2017/6/25

4122:梅雨空  

 空梅雨気味であった今年の梅雨であったが、今日は久しぶりの梅雨空となった。朝の6時に目覚めた時には、窓の外からは雨音がしっかりと聞こえていた。

 「今日のロングライドは中止か・・・」

 と、その雨音を耳にしながら思った。しかし、早起きが習慣になっている体は、またゆっくりと寝入ることができない。

 ごそごそと起き出して、しばらくリビングのソファに座ってぼうっとテレビを観た。日曜日の朝をのんびりと過ごすのは随分と久し振りのような気がした。

 妻と子供たちは日曜日は朝寝坊を決め込んでいるのでしばらくは起き出してこない。朝食を摂った後、リスニングルームへ入った。

 リスニングルームへ入る際、ある段ボールを手に持っていた。真空管のストックが入っている箱である。

 中にはEL34、6CG7、6AU4-GTA、12AX7などの真空管が箱に入った状態で入っていた。Marantz Model7は12AX7が6本使われている。Model2には初段に12AX7が使われいる。

 12AX7はとてもポピュラーな真空管である。真空管マニアの間では「ペケナナ」と呼ばれるこの小さな真空管は、音に対する影響度が大きい。

 見た目的には、Model2に2本づつ刺さっている出力管EL34の方がはるかに存在感があるが、音に対する影響度は、小さな12AX7の方が大きいようである。

 先日も、とあるオーディオ工房でModel7の背後にひっそりと存在している12AX7をテレフンケンから別のメーカーのものに差し替えてみた。

 一聴して音が変わったのが分かった。Model7に使われている12AX7はテレフンケンのものが一般的である。

 しかし、杓子定規にテレフンケンに拘らずに、他のメーカーのものも試してみるのも良いのかもしれないと思った。

 「テレフンケン以外の12AX7・・・あったかな・・・?」と思って箱の中を覗いてみたが、ストックの全てはテレフンケンであった。

 12AX7はポピュラーな真空管であるので、中古市場でもよく見かける。値段もそれほど高いものではないので、比較的気軽に試すこともできる。機会があったら試してみようと思いながら、その箱をしまった。

 カップリングコンデンサーを交換するとなると素人では危ないので、専門の方に頼むことになるが、真空管であれば差し替えるだけであるので素人でも大丈夫である。

 しかし、この真空管というもの・・・かなりの曲者で嵌り込んでしまうと深い世界に引きずり込まれてしまう危険性がある。

 真空管マニアのお宅に伺うと、棚一つが全て真空管のストックで埋まっているということも珍しくないのである。

2017/6/24

4121:GOLF  

 用意されていたGOLFは「ヴァリアント」と呼ばれるステーションワゴンモデルであった。「TSI ハイライン」の試乗車がヴァリアントしかないようであった。

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 色は「タングステンシルバーメタリック」である。ややグレーがかったシルバーである。なかなか渋い色合い。

 マイナーチェンジによるエクステリアの変更点はそれほど多くない。フロント・ヘッドライドにはLEDが採用され、よりシャープな目付きになった。

 フロントバンパーの形状も変わり、すっきりとした雰囲気を纏ってる。しかし、これらの変化も遠目にはそれほどの大きな変化とは映らないであろう。

 車内に乗り込んでみると、液晶パネルを活用したデジタルメーター「アクティブ・インフォ・ディスプレイ」が目につく。これは、Audiの「バーチャルコックピット」とほぼ同様のものである。

 幾つかパターンから選択できNAVI画面を二つのメーターの中間部分に表示することもできる。しかし、ここで気になることが・・・その液晶パネルの傾斜具合がどうも妙である。

 やや下向きにスラントしているのである。普通のメータパネルは上向きにスラントしている。それが普通であるので、この下向きの傾斜具合は気になった。

 助手席に座っている営業マンに尋ねると「太陽光などにより見えづらくなるのを防ぐためのようです・・・」との答えであった。

 タッチパネル式のNAVI画面は大きい。視認性も高く高解像度系である。これらのデジタル系の進化によりインテリアの質感は上がっていた。

 「TSI ハイライン」には従来と同じ1.4リッター直列4気筒直噴ターボ(1.4 TSI)エンジンが搭載されている。

 このエンジンと7段DSGの組み合わせで、140psの最高出力を絞り出す。本国ドイツでは1.5Lの新型エンジンが採用されたが、日本ではその採用は見送られた。その理由は何であったのであろうか・・・

 ゆっくりと走り出した。相変わらず低回転から豊かなトルクを感じる。走りの質感はマイナーチェンジ前と大きな差は感じなかったが、より角が滑らかになったように思えた。

 7速DSGのシフトアップも実にスムース。試乗コースは街中のみであるので、それほど高回転までは引っ張ることは出来なかった。

 2000rpm以下の回転領域で走ってる分にはには、エンジン音やタイヤノイズなどの音はとても低いレベルに抑えられている。車内に入り込んくる音の質感の良質さは、BMWの5シリーズ並と言えるであろう。

 フラットな乗り心地と、高い直進安定性はVWらしい安心感を与えてくれる。ハンドリングはシャープではないが軽快で、気持ち良いものであった。

 「やはりゴルフはゴルフ・・・揺るぎない・・・」そんなことに感心しながら、約30分ほど車を走らせた。

 「車格を一つ上げるという選択肢もありかな・・・」と思いながら、試乗車をディーラーの駐車場に滑り込ませた。

 来年日本にも上陸する予定の新型POLOは、兄貴分のGOLFに肉薄する走りの質感を備えているのであろうか・・・?その答え如何によっては、GOLFを新たな営業車として迎える可能性もある。

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2017/6/23

4120:代車  

 エンジンがかからなくなったPOLOの代車としてやって来たのもPOLOであった。ただし、現行型のPOLOではなく、一世代前のモデルである。

 現行型のPOLOも来年にはカタログ落ちする予定であるので、一世代前ということになると10年ほど前のモデルということになる。

 この世代のPOLOはマイナーチェンジ前とマイナーチェンジ後で顔つきが大きく変わった。マイナーチェンジ前は独立した丸目4灯ライトが印象的で、キュートな顔つきであった。

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 それが2005年にマイナーチェンジされると、独立丸目4灯がつぶれた目玉焼きのようにくっついてしまった。さらにグリルも無理やりに縦方向に伸ばしたような造形となり、ちょっとバランスが悪い。

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 VWは今年マイナーチェンジされたGOLFのように、マイナーチェンジでは大きくデザインを変えてこないのが恒例であったので、この時のPOLOのマイナーチェンジは異例であり、そのデザインも個人的な好みからすると「改悪」であった。

 VWにもデザイン的に迷走した時代があった。「ワッペングリル時代」である。この時代のVWの車のデザインはあまり良いものではない。

 その後、ワルター・マリア・デ・シルバがチーフデザインなーとなり、現在のVWの水平貴重・直線基調のデザインが確立された。

 現行のPOLOは、その第一弾として登場したのである。その現行型の第一印象は「すっきりとした造形に戻った・・・」というものであった。

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 ドイツ車のデザインの源流は、BAUHAUSである。合理主義的・機能主義的な造形美を追求する姿勢は、常にその根底にあった。

 それを最も分かりやすい形で追及してきたのがVWであった。この現行型のPOLOの造形からは、そういった源流に戻ったという印象を強く受けたのであった。

 その「迷走時代」を象徴する一世代前のPOLOに乗って、VW小平に向かった。修理が完了したPOLOを受け取りに行くのである。

 事務所の駐車場からVW小平までは車で30分ほどである。今日は少し時間があったので、つい最近マイナーチェンジされたばかりのGOLFにも少しばかり試乗させてもらえる予定である。

 本国では1.5Lの新型エンジンに変わったようであるが、何故か日本では1.4Lのエンジンのままである。「それほど変わってないのかな・・・」と思っていた。

 10年以上前のPOLOは、やはり少々くたびれていた。乾いて、ガサゴソという感じのエンジン音を響かせながら、車はディーラーの駐車場に入っていった。

2017/6/22

4119:新型POLO  

 スタッフから私の携帯に電話があったのは1週間ほど前のこと・・・「POLOのエンジンがかからないんです・・・」

 「ん・・・?バッテリーかな・・・?ディーラーに連絡取ってみて・・・」と返答した。翌日ディーラーのサービス担当者が代車を伴ってやってきて、POLOは回収されていった。

 やはり原因はバッテリーのようであった。バッテリー交換とちょうど法定点検のタイミングも近かったので、両方をしてもらった。かかった経費は7万円ほど。

 POLOは納車から約6年経過した。来年の3回目の車検の前あたりには買い替えを検討しようと思っている。

 事務所の営業車は代々Bセグメントから選択してきた。ビッツ、デミオ、マーチときて4代目がPOLOである。
 
 次なる5代目もBセグメントから選択することになるであろう。一つ上のセグメントであるCセグメントにも、GOLFなど実力派が揃っているので、一つ車格を上げる選択肢もあるが、コストパフォーマンスが高いのは、やはりBセグメントであろう。

 その次期営業車の最有力候補は、最近ワールドプレミアでその詳細が正式に発表された新型POLOである。

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 その新型は予想通りキープコンセプトである。エクステリアに関しては、まさに正常進化。遠目にはそれほど違わないように見えるが、近くから詳細に見ると、よりシャープによりモダンにデザインされている。

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 キープコンセプトであるエクステリアに対して、インテリアはぐっと進化した。基本的な配置などは大きくは変わっていないが、その質感は一気に上昇した。

 おそらくオプション扱いになるであろうバーチャルコックピットやタッチパネル式のNAVI、そしてボディカラーと合わせたカラーパネルなど、その質感は確実にワンランク以上アップしている。そのお洒落度においては、兄貴分のGOLFを凌駕しているのではないかと思えるほどである。

 ヨーロッパでは今年の秋頃に発売される。日本では来年の春ぐらいであろうか・・・3回目の車検が来年の夏であるので、その手前で発売されるならタイミングはバッチリである。

2017/6/21

4118:カレーパン  

 風張林道を上り終えた。順次メンバーも次々にゴールした。ゴールするその表情は皆解放感に満ちていた。

 激坂は辛い。それは確かである。しかし、上り終えると達成感というべきか解放感というべきか、独特の感情に支配される。

 そして、激坂を上った後は少々妙なテンションになる。きっと脳内麻薬が大量に分泌されているのであろう。

 風張林道のゴールは奥多摩周遊道路に繋がっている。繋がっているとはいえ、人が一人通れる通路があるだけで、車で行けるわけではない。

 記念撮影を済ませて、奥多摩周遊道路に抜けた。都民の森まで下り、補給食を摂ることにした。ウィンドブレーカーを羽織っていたが、標高が高いエリアの下りはやはり寒かった。

 しばし下っていくと都民の森に到着した。ここの「売店 とちの実」の人気商品は二つある。一つは「みとうだんご」。炭火で焼かれた大ぶりな団子である。甘辛いくるみ味噌を塗ってもらった団子は実に美味である。

 もう一つは、カレーパン。ここで作られているカレーパンは、まだ暖かみが残っていることが多く、タイミングが良いと揚げたての熱々をいただける。

 どちらにするか、少々悩んだ。激坂を上った後は何故かしらコカ・コーラを飲みたくなる。今日もそうであった。

 「コカ・コーラにはやはりカレーパンが・・・」とコカ・コーラとの相性から判断してカレーパンを選択した。

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 表面はさくっとしている。まだ暖かみを残しているカレーの味わいは濃厚でほっとするものである。

 お腹を満たしてから、走り慣れたコースを下っていった。ウィンドブレーカーを強い風にばたつかせながらハイスピードで下っていった。

 「橘橋」まで下りきってから交差点を右折した。ここからしばらくは緩やかな下り基調の檜原街道を走った。

 風張林道の激坂で体は疲弊しているはずであるが、激坂後のハイテンションの影響か、ハイペースでトレインは進んだ。

 私も脳内麻薬の分泌量が半端ないようで、この下り基調の道を高速で走りたい衝動が心を満たしていた。

 檜原街道、睦橋通りを6両編成のトレインは快速で飛ばした。そして、いつもにように拝島駅近くのファミリーマートでコンビニ休憩をした。

 スマホのアプリで雨雲を確認すると、南から雨雲が迫ってきていてベイエリアの方はもう降りだしているようであった。

 そちらの方角の方を確認すると確かに濃い灰色の雲が空を覆っていた。しかし、こちらに到達するまでにはもう少し時間がかかるようであった。

 どうにか雨に降られることはなかった。自宅に辿り着いたのはいつものロングとそれほど変わらない時刻であった。

 走行距離は117km。十分普段のロングでの行ける距離である。ということは、もしかしたら定番コースの一つになる可能性があるのかも・・・ 

2017/6/20

4117:四天王  

 風張林道の導入部・・・斜度がいきなり上がることはない。斜度は徐々に上がっていった。その斜度の上がり具合に合わせるかのようにクランクに込める力も増していった。

 やがて斜度は15%ほどにまで上がった。心拍数はぐんと上がってくる。前半の肝は「檜原きのこセンター」直前の斜度20%の激坂。

 ここをやり過ごすまでは脚を使い過ぎないようにやや抑えめに走る必要がある。その難関ポイントを過ぎてもまだまだ厳しい行程が待っているからである。

 幾つかのカーブを曲がっていくとその難関ポイントが見えてきた。斜度は噂に違わず厳しい。ダンシングで踏みしめるようにゆっくりと上った。

 風張林道はNHK BSの「チャリダー」で紹介されたこともあり、私たち以外にもローディーがちらほらとこの激坂に挑戦していた。

 この激坂区間では、ロードバイクを降りて押しながら歩いているローディーが二人いた。確かにこのエリアはロードバイクに乗り続けて走ることすら難しい。

 ようやくこの難関区間を抜けた。脚には重い疲労感がずしっとした感じで塗り込まれた。この難関区間を抜けると一旦斜度が緩む。

 ギアを上げ、クランクの回転数を上げた。重い脚はなかなか言うことをきかないが、「腿を上げろ!もっと高く・・・!」と動きが鈍い2本の脚を叱咤激励した。

 斜度が緩む区間は残念ながらそれほど長くない。やがて左右に別れる分岐が見えてくる。ここを左に行くと「檜原きのこセンター」の駐車場で行き止まりなので右へ進むよう、事前に教わっていた。

 ここを右へ進んだ。前を行くメンバーは2名。リーダーは相当前に行ってしまっている。もう一人のメンバーの背中が近くに見えていた。「檜原きのこセンター」手前の激坂区間で脚を相当消耗したようで、ペースが落ちていた。

 私はここからペースを少しづつ上げた。呼吸はすっかりと余裕がないものに変わっていたが、脚はどうにか回った。

 斜度は10〜15%の間で推移する。脚の余力がない状態なので、この斜度がグイグイと体に喰い込んでくる。脚が厳しくなるとダンシングを入れてどうにかこうにかやり過ごしていった。

 前を行くチームメンバーをかわして、先へ進むと、一人でこの厳しいコースと格闘しているローディーの背中が見えてきた。

 厳しいコースに体力と共にモチベーションを削られていた私にとっては、「救世主」である。その背中から発せられる引力に引かれるように私はその背後に近づいていった。

 「こんにちは・・・きついですね・・・」

 と激しい排気音の合間からどうにか挨拶をかわして、その右脇を抜けていった。彼のロードバイクは「COLNAGO」であった。

 終盤でぱっと視界が開けるエリアがある。視界的には解放感が得られるが、体的にはその絶景を楽しむ余裕は残念ながらない。

 視覚的開放エリアが過ぎるとまた道は「林道」に戻る。そして斜度は相変わらず厳しい。ここまで来ると、奥多摩周遊道路が近づいてくる。その証拠に奥多摩周遊道路を走るバイクのエンジン音が聞こえてくる。

 「バイクの音が聞こえてくるのでゴールが近いと思うけど、それからまだあるんです・・・」と事前に聞いていた。
 
 確かにそのとおりである。バイクの音が聞こえるようになってからすぐにゴールというわけではなく、厳しい坂はしばし続いた。

 その坂をペースを落とさないように走り抜けていくと、ようやくゴールに到着した。ゴールは奥多摩周遊道路に繋がる。

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 風張林道を走り切った。距離は4.1km。タイムは29分58秒であった。風張林道は噂通りの厳しい坂であった。

 この風張林道は「激坂御三家」以上の難コースである。今後はこの風張林道を含めて「激坂四天王」と評すべきかもしれない。

2017/6/19

4116:試練の道  

 6両編成のトレインは、睦橋通りを走った。睦橋通りは片側2車線の道路である。ほぼまっすぐに伸びている。

 ちょうど私の後ろにリーダーがいた。そしてリーダーからライドフォームについていくつかのアドバイスを貰った。

 「押し込む意識が強すぎてペダリングがスムースになっていないので、腿をもっと上げる意識を持つと回転がスムースになって、体幹も鍛えられますよ・・・」

 そのアドバイスに従って、腿を高く上げる意識を持ってペダリングを継続してみた。なるほど、確かにスムースに回る。

 今のところは意識しないとまた元に戻ってしまいそうであるが、意識して変えていけば、それが体に定着していくであろう。

 武蔵五日市駅まで走って、その手前で左折。檜原街道を進んだ。檜原街道は緩やかな上り基調である。

 檜原村役場の手前にある公衆トイレで、トイレ休憩をした後、先へ進んだ。「橘橋」のT字路交差点を右折した。

 チームでよく行く「時坂峠」の上り口を通り過ぎて道なりに進んで行った。道は幾つものアップダウンが続いていた。

 このアップダウンが結構脚にくる。ようやくといった感じで風張林道へ続く道に出た。道は分岐していた。

 左に行くと風張林道に繋がる。一旦右に行ってバス停の前にある公衆トイレで再度トイレ休憩をした。

 そして風張林道を目指してリスタートした。ここから風張林道の終点まで6.5kmである。2km程は隊列をキープして走った。

 この助走区間もそれなりに斜度がある。きっと10%程度であろう。しかし、この助走区間が、やはり「助走」でしかなかったということは、後ほど身に染みて分かることになる。

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 そして、急激に右に曲がるポイントに差し掛かった。ここが「試練の道」のスタート地点である。

 このスタート地点の手前で一息ついた。見た目的にもなんだか不気味な感じが漂っていた。ここからゴールまでは4kmと少し。

 斜度のピークは、「檜原きのこセンター」の手前で、20%程度の斜度があるという。そこを過ぎても10〜15%程度の斜度が最後まで続く。

 事前に色んな情報が頭の中に入ってきて、少々恐怖感に支配されてしまった。「まあ、足を着くことはないであろう・・・」と、多少開き直って、いよいよ「試練の道」へ向けて走り始めた。

2017/6/18

4115:風張林道  

 第三日曜日は、普段のロングライドよりも長い距離を走るのが恒例である。しかし、今日は天気が微妙であった。

 天気予報では午後3時ごろから雨が降り始める可能性が高いと伝えていた。そこで、集合場所であるバイクルプラザに集まったメンバーで、今日の行先をどうするかしばし検討した。

 幾つかの案がでた。そのなかで採用されたのが「風張林道」であった。「風張林道」には私は行ったことがなかった。

 しかし、その名前はメンバーから何度も聞いたことがあった。「和田峠を超える激坂・・・」というのが、風張林道の代名詞。

 チームでよく行くコースのなかで、「激坂」に分類されるのは、「和田峠」、「顔振峠」、そして「子の権現」の三つである。

 私はこの三つを「激坂御三家」と呼んでいる。そのなかでも「和田峠」は斜度の厳しさがかなり強烈である。

 その「和田峠」を超える厳しさと評価される「風張林道」に行くことになった。「怖さ半分、好奇心半分」といった気持ちであった。

 コースは途中まで「時坂峠」と同じである。まずはこのコースを走る際の休憩ポイントである拝島駅そばのファミリーマートに向けて走り始めた。

 今日の参加者は7名。その参加者のロードバイクの内訳はORBEAが2台、Ridleyが2台、BH、FUJI、Kuotaが1台づつであった。

 玉川上水に沿って西へ向かった。空は薄曇り。すぐには雨の心配はなさそうであった。気温はやや低め。走り出しは少し肌寒かったが、やがて体の発熱でうっすらと汗ばむようになった。

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 ファミリーマートに到着した。ここで補給食を摂った。選んだのは、「ファミマプレミアムサンド ベーコンレタストマトサンド」。コンビニサンドのなかでもかなり上位に入るであろう味わいとボリューム感である。値段は少し高め。

 ここまで走ってきて約400キロカロリーを消費しているので、その分をしっかりと補給して先へ進んだ。

 所用がある為、メンバーの一人はここでUターンした。一人減って6名となって、睦橋通りへ向けて走り始めた。

2017/6/17

4114:コンデンサー  

 我が家のオーディオ機器の配置は少し変わった。将来的にO-DAC PRO ESS9038PROバージョンが設置されるのに備えて、真ん中のGTラックに中板を装着した。

 GTラックには中板がついている。その中板を活用すると一台のGTラックで3台のオーディオ機器を収納できる。

 ただし、中板部分は強度が弱く、そこに設置したオーディオ機器にとってはそれほど良い環境ではない。そのため今まで中板は活用されなかった。

 しかし、もう1台のオーディオ機器を美しく収納するためには、中板を活用するほかないと思い至り、真ん中のGTラックに装着したのである。

 そのため、2台のMarantz Model2は左右両端のGTラックの下段に設置され、真ん中のGTラックの中段にはOracle Delphi6の電源部が移動した。そして、その中で青い光をひっそりと放つこととなった。

 まんなかのGTラックの下段には、O-DAC PRO ESS9038PROバージョンが設置される予定である。その結果、全体としてもシンメトリックな構成となり、見た目的にも麗しい。
 
 さて、外観は全く変わりがないModel7である。その音の変化具合はどのようなものであろうか・・・?

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 内部に改造処理を受けたMarantz Model7は、我が家のリスニングルームに納まった。当然のことながら外観上は変わったところは全くない。

 変わったのは内部である。カップリングコンデンサーが変わったのである。このコンデンサー、実は真空管以上に音に影響を与えるそうである。

 長さが数センチの左右で一対となった円柱の部品がどうして音に対して大きな影響度を持っているのかは不明であるが、その大きさや見た目だけでは判断できない要素が絡んでいるようである。

 CDで確認することにした。ZZ-EIGHTに装着されたのは、モーツァルトの幻想曲ハ短調。ピアノはマリア・ジョアン・ピレシュ。

 その打鍵の一撃からして、「変わった・・・」ということはすぐに分かった。「真空管も大事だけれど、カプリングコンデンサーも実は真空管以上に大事・・・」という、工房のオーナーの言葉は本当のようであった。

 真空管には夢がある。その造形も含めてちょっと神秘的な美しさがある。一方コンデンサーにはそういった神秘性はないが、決して軽視してはならないということが、この幻想曲を聴き進むうちに実感として分かった。

 幻想曲ハ短調は終わった。軽い興奮状態で次のCDをZZ-EIGHTに装着した。シベリウスのヴァイオリン協奏曲である。ヴァイオリンは五嶋みどり。

 「空気感が変わった・・・」静かな導入部から変化の具合がしっかりと把握できる。第一楽章を聴き終えたところで、ZZ-EIGHTのリモコンのSTOPボタンを押した。

 改めてModel7を眺めた。基本シンメトリックでありながら微妙にずれたデザインが普遍的な美を表現しているように感じられた。

 「真空管も奥深いが、コンデンサーの世界も奥深いようである・・・」そんなことを思いながら一旦、アンプの電源を落とした。

2017/6/16

4113:レイセオン  

 3番と6番の真空管を12AU7に差し替えて聴いてみた。先入観からかもしれないが、確かに音の表情が穏やかになったような気がした。

 気がしたという程度の変化で、「ちょっと元気がなくなったかな・・・」という印象である。工房の主もあまり良い方向への変化と感じなかったのか、曲の途中で止めて、真空管をまた元に戻した。

 そして、しばらく真空管の話となった。この狭く雑然とした工房のなかには真空管マニアからするとかなり貴重な真空管が無造作に置かれていたりする。

 「うちにある12AX7の中ではこれなんか比較的珍しいものになるかな・・・」と話しながら取り出したのが、レイセオン製の12AX7であった。
 
 軍に収めた真空管だったようで白い箱に不愛想にアルファベットや数字が並んでいた。その箱の一番下には「MFG. BY RAYTHEON CONPANY DATE PACKED 2/62」と印字されていた。1962年の2月に製造されたもののようであった。

 「じゃあ、今度は3番から6番までの3本をこのレイセオンの12AX7に換えてみますか・・・?」

 と工房の主は含み笑いをその表情に浮かべながら言った。

 真空管にそれほど知識を持たない私は、テレフンケンやムラードといった名前は目にしたことはあるが、レイセオンというメーカー名は知らなかった。

 実際にこのメーカーが真空管を自社で製造していたのは1960年代前半くらいまでで、それ以降は他メーカーのOEMを受けていたようである。

 工房の主は慣れた手つきで3本の真空管を取り換えた。天気は良く、日向では暑く感じられるような日であったが、室内では意外とカラッとしていて暑さはそれほど感じなかった。

 3本の真空管がレイセオン製の12AX7に切り替わった後に先ほどの曲を聴いてみると、その音の表情は確かに変わった。

 先程の12AU7との差し替えの時とは違い、それほど耳をそばだてなくてもその変化の具合は明瞭であった。

 6本の全てがテレフンケンであった場合と比べて、その半分、3番から6番までの真空管がレイセオンになると、全体の音バランスが低域寄りに下がる感じである。

 「腰がどっしりと据わる・・・」そんな印象を受けた。テレフンケンは切れ良くスマート。レイセオンは豊かでどっしり。

 ある意味対照的な両者である。私の場合聴くジャンルはクラシックに限られる。クラシックのオーケストラなどにはレイセオンの方が向いているように感じられた。小編成の室内楽やピアノ独奏などにはテレフンケンであろうか・・・

 「これが同じレイセオンでも12AX7Aと最後にAが付くと、こういった押し出しの良さは影をひそめるんですよね・・・ノイズは下がりますが・・・」

 工房の主は真空管の奥深さを感じさせる話を続けた。しばらく、そういった真空管の話を聞き、貴重な幾つかの真空管のコレクションを実際に拝ませてもらってから、この工房を後にした。

 両手のなかにはMarantz Model7が静かに納まっていた。それをすぐそばのコインパーキングに停めてあるBMW 523iの助手席にゆっくりと降ろした。

 わが家のオーディオシステムで、カップリングコンデンサーが変わったMarantz Model7を試してみたかった。はやる気持ちを抑えながら、車は西へ向かった。



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