2017/10/19 | 投稿者: 鹿苑院

今朝8時に電話で起こされ、二人目の甥が生まれたと知らされた。すぐに病院に駆け付けたら、一人目の甥によく似たそれはそれは可愛らしい子がいた。

生まれた年月日、時刻、身長、体重のすべてに「9」という数字が入っている。日本では「苦」に通じるからと縁起が悪いイメージがあるが、中国では最大の陽数だから縁起がいいとされている。モンゴルでも縁起がいい数字である(余談だがモンゴル人が9を喜ぶのは彼らの英雄チンギス・ハンが九郎義経だからという俗説がある)。

一度だけ直接触らせてもらったが、まだ新生児室に入っておりほとんどガラス越しにしか見ていない。退院してくるのが楽しみである。
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2017/10/17 | 投稿者: 鹿苑院

「歯医者さんってやっぱり手先が器用なんでしょ」とよく言われるが、なってみた実感から言えばぶっちゃけあんまり関係無いと思う。そりゃ並外れた不器用には厳しいかもしれないが、平均を少し下回る程度の器用さならじゅうぶん務まる。だいたい数年もやっていれば手の動きなど誰でも同じぐらいのレベルになり、スタート地点での手先の器用さの差など微々たる問題でしかない。

以前、何かの読み物(確か高校時代に読んだ受験のハウツー本みたいな物だったと思う)で、歯学部の教授が「入試の面接で『歯を削る職人になりたい』と言ってくるやつがいるが実に嘆かわしい」と言っていた。それの何が悪いのか当時の僕にはわからなかったが今ならわかる。歯医者は決して、歯を削る職人ではない。

ずばり、歯医者に最も必要なものは頭脳である。
症状を患者からちゃんと聞き出し、視診・触診・X線で原因を探る。特に世界唯一の被爆国たる我が国ではX線というだけで過剰な拒否反応を示す人も少なくないのでそういう人を納得させるだけの知識と話術も要る。
歯を削るのだって、どう削れば必要充分かつ最小限に虫歯が除去できるか、そしてその後に詰め物・被せ物を入れるのにやりやすく、しかも長持ちするかを考えながら削っている。何も考えなくても器用な手先が機械的にやってくれるというものではない。

そう、繰り返すが歯医者は決して歯を削る職人ではない。歯を診る医者なのだ。
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2017/10/15 | 投稿者: 鹿苑院

豊臣秀吉の正室・北政所を主人公にした永井路子さんの小説「王者の妻」を読み終えた。
なお彼女の名前は本当は「ね」一文字なので、当時の慣習に従って上に「お」を付けて「おね」と書くことは正しいが、「ねね」とするのは正確さを欠く。ちなみにこの小説では「おねね」となっているので不本意ながら本稿ではこれで統一する。

この時代は戦国一の美女で名高いお市の方をはじめ、ちゃんと名前を持った女性が多数表舞台に出てくる最初の時代といっていいが、このおねねに最も魅力を感じる。どんなに出世しても決して気取らずお高くとまらず、庶民的な気さくさを失わないのがいい。
小説では、もし秀吉の子を産んだのがおねねだったら大坂の陣で死んだのは彼女だったかもしれないと書かれているが、それはないだろう。彼女ならきっとあっさりと天下を徳川家に禅譲して二、三ヶ国ぐらい安堵されて、「うちは元々草履とりだったんだからそれを思えばこれでも充分すぎるぐらい」と言って満足していたように思える。おねねが秀吉の嫡男を産まなかったのが豊臣家の最大の悲劇だったかもしれない。

おおらかな性格、庶民的な気さくさ、それでいて説教ひとつで大名すら動かすカリスマ性、現代人に例えれば林原めぐみ閣下にイメージが似ている。
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2017/10/8 | 投稿者: 鹿苑院

なんとなくTwitterを見ていたらなんと今日、隣町のイオンに小橋建太さんがトークショーに来るという情報が入ってきた。これがストーカー市川やヨネ原人ならわざわざ行かないが、一時代を築いた小橋選手ほどの超大物がそんな近くに来てくれるなら行かないわけにはいかないではないか!

伝え聞く人柄によく似合った朴訥な話し方が特徴的で、本人も言っていたように滑舌は良いとは言えないけども、例えば天龍さんのように聞き取りにくい滑舌の悪さではない。むしろ聞き取りやすい話し方だった。
トークショー後に握手とツーショット写真を撮ってくださったが、その人柄に甘えてつい熱く励ましてもらいたくなり、今抱えているある悩みについて手短に話したところ、僕の手を力強く握りしめたまま、はがし役につつかれても気にせず励まし続けてくださったことに涙が出そうだった。
「頑張ってる奴に頑張れって言うのはおかしいっていう人もいるけど、やっぱり頑張るしかないんだよ! 頑張れよ!」という言葉が印象に残っている。

「僕は青春という言葉が好きです。青春は若い人だけのものではありません。僕は今50歳ですが、60歳になっても70歳になっても80歳になっても90歳になっても100歳になっても青春はやってきます」という言葉も、かねがね「自分に青春はなかったな…」と思っている僕にとってこの上ない言葉だった。

とにかく小橋さんという人は力強く温かく、心に染み入る人だった。
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2017/9/23 | 投稿者: 鹿苑院

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これほど恐ろしく、後味の悪い本もない。なぜそうなのかといえばリアリティに溢れているからだ。フィクションだと一応ことわってはあるがそうでないことは誰が見てもわかる。登場キャラが誰のことを暗喩しているのか一目瞭然である。

今、現実の世界でも三戒ではナパージュを守れないことがわかるカエルが増えてきたが、デイブレイクは盛んにプロメテウスの誹謗中傷を繰り返し、あたかもウシガエルによるナパージュ侵略を手引きしている感すらある。
解散総選挙が迫る今、この本が文庫化されて読みやすくなったのはなんともタイムリーである。これを読めばデイブレイクの口車に乗ってガルディアンに投票するのは愚かな事だとわかるはずだ。

読後感は相当に悪いが、この後味の悪さを忘れず大切に持ち続けてほしい。そんな本。国民必読。
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2017/9/18 | 投稿者: 鹿苑院

先だっての「男・天竜」の続き。

同時に川根の茶も取り寄せていたので今日封切った。川根といえば「茶柱倶楽部」という漫画の主人公の出身地でもあり、「男はつらいよ」のとらやのセットに「川根銘茶」と書かれた箱を確認できる。なんとも期待が高まる。

まず茶筒に中身を移した後の空袋の匂いを嗅いでみるとこれだけで「ザ・茶!」というようなふくよかな香りがする。これだけで絶対に美味しいはずだと確信できた。
淹れてみるとやはり期待を裏切らない。甘み・旨みが前面に出るがただ甘いだけではなく微弱な渋さがあり、これが程良いバランスを持つ。深蒸しに頼らなくてもこういう味が出せるのは驚くべきことである。

天竜茶が男だとしたら川根茶は女というイメージが浮かぶ。美人だがただ可愛いだけではなく頭も良い、しっかりした女性──そう、「茶柱倶楽部」の主人公・伊井田鈴に似ている。
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2017/9/17 | 投稿者: 鹿苑院

「大師は弘法にとられ、太閤は秀吉にとらる」ということわざがある。
大師号を賜った高僧は何人もいるが弘法大師が有名でありすぎるため、一般に大師といえば弘法大師しかイメージしない(我々真宗門徒ですら親鸞聖人を見真大師なんて普通呼ばない)。
同じように太閤とは関白を辞任した人のことだからこれまた史上に何人もいるが、ふつう秀吉のことしか思い浮かばない。

さて、「金吾」とは中納言の唐名だから中納言であれば誰をそう呼んでもいいはずなのだが、もっぱら小早川秀秋のことを指す。同じ時代に毛利輝元、上杉景勝、織田秀信ら他にも中納言はいたのだが彼らを金吾とは呼ばない。秀秋は秀吉の甥だから、この一族だけで称号の独占を二人も出していることになる。

さらにカオスなことに、「金吾中納言」と呼ぶことも多い。金吾が中納言の意味だから「中納言中納言」と言っていることになる。
こういう、外国語に日本語をくっつけてみたら意味が重複していたというケースは今でもナイル川やガンジス川、サハラ砂漠、襟裳岬、骨付きカルビなどいろいろあるから、我々の祖先は昔からこういう用法を使っていたことがわかる。
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2017/9/14 | 投稿者: 鹿苑院

「あまい」と「うまい」は語源は一緒である。生物にとって糖質はエネルギー源であるため美味しく感じるようにできている。そのことは知っているがと前置きして敢えて書く。
(余談だが、「若い頃は苦くて嫌いだったビールが大人になると美味しく感じる」というのは、医学的には味覚の老化によって身体に有害な物を正しく拒否できなくなったことを意味する。)

断片的には何度か書いてきたことだが、グルメ番組で二言目には「甘い」という言葉が出てくることが引っ掛かる。肉を食べても魚を食べても野菜を食べても、果ては唐辛子をかじり塩をなめても「甘〜い!」である。

いくら語源が一緒とはいえ、甘いだけが旨い物の条件なのか。苦みが美味しい物、辛みが美味しい物…五大味覚のすべてに意味があり大事だと思うのだが、まるで甘みだけが良い物で他は邪魔であるかのような言い方にイラっとくる。
もしかすると、頭がライトな子たちがあらゆる形容詞を「ヤバい」としか言えないように、グルメレポーターも語彙のレベルが下がっていてあらゆる味覚を「甘い」としか言えなくなっているのかもしれない。

さらに余談を言えば、それほど甘みを賛美するくせに本来甘くないといけないはずのケーキなどに対する誉め言葉は「甘さ控えめ」なんだから訳がわからない。
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2017/9/7 | 投稿者: 鹿苑院

昭和プロレスにも造詣が深い万能の声優・上坂すみれが長州力と対談。革命戦士二人の邂逅、見逃せないッ!!

こちら。
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2017/9/7 | 投稿者: 鹿苑院

天竜茶はゴツゴツした男らしい茶だと聞く。その評判を聞いて以来いつか試したいと思っており、今日やっと実現した。

天竜茶の特徴は浅蒸しである。全国的に蒸しが深くなっていく傾向にある現代において頑固なまでの昔ながらの浅蒸し。茶葉は蒸しが深いほど甘味・旨味が出やすくなるから、浅蒸しの天竜茶はそういうものには乏しい。
グルメ番組でも二言目には「あま〜い」「とろける〜」を連発しており、上質な食材は必ず甘いものだという認識が蔓延している現代だが、そういう軟弱なブームにへつらうことのない天竜茶は確かに男の茶である。しっかりとした渋味があり、それがしつこく残ることなくサッと消える。

ゴツゴツした男らしい男といえば天龍源一郎を思い浮かべるのだが、天龍と天竜のイメージが似るのが面白い。
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