それは1年で1番日の長い月、雨降る季節の夕方のことだった。
「これ以上ココでじっとしていても埒がアカン」
「確かにそうですが、あとひと時待ちましょう」
「そう言ってもう幾時経ったことか!待って何が変わった?どのみち行かねばならんのだ、、、行くぞ!」
「、、、分かりました。では彼の地でまた。。。」
「あぁ、、、無駄死にだけはするなよ。。。」
次の瞬間、我々は走り出した。
南へ、ただがむしゃらに。
空は薄暗く曇り、向かう先に何があるのかは見えなかった。
その先で待つのは敵か、それとも味方か。
辺りにはただならぬ気配が漂っていた。
寒気がした。
しかし、そんなことはどうでも良かった。
今すべきことはただ走るのみ。
武器を持たない私にはそれしか出来なかった。
そして、それが唯一の武器なのだ。
目に飛び込む悲惨な光景。
目的地に近づくたびにそれは凄惨を極めていった。
つい先ほどまで敵がいた証が、戦闘の傷痕がそこには刻まれていた。
その上を飛沫を散らしながら私は走った。
衣服についたモノが、走った際に飛び散った飛沫なのか、それとも己から出たモノなのか確認している余裕などなかった。
ただ、がむしゃらに、後ろを振り返ることなく走った。
そして、辿り着いた。。。
「無事でしたか」
「あぁ、お前もな」
「、、、!!どうしたんですか、その足!」
「流れ弾に当ってな、、、」
「今すぐに人を!、、、」
「大丈夫、気にすることはない。ただのかすり傷だ」
「かすり傷?こんな時まで強がって、、、ホントにアナタはバカだ。。。」
「そう悲観するな。こうやって2人ココまで辿り着けたんだから、死ぬことなく。そんなことより早く帰ろう、オレたちの家へ」
「、、、そうですね、、、帰りましょう」
「なんか疲れたよ」
「はい、疲れましたね。ゆっくり休んで下さい。。。」
「あぁ、、、ゆっくりと休ましてもらうよ、、、ゆっくりと、、、な。。。」
ということで、雨に撃たれず無事帰着。
単車で帰る。
その選択は間違いではなかった!
水溜りの上走って足元は濡れてもたけど〜。
以上!!

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