我が家の庭は今花盛り(勿論草もいっぱい)桃、梅、椿、ユスラウメ、木蓮、レンギョウ、杏、ローズマリー、花にら、水仙、玉すだれ、紫露草、わすれな草、烏のえんどう(新芽を天ぷらにすると美味しい)
タンポポ
。
知人の陶芸家と人形作家夫妻の工房でコーヒーを出してくれた。
一口のんだ「おや、変なコーヒー」だなとおもった。
「実はタンポポの根っこなのです。根を刻んで乾燥させ、フライパンで煎ってコーヒーミルで粉砕して熱湯を注いだのです。如何ですか」
タンポポの根は催乳、健胃、高血圧、糖尿病、発ガンを抑制するなど言われているが試したことは無かった。
「コーヒーの香りは無くて苦いけれど、結構美味しいですね」
出されたお菓子がまたユニークで蕗の砂糖漬け、ポテトチップ、キャロットチップ、スイバの佃煮総て無農薬、自然の恵みを受けた自家製。
緑の風が爽やかに通り過ぎてゆく。
夫妻と知り合ってから二五年。
「今、陶芸習っているけど、変わった先生なの、一言で言えばクルクルチョンかな」と友達は言った。
「クルクルパーじゃないの、クルクルチョンなんて想像出来ない」
「朝日陶芸展に出ているから、出会えるかもね」
陶芸展の会場の入り口で川瀬さんが待っていた。
「あの方が先生なの」「はあー、ホントウー?」
彼女の言ったとおおり、なるほど! 何処がどうと言えないがクルクルチョン」
あの頃私たちは出会うと展覧会のハシゴをした。
スカイルを出て、美術館で絵を見て、久屋駐車場で車を出し東山の染色展に行った。疲れたのでレストランでコーヒーブレイク、私たち四人に陶芸家も一緒だった。
「私は此処でお別れして帰るから、谷口さん瀬戸でしょう、田端さんとご一緒にお帰りなさいよ」 「私困る」
「こんな所で下ろすのは気の毒よ、瀬戸まで送ってあげましょうよ」と優しい川口さん。
陶房に着いて作品の素晴らしさに驚いた。中でも朝日陶芸展出品の”樹海”
西日がさして緑の樹海は所々黄金色に輝き、大鉢の内部は赤く燃え、見事だった。この人がこれを作った! 思わず顔と鉢を何度も見た。
三〇そこそこの貧弱な自然児の何処にこのエネルギーがあるのだろう。
今も世におもねず、強靱に自然に生きる。
それは芽が出、花が咲き実がなり枯れ、生物総てがざわざわと変化し、動き営みを続けるエネルギーをそのまま身に受けて充電しているのだろう。

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