先週、急に食べたくなってホットケーキを焼いた。熱したフライパンを濡れ布巾の上に乗せて荒熱を取る時のジューッという音と水蒸気、フツフツと表面に出てくる気泡、キツネ色になると漂ってくる甘い香り…懐かしいなぁ〜。幼稚園の頃はママレンジで、小学生になってからは普通のフライパンでよく作ったっけ。
ホットケーキを焼き始めたら、小学校5年生の夏の日のことがよみがえってきた。にゃんこ、小学校5年から中学1年まで、静岡市の大浜海岸に近い海沿いに住んでいた。大浜海岸にはプールがあり、夏休みのある日にお友達のひろ子ちゃんと共に遊びに行った。同じひとりっ子同士ということもあり、ひろ子ちゃんにはどこかしら近しいものを感じていたように思う。プールの帰り道、ひろ子ちゃんのお家に行って一緒にホットケーキを焼こうということになった。
ひろ子ちゃんのママは、いつも身なりに気を遣っている華やかな感じの人だった。玄関に入った瞬間、早く水着脱いで洗いなさい!と水着を剥ぎ取られ、洗濯機の前に連れて行かれてビックリした。ホットケーキを焼く時も、
「ダメよ!そんなに混ぜちゃ。ダマが残っているくらいでいいの!」
と言われ、白い粉のダマがいっぱい残っている状態でフライパンに流し込んだ。出来上がったホットケーキには、白い粉のままの部分が残っていて、ちょっと不満だったけどママが怖くて何も言えなった。内心、
「うちのママは優しくて良かったなぁ〜」と思ったりして…。
その後、埼玉に戻ってひろ子ちゃんとも交流が無くなったまま10数年が過ぎた。卒業15年目に行われた静岡での同窓会に行った時、中学の時にひろ子ちゃんはわけあってママと離れて暮らすようになったのだという話を聞いた。みな、ひろ子ちゃんのその後は知らなかった。ピアノが上手で、いつもお嬢さまのような可愛い洋服を着ていたひろ子ちゃんに、そんな過酷な時が待っていたなんて…ちょっぴり切ない思い出。
…と思っている間に、7枚も焼けちゃったよ(^^;;; 子供の頃はハチミツだったけど、大人になったにゃんこはメイプルシロップをたっぷりかけて食しました。にゃんこ夫もホクホク顔。ひろ子ちゃんにもこんな穏やかな時間が流れていますように…と祈念した、夏の日の午後。