ストーリー
元教師で今は作家のジャックは静かな環境を求め、妻・ウェンディ・息子ダニーと共に
コロラドの人里離れた山脈地帯へと赴く。それというのも、ジャックがそこにある高級ホテルが冬期閉鎖する間の管理人を引き受けた事から。面接で5ヶ月もの間、孤独と戦わねばならず、過去に発狂して家族を惨殺した者もいたと聞かされても、むしろ好都合と考え、安請け合いしたのだ。ホテルに到着してそこの支配人に館内を案内され、場所に似つかぬ高級感振りに感嘆するジャック家族。するとそこの料理長ハロランがダニーに声を掛けてきた。ハロランはダニーの潜在能力に気がついたためだ。ダニーは自閉症気味で自身の中にもうひとりの人格トニーを形成しており、しかも未来を予知できる超能力“シャイニング”の使い手だったのだ。実はハロランもシャイニングの使い手だったため、それに気付くことが出来たと言う訳だった。「237号室には近づくな」そういい残し、ホテルを後にするハロラン。こうして次の日から家族3人だけの生活が始まり、最初の一ヶ月はホテルの娯楽施設や高級料理などを満喫して旅行感覚の楽しい日々を過ごすことになる。しかし、二ヶ月目を迎え、雪が激しく降るようになってくると同時にジャック、そしてホテルそのものにも異変が起こり始める。ジャックは怒りぽっくなって激しくウェンディに当たりはじめる様になった上にダニーが237号室にて何者かに首を絞められると言う事件が勃発。ウェンディは他に誰もいない事から真っ先にジャックに疑いを向け、激しく非難する。過去にジャックが酒に酔ってダニーに暴力を振るってしまった事があったのもその決め手となってしまった。あらぬ疑いを掛けられてしまったジャックは自暴自棄気味になり、ホテルのバーにて禁酒していた酒に手を出す事にする。しかも他に誰もいないはずなのに突然、彼の前にバーテン・ロイドが現れ、酒をつぎ出す。グチを次々とこぼすジャックとそれを淡々と聞くロイド。ジャックはいつしか酔いつぶれて眠ってしまったところへ、ウェンディが慌てて駆けつける。どうやらダニーの話によれば、彼の首を絞めたのは女性だったと。勘違いに平謝りするウェンディはさらに237号室も見てきて欲しいと懇願する。ウェンディの言葉に早速、237号室に向かうジャックだったが、そこにいたのはなんと全裸の女性。しかも怒るどころか彼女の魅力にハグしてしまう始末。が、彼女は突如老婆に変身してしまい、ジャックは混乱して部屋を飛び出す。その頃、自室にいたウェンディもダニーの様子がおかしくなっていることに困惑していた。これ以上、ここにいてはみんなおかしくなってしまうと悟ったウェンディはここから逃げ出す事を帰ってきたジャックに切り出すもその彼女の言葉にまたしてもブチ切れるジャック。こうなったら、ダニーと共に二人で行くしかないと思った彼女はバット片手にジャックと再び対峙する決意をするのだが・・・
S・キューブリック監督、そしてS・キング原作のスリラー。
閉鎖ホテルにおけるキャビン・フィーバー現象を題材にした作品です。キャビン・フィーバー現象とは一種の閉所恐怖症の事で長期に渡る閉鎖的な場所に孤独いることによる精神疾病の事。悪化するとこの作品の様になってしまうらしい!?ちなみに同名作品の「キャビン・フィーバー」とはちょいとニュアンスが違いますネ。
ただ今作はただのキャビン・フィーバーだけでなくもっと脚色されたストーリーになっています。それはシャイニングとか言う予知能力やホテルの亡霊と言ったものを登場させてより錯乱性を高めている様です。しかし個人的にはこういう設定は蛇足では無いかとも思えてしまい余り頂けないと思ったのも事実。エレベーターからあふれ出る血の洪水や双子の女の子の惨殺シーンなどをシャイニングのビジョンとして出してはいますが、受け手が子供のダニーだけに警告とも取れるこれらをうまく理解できず作品内にて活かしきっていない感じですし、同能力者ハロランも最後に車を持ってきただけの存在としてしか扱われておらず、タイトルにするほど中心視されていないと思いました。
亡霊に関してもニコルソンを狂わせる存在として随所に登場しますが、彼を狂わせる事になんの意味があるのか?突然現れてうまいこと本編に入り込もうとするので、なんだか興醒め。そしたら最初から亡霊の仕業にするか全く出さず純粋にキャビンフィーバーに依るものにして欲しかった印象ッスねー。
それでもニコルソンが日に日に神経が疲弊して狂気が目覚めていく過程は特筆ものでラストに一室に逃げ込んだウェンディに対し斧で襲いかかるシーンや氷点下の中、巨大迷路にてダニーを追い回すシーンは鬼気迫るものを感じますね。
全体的に2時間以上あるのでそれに耐えられるのかも問題かも?
余談なのですが、この作品は原作S・キングに気にいられておらず、キング自身が最近リメイクしたほど。何が気に入らなかったのか?自分が言ったような事なのか?それともニコルソンの灰汁が強すぎてしまったのか?
ともあれ、自分もキング同様、期待した程では無かったッスね。
採点 55点 80年度作品

0