アダムスミスが「人間は取引をするただ一つの動物である。 他の犬と骨を交換する犬はいない」と言ったが、21世紀の犬は18世紀に比べ随分進化したのだろう。
我が家のロンは市の保健衛生課から貰ったラブラドールと柴犬の雑種で丁度一歳、長年犬を飼ってきたがこんなに生き生きと活発で様々な芸もするけれど、仕事(牧猫)も持っていて、私を相手にかけひき、取引もする。
「チーちゃんを庭に出すから見ててね」とロンに頼むと目はキラキラ、耳をピンと張って「お任せ下さい」と頼もしい。
少しして行ってみるとロンとマカは走り回って遊びに夢中だ。
「ロンちゃん、チーちゃん何処にいるの」ロンは遊びをやめて木の下で寝ころんでいるチーの所へ飛んでゆく。
遊んでいてもアンテナはしっかり張って実に正確でその度に「どう、ちゃんと仕事はしているでしょう、」全く一人前の仕事師のような顔をする。
以前チーがカラスに襲われ額から目の近くまで突かれ怪我をしたがロンのお陰で最近は起こらない。
ある時、すっかり三時間くらい忘れていて「ロン、チーちゃんは」と言うとさっと飛んでいったがその木の左側の木をのぞいて、次ぎに右の木の下を見て真ん中の本命に移った。
きっと「僕、大変でしたよ。探すのもなかなかですよ」と言っているようだ。猫を入れる時一緒に入ってきた。
おせんべいを上げると「いらないですよ」きちんとお座りをして待っている。チーズを上げるとぱっと食べ、鶏の唐揚げを上げると瞬く間。自分の仕事に応じて要求しているのだろう。


0