教室の生徒さんが県文学選奨を受賞した。一番驚いたのは本人のようだが、本人より私のほうがもっと驚いた。もう一人佳作入選した一人もあわせて、教室の他の生徒さんの大きな励みになる。どんな作品かまだ詳しく聞いていないが、一昨年は倉敷文学賞に輝いた経歴もあり、新人とはいえ徐々に実力を蓄えてきた結果の受賞であり、喜びはこの上もない。゜
かつて受賞するまでは大会・句会参加を禁止して、いわば純粋培養のような勉強会をもったことがあり、その新人たち4人のうち3人が、それも3年連続で県文学選奨を受賞するという驚きべき結果を得たことを思い出した。
こう書くとまた誤解されそうだが、大会・句会を否定しているのではない。ただ川柳を始めたばかりの新人には手垢まみれの言葉も新鮮に見える。派手な作りの特選句を妄信してしまう。その結果は大会用の句しかできなくなってしまう。その延長線上に「自分の川柳」があると信じている例をうんざりするほど見てきた私の経験の上にたったもので、しかも少数の勉強会だからできた禁止令であった。
もちろん、教室では大会・句会参加を禁止しているわけではない。現にこの秋に岡山で開催された国民文化祭プレ大会で膨大な投句者の中から特選に選ばれたのも、もうベテランの域にある教室の生徒であった。
ただ大会参加禁止はしていないが、受賞者はもともと教室で勉強するのが目的で他の句会や大会にはほとんど出ない。そのことが受賞につながったとは言わないが、自分の言葉しかもっていない。自分の言葉でしか句を作らないという体質が県文学選受賞につながったと私は信じている。

6