いよいよこの日が来てしまった...。

家族や周りの友人からは言われたことは、
『無謀』 と
『酔狂』 それに、
『いったいナニ考えとんねん!?』 の3言がお約束の言葉であった。 しかし、今年の年末に計画している
アノ計画を実行に移す為には、ど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜しても一度は身を呈した実験をしておかねばならない...。 コレが本当の人体実験というヤツなんだろうか???? それでも何でもヤラねばならぬ。 そして、今年の年末に日本の最北端に挑むという、まぁ〜〜、、世に言うところの ”
なんちゃって冒険家” の部類に入るであろう我々2名の怪しいおやじ達は、春も迫った3月の初めに、信州は八ヶ岳のお膝元を目指したのでありました...。
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今回の雪中行軍ツーリングを初めとした年末予定の一連の行事には、もう一方の参加者がいらっしゃる。 毎度お馴染みとなった、花のお江戸は、B食倶楽部代表の著名人、
海腹遊山先生 そのヒトである。 またの名を
SaltyDogさん とも言う。【 だから、逆だって!!

】
3月1日の土曜日、この週末は久々に穏やかな天気が期待されるという予報の中、最近は悪天候

コンビだの、大シケ台風ブラザーズだのと、余り嬉しくないコードネームを付けられてしまった我々二人は果たして本当に好天

な旅を続けられるのであろうか...。 一抹の不安が胸中を過ぎる中、ポカポカ陽気の山梨の自宅に、東京発のSaltyDogさんは到着したのであった。
2月中に何とか
エボU化とスノーバージョンへの作業が終わった新生エイプ号である。 今回が新生後の初陣なのだ。 頑張ってチョ〜よ!!
エンジンに火を入れ、新たに備えたBRDサウンドが駐車場に響き渡る。 暖気を終えて午前10時過ぎ、いよいよ出発である。 世はこの春爛漫な陽気のお陰で主要国道はお約束の渋滞であろう。 ここは一つ必殺の裏道街道を使って、先ずは軽〜く様子見の為に、信州峠を越えて川上村経由で野辺山方面を目指すことにした。 期待と不安を胸に一路、茅ガ岳広域農道をひた走り増富方面への県道へと折れ、あとは長野との県境、
信州峠目指してまっしぐらである。
途中、塩川ダムを左折し、みずがき湖を渡る。 みずがき湖は、今年のしばれる寒さで全面結氷しておった。
湖面の結氷した
歯磨き粉じゃなかった、
みずがき湖を後にして、先に進む。 黒森の集落を過ぎれば、ここからいよいよ信州峠への上りの九十九折れのルートである。 路肩の周りにはいよいよ雪がドサリと出てきた。 嫌がおうにも気合が入る!!
しかしながら、ここでセッティングばっちり!!であったエイプ号がぐずり始める...。

信州峠は標高1500mくらいの峠なのであるが、平地の街中でセッティングを決めたキャブレターの燃調がまたまた崩れてしまった...。 ど〜〜にも中間域が濃い様で、アクセル開度1/3くらいのところでボコツキが出てしまい、その開度を保持しようとするとキレイに吹き上がってくれない。

仕方がないからギヤを一速落としてアクセルを1/3以上に開ければ後はキレイに吹け上がる。 今日はちょっと再セッティングしている時間は無さそうなので、このまま騙し騙し進む事にした。
そして県境の信州峠はお見事なばかりの雪国への関所と化していた。
そして、峠を一歩跨げばそこは.....。
正に、一面白銀の世界が広がっておった!!!!
この時期、バイクで走るのはお初となる一面の圧雪スノーロードである。

慎重な趣きでゆっくりとグリップを確かめながら峠道を下って行く。 先ずはフロントブレーキを効かせてみる。 すると、普通の舗装路と何ら変わらない感覚で、
ガツっ!!っと停止。 おうおうおうおう、、、、こりゃすんごい効きだよ〜

今度はアクセルを
ガンっ!!と開けて加速してみる。 リヤタイヤはスピンのスの字もせずに、これまた舗装路と同じ感覚で猛然と加速する。

やぁやぁやぁやぁ、、、、、こりゃまたスゴい加速をするわいな!!!

いやぁ〜、上出来上出来。
エイプ号での初めてのスノーロードに、初めての四輪車のスタッドレスタイヤを装着した状況でのこの感覚。 ナカナカにいいのでないかい!! 等と浮かれているバヤイでなく、同行者のSaltyDogさんは未だチェーンを巻いてないノーマル状態なのだ。

こりゃアカン、早急に待避所を見つけねばと思った矢先に、気の利いた空き地を発見。 そこに2台で停車して、SaltyDogさんの愛機セロー君にチェーンを巻く。
SaltyDogさんも久々のタイヤチェーン出動との話。 段々と雪中行軍の雰囲気が盛り上がって参りました。
雪道の滑り止めを施した2台は再びスノーロードを進んで行く。 しかしながら、この雪道コンディションは長くは続かず、川上村の県道68号に出る頃は、道路には雪は影も形も無くなっていた。 昨年の
暁!!茸塾 でもお世話になった川上村のSC、NANA’Sで食料の調達とセロー君のタイヤチェーン脱着を済ませて、一路野辺山R141へと進んで行く。
途中、何度か完全なスノーロードが出てきたが、さして勾配も無い為にSaltyDogさんもそのままノーチェーンで突き進む。 海ノ口でR141へと接続して、昼飯求めて海尻方面へと進軍する。 と、ナニやらイキナリ怪しい空模様となり強風と共に吹雪いてきた...。

いよいよ、我々悪天候コンビの本領発揮か!? と思い始めた頃に目的地のお店、
風とり に到着した。
お店に到着して、バイクを停めている間にも、見る間に駐車場は吹雪きの巣窟と化して行きますた。
此処がこのエリアでは有名なお店、
どんぶりや風とり さんです。
店内に入って、ワタシは背負っていた大荷物を置き、上着を脱ぎ脱いでやっと人心地。 腹も減っているので、オススメと書いてあるセットメニューを頼むことにした。 SaltyDogさんもワタシと同じメニューを注文した。
程なくして出てきた、カツ丼&ラーメンセットである。 うぅ〜〜ん、、、、噂どおりのボリュームである。
外の吹雪の模様を心配そうに眺めているSaltyDogさんを差し置いて、脳天気なワタシは空腹を満たすべく、ガツガツむしゃむしゃ食べてラーメンのスープも全て飲み干し、ごっちゃんでした!! いんやぁ〜、、、旨かった旨かった、、、大満足でおました。
食後の

なんぞを啜りつつ、二人でこの後の進路を確認。 松原湖から小海リエックス・スキー場を経て、R299の冬季閉鎖区間ゲートの分岐にあるレストハウスまで先ずは行きましょうということになった。 お会計を済まし、再び完全防備で外に出だ我々は、自分たちのバイクを見てびっくり!!クリビツ。。。。。
な、、、、なんじゃこりゃ!!!!
ばばばば、バイクがみるみる内に雪ダルマ

と化していくではないか。
降りしきる大粒の雪を振り払い、R141を少し戻って
松原湖方面へと進んで行く。 大粒の雪がヘルメットのシールドに付着して前が見えないので、グローブで振り払いながら苦戦しつつ小海リエックス・スキー場方面を目指す。
道路は完全に除雪されているものの、辺りは完全なる雪国の様相である。
雪雲の間から晴れ間が見え始めた頃、スキー場に到着した。
完全除雪区間は此処までで、この先は除雪はされているものの、いよいよの本番スノーロードとなる。 ここで、SaltyDogさんは再びセロー君にタイヤーチェーンの装着をする事に。
コイツがウワサの二輪車用のタイヤチェーンです。 思っていた以上に簡易に装着が可能。 ここ一番!!のグリップ力はやはりスタッドレスの比ではありまへん!!
さて、準備が出来たら、いよいよ此処からが今日の本番である。 天気も晴れて

雰囲気も良くなってきたし、んん〜〜〜でば、そろそろ行きますかぁ〜!!
白銀のスノーロードをいざ駆けゆかん!!!
先の信州峠のスノーロードで、大体の感じは掴めた。 今度はのっけからアクセル全開スタートである。 BRDマフラーのお陰でヌケが一段と良くなりパワーアップしたエボUエイプ号にムチを入れる。 アクセル全開であれば、中間域でのボコツキは出ないのだ。 アクセル開けた時のパワーがダイレクトに路面に伝わり此処がスノーロードということを忘れさせてくれるくらいの感覚で走れるのは誠に有り難い。
おっとっと、、、、(汗)
と、調子に乗っているのも良いのであるが、走行性について一点だけ注意を。

四輪用のスタッドレスを二輪車に履かせてもその雪中走破性の効果は身を持って確認する事が出来た。 しかし、それはあくまでも
直進状態のみでの話しである。
舗装路でもそうなのであるが、コーナーでは基本的に超減速して、車体は真っ直ぐに保ったまま、おもいっきり体重を曲がるコーナーのIN側に掛ける超リーンイン走法をしないと、曲がれなくて雪の壁に突っ込むか、はたまたバイクをコーナーに合わせてバンクさせた途端に急激にインに切れ込んでズッコケます。

きっと...。 ワタシも走りながら何度か実験しましたが、ヤパーリいくらグリップが良いからと言って、スノーロードでバイクをバンクさせるのは基本的にご法度ですね....。 舗装路よりは遥かに走り易いですが、コーナーだけは左右にバンクさせる
いつものバイク乗り は出来ませんので要注意です。
コケッコ〜!!!な勾配も、ものともせずに全開パワーで駆け上がれます。 スタッドレスパワーは偉大ですた。
SaltyDogさんもスノーチェーンのグリップ走法で着実にグイグイと登ってきます。
稲子湯方面への分岐を見送り、再び全面圧雪路となったスノーロードをグイグイと進んで行く。 凍ったクルマのワダチにハンドルを取られて少々難儀するところもあったが、快適にあっという間にレストハウスの在る、R299との接続分岐に到着してしもた。
振り返れば、其処にはここまで上ってきた快適なスノーロードが続いている。
いやいや、予想以上に高いかったスノーロードの走破性に大満足であった。
正しく、
鬼グリップなタイヤ!! であった。
ここがナニかと話ネタにも上がる、R299冬季閉鎖区間ゲートである。
ゲートから先はそこはスノーハイクかスノーモービルの世界が続いている。 ワタシも助平心を出して突撃してみるものの、3mも進まない内に深雪にタイヤを取られてOUT...。
さて、此処まで来たらばあとは今宵一晩を過ごす安住の地を見付けるだけである。
んがっ!!
当初目星を付けておいた、R299分岐にある
レストハウスふるさと の駐車場はご覧の通りの有様...。orz
たっ、確かに立派な雪中行軍野宿にはなりそうであるが、我々は決して八甲田山デスマーチをしにきたのではない。 雪中バイク旅で泊まれる処はもちっとこの実用的な場所でなければならんのだ。 という訳でこの場はアッサリと放棄して、R299を少し下ったところにある、
八千穂高原スキー場の奥の駐車場を目当てに移動を開始した。
スキー場ゲレンデの反対側に在る大きな駐車場の更に再奥の場所を目指して進む。 スキー&スノボ帰りの兄ちゃんネエちゃん家族連れの皆さんの好奇な視線

に晒されながら、目的地に到着した。
此処が今宵の安住の地となる(!?)幕営ポイントである。
時刻は既に午後3時を大きく回っている。 真冬のアウトドア行事は早期幕営早期撤収が原則だ。 二人掛りでチャッチャとテントを張る事にした。 今回出動したテントは、6年ほど前に地元の櫛形山雪中行軍登山で使用して以来となる、
ダンロップV300冬用外張りエクスペディション仕様である。 コイツがあれば−20℃程度の寒さなら何とでもなるのだ。
ガチガチ路面とその下にあるアスファルトにペグが打てず、時折吹き抜ける強風に難儀したものの、何とか無事にテント設置を完了。
フライシートの代わりにテントをすっぽりと覆う冬用外張りの四隅のスカート部分に、重しの雪の塊をまんべんなく乗せて、テント設営完了〜

これで例え大風に吹雪かれても、今夜一晩安息を得られるのだ。
さてさて、テントが張り終わったならば、今度は荷物をテントに入れてしまわねば。。。 さっさと片付けてくつろぎたいのだ。
各自の大荷物を順次テント内に放り込んで、必要なモノだけをテント内にしつらえて、あとの荷物はバックやザックごとテントの全室に片付ける。 そして、やっときましたこの時がぁ!!!
二人で今日の無事への感謝と明日の無事を祈って、先ずはカンパ〜〜〜イ!!

乾きモノの肴をつまみつつ、先ずは雪を溶かして飲料水を作ることにした。 付近の林の下にドッサリと積もっているキレイな雪を買い物袋に目一杯詰め込み、コイツを水源とした。
ワタシの様な山屋にとっては、冬山で雪を溶かして飲料水を得るのは、しごく当たり前の茶飯行事なのである。 ワタシが冬山・雪中キャンプが好きな理由の一つが、飲料水の確保に苦労しないことなのである。 そりゃ、まぁ〜、、雪の結晶の核は大気中の塵なんだから汚いヨ!等の意見はごもっともではある。 が、しか〜しその様な野暮な理屈は横に置いておいて、こればっかりは真夏の灼熱炎天下での渇水登山を味わった者にしか分からないだろうなぁ...。

それに溶かして出来た水は上澄みだけを掬って使うしね!!
漢はダマって、

を溶かして黙々と飲料水を作るべし。
まぁ〜、、ともかくたっぷりの飲料水をゲット出来たならば、お次は晩飯の支度である。

外は既に暗くなり始めていた。 そこで必殺のガスランタンを点火して、テント内部の暖房兼灯り確保である。 年末の北海道遠征の事なんぞをSaltyDogさんと話しながら、いよいよ鍋の出来上がりである。
ホイ出来まひた。

今宵のメニューは
キムチチゲ風萬鍋である。 鍋の具になりそうな材料ならば何でもかんでもブチ込んで、味噌か醤油で味付けして煮て食っちまえば、味は後から付いてくるという恐ろしい鍋なのである。
暖かい湯気の向こうには煮えた具がフツフツと...。
さぁ〜、、さぁ〜、、、塩さん、イパーイ食べておくんなはれ!!!
暖かい鍋の湯気に包まれつつ、芋焼酎も程よくカラダに回り、雪中行軍初日の夜は、しんしんとした冷気と共に更けていくのでありました...。
(つづく)