初めてギターを買ったのは中一の夏、それもエレキだった。弟と小遣いを半分ずつ出し合って17000円くらいのギター、そして9800円のアンプを買った。
さて、遂に手にしたギターをアンプにつなぎ、電源を入れて恐る恐るボリュームを上げ、弦をはじいてみた。すると「ペーン」と鳴った。ベンチャーズではあるまいし、自分はロックをやりたくてエレキ・ギターを買ったのに、何故かギュイーンとは鳴ってくれない。そこで今度はギターのボディについているスイッチを動かしてもう一度はじいてみた。やはり「ペーン」と鳴った。さらに今度はギターのボリュームやトーンを動かしてみた。しかしやはり「ペーン」としか鳴らない。
そう、今なら1万円くらいのミニ・アンプでも、オーバー・ドライブやディストーション、そしてリバーブにその他もろもろのエフェクトが内蔵されていたり、さらには有名メーカーの音をモデリングして、レコードで聴いてきた「あの音」に似た音が出せたりする。しかし当時の安物アンプでは1ボリューム、1トーンしかついていなかった。リバーブすらなかったのである。そして無知な自分はエフェクターの存在を知らないどころか、ギターのボリュームやピックアップ切り替えスイッチで劇的に音色が変化するものだという大きな勘違いをしていたのだった。
しかし恥ずかしい話と言えばまだある。それから遡る事約1年、ビートルズで音楽に目覚め、漠然とギターを始めてみたいと思っていた小学校6年時代のことである。
自分は歌いながらギターを弾きたかったので、ジョン・レノンのようにリズム・ギターをやりたいと思っていた。「リズム・ギター」という言葉はレコードに付いていた写真に”John Lennon: rhythm guitar, Paul McCartney: bass guitar, George Harrison: lead guitar...”と書かれていたので知っていた。しかし、無知な自分はなんと「リズム・ギター」という楽器があるものと勘違いをしてしまったのだ。
そう、ベース・ギターは4本弦でチューニングも普通のギターとは異なり、低音部を受け持つ。それと並べるようにしてリード・ギター、リズム・ギターと書かれていたので、リード・ギターやリズム・ギターなる楽器が存在すると勘違いをしたのだ。だからレノンが手にしていたリッケンバッカー325は「リズム・ギター」の一種で、ハリソンのグレッチ・テネシアンは「リード・ギター」だと思い込んでいた。そしてキッスのエース・フレーリーも「リード・ギター」と紹介されていたので、彼の使っていたレス・ポールも「リード・ギター」という楽器だと思っていたのだ。もし、楽器屋で「あの〜すみません、リズム・ギター欲しいんですけど・・・。」なんて言ってたらと思うと、顔面から火を吹きそうである。
もし自分が今小学生だったなら、楽器屋で「すみません、エアー・ギター下さい。」なんて言ってたかも知れない。

(これはリード・ギター?それともリズム・ギター?)

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