毎日新聞
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カンボジア:タクシン氏顧問就任 タイとカンボジア、双方とも大使を召還 対立深まる
【バンコク西尾英之】タイ政府は5日、カンボジアがタクシン元首相を政府経済担当顧問に任命したことに反発し、駐カンボジア大使の本国召還を発表。これを受けてカンボジア政府も同日、駐タイ大使の召還を表明した。元首相を巡る両国の対立は、本格的な外交紛争に発展した。
カンボジア政府は4日、元首相を政府の公式な顧問に任命したと発表。反タクシン派のアピシット・タイ首相は「タイへの内政干渉だ」と非難し、大使召還や経済協力の見直しを表明した。
カンボジアのソク・アン副首相は記者会見で「タクシン氏の顧問任命はカンボジアの国内問題」と強調した。
汚職で有罪判決を受け海外逃亡中のタクシン元首相はインターネットを通じ、カンボジア政府の任命書を受け取ったことを明らかにし「フン・セン首相に感謝する」と語った。
タイとカンボジア間には犯罪人引き渡し条約があるが、カンボジアは元首相が入国してもタイへの引き渡しを拒否する構えだ。
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さて、何やってんだか、ということなのだが、この問題自体は、大変結構なことであると思う。
東南アジアで経済発展を主導した政治家と言えば、マレーシアのマハティール元首相とタイのタクシン元首相の功績は明らかであろう。
そして、自国の経済発展がぜひ必要な国家のひとつがカンボジアであることも明らかだ。そのカンボジアが、経済発展のプロであるにもかかわらず、自国から締め出され、帰国もままならないタクシン氏を雇用するのは、せっかくの人材を有効に使う妙案であろう。
ところが、タクシンの復権を恐れるタイの現政権が、そのことに恐怖を感じるのも、当然の話ではある。そこで、外交関係の断絶をもって不快感を表明した、というわけである。
そもそも、歴史上、タイはカンボジアから攻め込まれた苦々しい思い出を持っている。タイにとって、カンボジアは危険な隣国だ。ポル・ポトが現われて、共産主義者によってカンボジアが内戦状態に陥り、その後も一向に国力が向上しないでいる現実は、タイにとって、誠に快適な状態であることは否めない。
今回の発表は、タクシンが復活する、ということだけでも恐ろしいことなのに、もしタクシンを迎え入れたカンボジアが本当に経済発展して、国力が強大になってしまったら、それはもうとても恐ろしい事態だということになる。
だが、隣国の不幸によって得られる安全保障など、次元が低過ぎる。もしカンボジアが真剣に経済発展を望むなら、タイはそれ以上のスピードでさらに発展すれば良い、ということでしかない。
競争や競合は良いことだ。恐怖感から外交を行うことは、決して良い結果を生まないであろう。

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