Internet と typesetting の思い出 (3)  日記

(承前)
HTML の表現には限界があり, HTML 固有の方法だけで, 数式を表現するのはとても無理があると, そういう風に思っていたのは別に僕だけではなかったらしいので, その内 MathML とかいうのが現れた。 これは TeX を基にして作ったらしいのだが, 記法がひどくて, とても人間が手で書けるものではなかった。 大体 \left( で済むものを < left >(< /left > の様に書かなければならず (とはいえこれが MathML として正しいかどうかは確かめてないので不明である), MathML の解説文等にも, これは人間が手で打てる限界を超えているから, 例えば MathType の様な software から出力させるのがよかろうみたいなことが書いてあって, 実にひどいものだと当時は思ったものだ。 (「人間が MathML を直接書いたり編集したりすることは意図していない」 ということである)
 しかも MathML を IE の様な browser で実現する為には MathPlayer という addin を install しなければならず, MathML で書かれた page を開くと, 重くてとても大変だったことを思い出す。 それで結局, 多分 MathML は頓挫してしまったのだと思う。 (もしかしたら今でも生きているのかもしれない)
 そういうわけで, 数式を打つのは大変なので, TeX を使って PDF 出力する人等もいた。 しかし PDF というのも, ご存知のように重くて, page 数の多い文書は読み込むのが大変だった。 そして訂正するのも当然元の文書を直して, 全体を PDF 出力させる必要があり, あまり良いものであるとは思えなかった。
 そうしている間, 僕は相変わらず数式 editor を使っていたが, 数式 editor は, typo が起こった時に, 修正するのが大変面倒であった。 短い式ならいざ知らず, 長い数式になると殆どお手上げ。 短い数式も, 最初から打ち直すのが面倒だから, 「ペイント」 で部分的に書き直すということをやったりした。
 そうしている内に, 遂に MathJax というものが現れた。 これは JavaScript を使って, 本文に TeX 記法で書いたものを, きちんと書き直してくれるというもので, install が不要だし, 書くのも楽だし, 大変便利である。 今のところあまり大きな file だと描画に時間が掛かるので, 大きな file は分割した方がいいようである。
 調べてみると MathML はどうやら機械寄りの ASSEMBLER みたいなもので, MathJax は 「高級言語」 という感じである。
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Internet と typesetting の思い出 (2)  日記

(承前)
さてご存知のように, web page というのは HTML という markup language で書かれている。
 我々数学科の人間は, 当時でも, Donald E. Knuth の作った TeX という, 数式用の typesetting soft を使っていたので, HTML の両側 markup (つまり例えば で始まり で終わるというような方式) にはとても慣れなくて, どうして TeX のような片側の markup (例えば の代わりに \p{ } の様な) を採用しなかったのであろうかと, 大変不思議に思ったものである。
 それでもそういう基本的な部分は FrontPage がやってくれるのでそれほど問題にならなかったが, 段々数式も書きたくなってきた。 ところがこれが厄介だった。
 数学の記号を使うのに, 多くの場合は ∀ のように仮名漢字変換で変換するか, (\aleph 等のように) UNICODE で該当の記号を探すか, あとは x^a を xa のように上付添字 a_1 を a1 のように表すというのが常であった。 これも TeX 方式ならばもっと楽なのになあと何度も思ったものである。
 しかし, これだけでは書けない記号, この方法でやると恐ろしく複雑になって見難い数式 (例えば分数, 特に繁分数), ほとんど表現不能な数式 (例えば行列) も多数あった。 そういうものは MS Office に付属の eqneditor (数式エディター) を使って描いた数式を FrontPage に投げると, 自動的に画像となったので, これを僕は使っていた。 (行列は後に作表機能を使って描けることが分かったが, それでもとても煩雑だった)
 高校数学の内の解析の部分の学習 sight 微分積分いい気分 は主にこの方法によって作られている。 (更に続く)
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Internet と typesetting の思い出 (1)  日記

僕が所謂 「ホームページ」 なるものを作ったのは, 2000 年の一月のことらしい。
 神奈川県の数学部会というのがあって, そこで連絡を取り合ったりするのに必要になって, プロバイダと契約をしたところ, 「ホームページスペース」 というのがあり, counter もあり, 当時, Microsoft Office を買うと, 自動的に FrontPage という, HP 作成用のソフトが付いてきたので, 折角だからそれも使おうということになって, 作り始めたのがきっかけである。
 名前は “Metametamathematician’s HP” としておいた。
 Metametamathematics というのは (概念上は本当にあって) 数学を数学的に研究するのが metamathematics (超数学)。 Gödel の不完全性定理で有名になったのがこれである。 その他にも Cohen の forcing とかもある。 その 「超数学」 を数学的に研究するのが (もしあれば) metametamathematics であるが, まあ数学としてはめちゃめちゃでも勘弁してね, という位の気分での命名なのだった。
 最初は内容も乏しいまま展開していたが, 段々色々備忘録の様になって, contents も増えた。 それから net 上の人々の要望とかもあって, 更に色々書くことになっていった。
 現在ではこちらの方にある。 (続く)
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H27 神奈川県公立高校入試の数学の問六の (ウ) は難し過ぎないか  高校数学

本当は高校数学ではなくて高校入試だから, 中学の数学ということになるが, 高校入試だから丁度境目だということで少し許してもらうことにしよう。

問題はこういうものである。
問 6 右の図 1 は, 線分 AB を直径とする円 O を底面とし, 線分 AC を母線とする円錐であり, 点 D は BC の中点である。
AB = 6 cm, AC = 10 cm の時, 次の問いに答えなさい。 但し円周率は π とする。

(ウ) この円錐の表面上に, 図 2 のように点 A から線分 BC と交わるように, 点 A 迄線を引く。 このような線の内, 長さが最も短くなるように引いた線の長さを求めなさい。
クリックすると元のサイズで表示します
因みに (ア) の体積の問題は簡単だし, (イ) の AD 間の距離は相似を一回, 三平方の定理を二回使えば出来るのでそれほど難しくない。
ところが (ウ) はどうであろうか。
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タグ: 数学 高校

動画など  Link

数学の言葉で世界を見たら 大栗 博司

Planck's Universe 人工衛星プランクが撮った 128 億年前の宇宙

Nobelist George Smoot Directs Big Bang with Cal Band, 12/06

太陽中心の写真

Not Knot
Part 1
Part 2
(Part 2 のみ著作権上の問題により blacked)
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ラマヌジャンの公式  定理

f(z) = z/((e^(2πz) - 1)(1 - e^(-2πiz)))
O = 0, A = N + 1/2, B = Ai, C = A(1 + i) とし,
積分路 c: O→A→C→B→O, (但し, 極は半径 ε < 1/2 の半円又は四分円で内側から回り込む) を取る。
この積分から留数定理を経て
Σn=1 1/(e^(2nπ) - 1) = 1/24 - 1/(8π)
を得る。

[吉田知行 エレガントな証明 vs. 良い証明, 数学セミナー (4), 2014]
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アラン  引用

もし疑うことを恐れるなら, 証明はいつまで経っても強靭なものにはならない。

アラン 「哲学講義」 (白水社, 2012)
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ヘレ・ショウ問題  Topics

狭い隙間に障害物を置いて水を流すと, 水はどうやって障害物をよけるか, という問題を 「ヘレ・ショウ問題」 という。

[実験を通して, 現象を数理的に考える 矢崎成俊 (しげとし) 明治大学准教授, にきく, 数学セミナー (1), 2014]
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