悪用される歌たち

2017/3/5 | 投稿者: 鹿苑院

昨日はアナ雪が地上波で放送された。アナ雪といえば「ありのままの姿見せるのよ ありのままの自分になるの」という歌詞の歌『レット・イット・ゴー』が話題になったが、マツコ・デラックスが「ありのままじゃだめなのよ」とツッコミを入れていた。同感である。

古くは河島英五の『時代おくれ』という歌がある。有名どころではSMAPの『世界に一つだけの花』もある。
これらの歌は別に悪い歌ではなく、曲解せずに聴けば良い歌なのだが、悪用されやすいことはちょっと考えればリリース前にわかるはずで、わかっていながら世に出したことは無罪にはできない。

世の中の変化についていけない頑固者は『時代おくれ』に慰められただろう。人と比べて劣等感のある者は『世界に一つだけの花』に励まされただろう。自分の現実にコンプレックスがある者は『レット・イット・ゴー』に勇気づけられたかもしれない。
だが忘れてはいけない。慰めはあくまで慰め。改善できるのならした方がいいに決まっている。ダメな現状を肯定するものではないのだ。ただしこれらの曲は時代遅れであることや人に劣ることや自己を改善しないことがさも良い事であるかのように歌っているという大きな落とし穴がある。

現代の現実とまったく噛み合わない時代遅れな言動で周りを呆れさせている老害、ファイトが湧かない無気力な自分を「世界に一つだけの花」と美化する若者、自分の欠点を知っていながら改善する努力をせず「ありのままの自分」と称して受け入れてもらうことを期待するムシのいい人間──。
彼らは決して肯定されたりましてや褒められているのでもない。作詞家も作曲家も歌手もそんな人間を助長するために歌を作ったのではないだろう。

あと、余談を付け加えれば「頑固」という言葉を肯定的に使う風潮もやめてもらいたい。
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