今年60周年をむかえる玉野川柳大会も、当初は「渋川海水浴場川柳大会」だったか、それほど話題になることもなかった。しかし、前田一石が代表になってから、新しい大会の在り方を模索したようだ。まず全国に信頼出来る選者を求めた(「大会は選者につきる」という私の持論も、あるいは一石の受け売りかも知れない)。当時としてはめずらしい男女共選を導入した。たった四つの課題を一年かけて考えるというその熱意が、選者に反映され、共選も単に男女を並べるだけでなく、その組み合わせに苦心の跡がうかがわれる。選者に必ず新人を抜擢する。今年でいえば国方艶子がそれに当たる。玉野で初めて選者になって、その後、実力をつけていったものも数えきれない。そういった一石の執念が、「玉野」を全国的に有名にした原動力である。
ここ数年、新しい試みをとりいれて意欲的な運営に期待を持たせた「倉敷天領川柳大会」はなぜかピリオドをうった。その理由はよくわからないが、ぜひ復活してほしい。
さて、昨年ピリオドをうった「津山川柳大会」をゴールだとすれば、まるでそのバトンを引き継ぐようにスタートしたのが、わが「BSおかやま川柳大会」である。選者の厳選。ジャンルの外からの選者の導入も好評だった。何よりもそこで発表された作品の質も、当所の予想をはるかに超える出来栄えだった。何とか岡山に定着したいと思っている。
そのために、マンネリは打破するためのプロセスと考えて、マンネリを怖れず継続して行きたい。それが地方の川柳を変える、という思い上がりは持っていないが、この大会を契機にたえず同志を求めていきたい。

4