県内では難しいとか、選者が偏りすぎとか、とかく批判の多い大会だが、主催者、前田一石は頑なに自分の信念を曲げようとしない。しかし、それが好感をもたれたのが、さらに期待が膨らんだのか、今年は140人を超える盛会となった。
作品の著しい変化も見られた。
もとよりそれは活字になってからの検証を待たねばならないが、数年前なら遊び、あるいはふざけとして否定されていた句が、かなり入選しているようであった。これも時代の要請かも知れない。だがそれを全体としてどう評価するかは今後の問題で、私は作品発表の前に、個人的意見として「変化はしたが進化かどうかの結論はもう少し先にしたい」と述べるに留めた。
特に、中西軒わ、という作者の句に注目した。
作者の個性的な表現としてこれを承認し評価することに問題はない。だが、これは必ず亜流を生み、軽薄な模倣が生れやすい。今回の大会にユニークな作品を発表した作者も、それを可とした選者もしっかりとした意識を持っての結果であって、それは評価しなければならが、玉野川柳社の責任として、これらの作品と作者を大切に守っていかなければならないだろう。