愛知学院大学公開講座2回目は
「食べるー心理学の観点から」愛知学院大学心身科学部講師 八田純子先生
心の状態は食行動に大きな影響があるが、食べる事が運動機能や心理機能にどのような関係があるかについて講義があった。
なぜ人間は食べるのか?
人は生体を保持するために、空腹になれば食べ、満腹になればやめる。とても自然な事であるが、食べる事には心が大きく影響してくる。
「不安で食べ物が喉を通らないとか」やけ食いとか、心理的な事で、当たり前のことが当たり前でなく、自然の機能が働かなくなったりする。
「認知的な理由」認知は視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚で刺激を受け、頭で情報処理をして反応し、予測する心の動きで、食行動にも影響する。
過去の経験も影響して好き嫌いは起こり、味覚は感情と関わりが深い
食事は学習の場であり、親好を深める社交の場でもある。
家族一緒に食事をする人と、孤食する人とでは満足感が違い、食べ過ぎて仕舞うことが多く食生活、生活習慣が低下し、人間が自然に持っている空腹、満腹、健康な食欲などの感覚、感情も薄れ、食事のバランスも落ちるだろう。
人の感情が食行動に影響を与え、食行動が人の健康、感情を変える。
食と心の関わりは深い。
ミネソタの飢餓実験
1944年〜1945年ミネソタ大学で、飢餓が人の心身にどのような影響を与えるかを調べたが非常に過酷な実験で、空前絶後の実験となった。
32人のボランティアの男性は、平均身長174.4p、平均体重69s
最初の3ヶ月は普通の生活。次の6ヶ月は摂取カロリーを1570kcalに抑え、1週間に35kmのウォーキングをおこなった。 最後の3ヶ月は食事を普通に戻した。
半飢餓期間に体重は52.4sになっていた。
飢餓実験の後満腹感が麻痺してお腹が張り裂けそうになっても食べやまない。1日中食べ物の事を考える。
人は生きる本能が有るから、飢餓を怖れ、身体に貯めこみ、必要以上に買い込んだりする。 節食によるダイエットが難しいのは生命維持の為に働くリバウンドがあるからだ。 ミネソタ実験の結果、身体的にも様々な変化があった。
筋肉、筋力が低下、心臓が小さくなり、脈も遅くなり、基礎代謝が低下、様々な症状が出たが、性格の変化が、実験以前と実験後では著しい。
6ヶ月の実験中飢餓ストレスが強くなり、食べる事以外関心が失せ、興味の対象が狭くなり、随って認知も難しくなり、5感で認識し、情報を統合して反応し行動する等という、精神活動は出来なくなり、ヒステリックになって急に怒り出したり、暴力のコントロールが出来なくなったり、鬱になって無感動になったり閉じこもったり、最初の3ヶ月の時の生き生きとして社交的だった人々が180度変わると言う事は、食が心に如何に深く関わっているかを示すことだ。
老年期の食と生活の質について、
一人暮らしの高齢者が増えているが、なるべく栄養摂取と社交の場が一緒になることで食べる楽しみを増やし、食べる意欲を作る。閉じこもると、考えが消極的になる。
味覚異常で、甘さなど鈍感になる場合もあり砂糖を入れすぎたりする。
高齢者では食事量が減るけれども、蛋白質、ビタミン、鉄、カルシウムなどミネラルは健康に必要なので、肉、魚、豆類、緑黄野菜、海草類など副食を多く摂りカロリーは下げる。 蛋白質などは若い人と同じように摂取したら良いそうだ。
健康に生きると言う事は @ 身体が健康 A 頭の働きが健康 である事で、認知機能を活性化させる事が大切である。
北の海辺の町(人口2万人)で住民検診が行われた(40歳〜90歳ぐらい)
1.運動機能と認知機能の関係をあきらかにする。 2.レジャー活動と認知機能 3.食生活と認知機能について調べた「Y町の住民検診」に依ると、
運動するよりレジャー活動の方が楽しみながら認知機能を活性化させる。
食生活と認知機能は食事を楽しもうとする人々は食材の買い出しから始まって、献立、調理、盛りつけ、食事、後始末の行動に認知機能が働き、活性化する。
最後に八田先生は脳を鍛える3原則は
@ 「読み、書き、計算」
A 「他者ときちんとコミュニケーションを行う」
B 「手指を使って何かを作る。
私も6年間地域活動をやったが、「頭を使う」「手を使う」「話し合う」をモットーとした。止めてからも、ズット実行していると言う人もある。

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