俎上本:筑紫磐井大著『定型詩学の原理』と『近代定型の論理』
◎かような暴挙を買って出られた木村哲也氏の心意気に引きずられて、閑古鳥が鳴く当サイトを提供します。契機は、04.11.8(月)に、文京区の椿山荘で行われた「第3回国際俳句フェスティバル東京記念講演会」(財・愛媛県文化振興財団主催)に、山本翠氏小生らと共に出席し、講演終了後、正岡子規国際俳句EIJS特別賞受賞者の筑紫磐井氏と交流しました。日頃の研究テーマが近い木村氏は、磐井氏の理論書に只成らない興味を持たれ、その大冊を読みたいと仰せられました。氏は当姉妹サイトのBBS{俳の細道}で二ヶ月に渡って『鶴彬全集』の読書日記を書き付けた暴走歴があります。そこでこうなった次第です。同書にご興味おありでしたら、当サイトにご注目下さい。そして忌憚の無いご意見や感想もお待ちしております。

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◇吟行
ホトトギスが実施する前は「探勝」とも。
写生文ふうに道中を記録、とも。
◇碧梧桐の山岳俳句
当時の写生俳句の頂点、と磐井さん。
虚子の吟行と対照的、とも。
その吟行の由来は、意外に新しく大正初期と。
◇本質を読むことが第一に決まっているが
この大著の意外な(?)楽しみは、↓のような、脱線情報にあるように思える。
磐井さんの該博な知識からこぼれ出るものを、また違った形でまとめ直すこともできるかもしれない、などと、不遜な(?)ことを思いもした。
◇明治の若者たちの旅の特色
漠然としたロマンティックな旅。
徒歩で山野を渡るとも、と磐井さん。
で、碧梧桐はアジアやヨーロッパの外国旅行も、と。
◇旅の経験
旅の記述をしていても、虚子には旅の経験が少ない、と磐井さん。
碧梧桐のほうがまだあり、子規は多かった、と。
歌人たちも、節目の旅をしていた、と。
◇写生の変質
何を主とするかは別にして、「題詠」と「写生」が虚子の俳句作法、と磐井さん。
しかし、「写生」は、初期の「裏庭―散歩―旅」から、後期は「吟行」に変容、と。
◇運座と一題十句
それぞれを虚子が説明していた。
座上にいくつかの題を課し、各人各題1句ずつ作り、清書して、数を決めて互選する、と。人が多い場合。
少ない場合には、後者のほうが適している、と。
特定の題で、十句作る、と。
運座より結果がよく、いい句ができることが多い、と。
◇写生と題詠
磐井さんによる。
前者は、裏庭・散歩・旅行。
後者は、運座・一題十句。
題詠とは句会で、写生が吟行。これで、わかった。
虚子の作法は終生、変わらずと。
◇虚子の句作論
遅々としつつも、第4章。
虚子が独特と言った者はないようだが、よく見てみないとわからいのではないか、ととれる内容を、磐井さん。
しかし、まずは常識的な記述、とも。