2017/3/11

4016:選択  

 「オーディオショップ・グレン」の大型ラックは、全部で9台のオーディオ機器を収納する能力がある。
 
 左側の3段には上から、ROKSAN XERXES10、LEAK Point One Stereo、LEAK STEREO50が並んでいる。これは常連の製品である。

 そして真ん中の上段には、今回の3台のCDプレーヤのうちの1台であるMETRONOME TECHNOLOGIE T1i Signatureが鎮座していた。

 そのすぐ下の段にはこのCDプレーヤーの細長い電源部が置かれている。電源部を別躯体にした高級仕様である。

 2003年に発表されたこのモデルは薄い流麗な躯体を有し、トップローディング方式である。ピックアップメカニズムはフィリップス CDM12 PROを使っている。

 実に良い風情を有している。このフロントパネルの微妙なカーブの具合もセンスの良さを感じさせる。フランスのエスプリここにありといった印象を受けた。

 さらに右側の3段の一番上には同じくトップローディング式の美しいCDプレーヤーが置いてあった。

 それはBow Technologies ZZ-Eightである。1996年に発売されたCDプレーヤーで、製造販売されてからずいぶんと時間が経過している。

 ピックアップメカニズムはT1i Signatureと同じくフィリップスのCDM12 PROをカスタマイズして採用している。

 このデザインは何と評すべきであろうか・・・この会社を1994年に起こしたボー・クリステンセンの独自のセンスによってまとめ上げられたデザインには感嘆の溜息をつくしかない。

 ボー・クリステンセンはデンマーク人である。デンマーク製の家具に見られるような洒脱でいて無駄が一切ない。そういった独特の造形美を一身に凝縮させた感のあるCDプレーヤーである。実に素晴らしい出来栄えである。

 そのZZ-Eightのすぐ下の棚板の上にはややコンパクトなトレイ式のCDプレーヤーが置かれていた。

 それはWadia23であった。1995年の製品でこれもかなり古いものである。横幅は35cmほど、奥行きも35cmほどのコンパクトなサイズである。

 色はシルバーであった。Wadiaというと黒のイメージがあるが、シルバーも良い。どこかしら聡明な印象を受ける。

 トレイや各種ボタン、さらにはインジケーターの配置がとても微妙なバランス感覚の上に成り立っていて、どこかしらほのぼのした雰囲気を醸しだしている。

 ピックアップメカニズムはパイオニア製のターンテーブル方式のものを採用していて、CDは印刷面を下にして設置する。

 これら3台のCDプレーヤーはいずれもとても美しいデザインを有している。これらを選択し収集した人の眼は相当確かなものであったはずである。

 その方が使っていたという「ゴールデン・チューブ・オーディオ」の製品についても気になった。そのメーカー名は聞いたことがなかった。
 
 名前からすると真空管アンプのメーカーであろう。そして色合いはやはり金色なのであろうか・・・

 それら3台のCDプレーヤは順次LEAK Point One Stereoに繋がれた。そして今日の音の出口は前回と違っていた。

 前回は非常に珍しいコーナーキャビネットのTANNOY CHATSWORTHであったが、今日はHarbeth HL Monitor MK II がセッティングされていた。

 「この時代のHarbethは根強い人気があってね・・・なかなか程度が良いものがないのが難点だけど・・・このサランネットはオリジナルではなく、復元したもの・・・キャビネットは木工所で念入りにリペアして、ずいぶん綺麗になった・・・」

 小暮さんはダッドリー・ハーウッドが音決めをしていた時代のHarbethが好きなようである。奇をてらわない良質さがその見た目からも窺えるスピーカーである。

 いつまでも眺めていたいよいようなオーディオ機器であるが、眺めているだけではしょうがないので、いよいよ聴き比べをすることになった。

 CDをどれにするか・・・どのトラックにするのか・・・それによっても結果も多少変わってくる可能性がある。

 私はクラシック・オンリーなので、ジャンルはクラシックの中から選択した。

 一つは戸田弥生が1993年にエリザベート王妃国際音楽コンクールで第1位を受賞した際のライブ音源を収録したCDからシベリウスのヴァイオリン協奏曲の第1楽章を選んだ。
 
 そしてもうひとつはマーラーの交響曲第5番から第1楽章を選択した。演奏は、クラウス・テンシュテット指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団。1990年の録音である。 




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