、また炭鉱で死んだ夫にかわり自分も炭鉱で作業をし、家事をする。 

ずっと反対していたのに、家を出て行った娘のところへ荷物を届けにいった時、つい娘の練習風景を見いってしまい、ここらで心が動くのだが、せりふはないのによーーーーーくわかるのですね。母の心の動きが。

そして後にハワイアンセンターのやしの木を枯らさないために町でストーブを集めるという、 「炭鉱派」からは裏切った行為に出るのだが。

私、このシーンはまたしてもハンカチのお世話に・・・・ ううっ。(T^T)

富司純子と、豊川悦氏(紀美子の兄の役)ふたりでリヤカーを引いてストーブを集め、炭鉱の組合の反対にはむかっていくシーン・・・・・。

富司純子、豊川悦氏、ハワイアンセンターの代表者の岸部一徳・・・・みんな素晴らしくよかった。もちろん蒼井優も。

あと、ダンサー志望の女の子がこっそり見ている時にひとりでダンスを踊る松雪のシーンも好きだ。(画像)
 
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ダンサー役は初めてというが、なんともいえず、美しい迫力を感じた。

もちろん映画の最後、みんなのダンスシーンもとてもよかったけどね。

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結果的に常磐ハワイアンセンターオープンでのショーでフラガールたちは大絶賛され、成功し、紀美子のソロのダンスのすばらしさに感動すら覚えた。

そして最後になるけど音楽はジェイク・シマブクロです。ジェイクのやさしいウクレレの音が、山の少女たちの笑いと涙によく、あっていました。


この映画は本当に、笑いもあり、せつない涙はあちこちにあり、実話ならではの悲しさもありで、とても楽しめました。

・・私以外にもハンカチを出して鼻をすする人がたくさんいました。
たぶんテレビでもそのうち放映するでしょうけど、まだ上映しているので気になった人は急いで!

ってな感じでオルボワー。 アロハオエーー。

つーーか、フラダンス、習いたくなってしまった単純な私^^; 
って映画に影響されやすいアナタは→●人気blogランキングへ ポチっと仲間ーー。



2006/11/1  9:54

投稿者:ツバッキー

■えびさん あ、誰かと思いました・・笑
こちらこそどうも^^

うんうん、ジェイクの音楽がとてもよかったですね、ほんと。
今年は4.5本しか映画見てないんですが文句なくよかったです!

豊川悦史と松雪の恋愛系みたくしなかったのもよかったと思う。主題が絞れて。

また遊びに行きますねー!

http://moon.ap.teacup.com/tsubaki-net/

2006/11/1  9:49

投稿者:ツバッキー

■yamasanさん こちらこそ^^

今年は映画行く時間がもうないかもしれないのですが、見たいのはたくさんあるんですよーー。 またよろしくお願いしますー。

この映画はほんと、すごく見てよかったなーという映画で、得した気分でした。

http://moon.ap.teacup.com/tsubaki-net/

2006/11/1  1:41

投稿者:えび

コメント、TBあざーす!
号泣です、今年一番泣いた映画でした。
イイですよね、ジェイクさんの音楽も含めて。最高でした!


http://ameblo.jp/ebisawachildren/entry-10017406884.html#c10031272551

2006/10/31  23:58

投稿者:yamasan

TB有難うございます。

遅くなりすいません。
友人から5回は泣けると聞きましたが、やはりこのくらい泣きました。
日本代表として、アメリカアカデミー賞に行くのも納得ですね。

今年も残り2ヶ月。
泣けて暖かくなる映画はまだ出会えますかね?
また、宜しくお願いします。

http://cinecafe.exblog.jp

2006/10/31  17:17

投稿者:猫姫少佐現品限り

こんにちは!お祝いコメ、ありがとうございました!
以前にもさせていただいていたのですが、TB行かないようなんです。今も2回したのですが、、、
この映画は特に、純子さんがストーブを集めるシーンで、ぐちゃぐちゃでした。
しずちゃんよりひどい顔だったと思う。
またよろしくお願いしますね。

http://nekohimeja.livedoor.biz/

2006/10/29  21:51

投稿者:ツバッキー

■arukiさん 私も同じパターンです。
予告編も見てなくて
テレビでのパブリシティおときくらい・・の知識。


ほんと、良い映画でした。

http://moon.ap.teacup.com/tsubaki-net/

2006/10/29  12:56

投稿者:aruki

この映画を最初に知った時には
フラガール?なんやそれ?お笑い??
って思ったんですが、他の映画を見たときの
予告編でこれは絶対面白い!と
思って見に行きましたよ。
もう号泣です(笑)

http://ameblo.jp/tabearuki/

2006/10/28  13:36

投稿者:ツバッキー

■あんとんさん ま、映画だから、ドキュメンタ
リーではなくて、ヒューマンタッチ(?)なんだけ
どね・・。

私は「泣く」タイプの映画だと思わなかったんです
よ・・あまり知らないで見に行ったから。

ほんと、見て良かったと思う。
あのときああいう時代だったんだよね・・と思った
しね。 昔は「東京」や「大阪」なんかの大都会と
地方の格差がいろんな部分で大きすぎるんですよ
ね。

http://moon.ap.teacup.com/tsubaki-net/

2006/10/28  9:19

投稿者:lovelytelly

午後パレ、あれからPV見てちょっと練習してみたよww
スピードが速すぎ〜。でも手ぐるぐる回すのなんか
「健康にいい!!」風味。レスいらにゃいぞよ。

2006/10/28  8:56

投稿者:あんとん@すでに涙目

こういうテーマは演出のさじ加減ひとつでプロジェクトXにもなるし、観客を泣かせる傑作にもなりますね。

私は涙腺ゆるいんで、泣きそうと分かってる映画はあまり見ないことにしてるんですが、ちょっと見てもいいかなーって気になりました。

たぶん泣くな、いやきっと泣く(ノД`。)

http://ameblo.jp/55parade/

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