ある高校での川柳講座。
一人のおんなの子が「わらをしばってひもでくくって・・」という句を持ってきた。後半は覚えていないが呪いの藁人形を暗示しているのは明白。句はまだ幼いし、ふざけていると思った。校内展示にはもうひとつの句を出すように助言した。
彼女はあきらかに不服そうに別の句を清書した。その様子を見て、出したい句を出してもいいよと私のほうが妥協した。女の子は一瞬目を輝かして「いんですか、ではこの句も提出します。藁という漢字も調べたし」と屈託のない笑顔を私に向けた。そして「しばって」か「束ねて」かもう一度考えてごらん、という私に彼女はこう答えた。
「束ねて」は予定的行為で、藁人形は衝動的行為ですから「しばって」にしましたと。
う〜ん。私は返す言葉をうしなってうろたえた・・。
この子に興味をもった私は、たまたま持っていたBS27号の私の句を示して、どれか一句に丸を入れてごらん、と渡した。そして、この句すごいですと言ったのは
水屋から婆あぞろぞろと現るる
何かいいものが出ると思った水屋から、おばあさんがぞろぞろ出るなんてこわい〜、すごい発想です。
「らしい句を作るな」を講座の持論としている私自身が、いつのまにからしさを求めていることにハッと気づいた一瞬であった。
9日はまた別の高校の講座がある。だが素人の中にはどんなのがいるか分からないし、高校生をナメたらあかん・・と自戒。

7