濃紫色のチューリップが咲いた。
濃紫色のチューリップははじめて見る。
濃紫色のチューリップができる世の中になったのか
濃紫色のチューリップを作り出した人はすごい。
このチューリップの色は濃い紫でつやがある。
からすの羽の色と同じである。
遠くで見れば黒く見えるが近づいて見ると紫色である。
こんなチューリップが一輪ぽつんとあるのは異様である。
華やかさがない。沸き立つものがない。という印象を受ける。
珍しいものではある。
これをここに持ち込んだ人の深層心理はどんなものなのか。
この花を作り出した人はどのような気持ちで品種改良してきたのであろうか。
花に集う虫たちはチューリップといえば赤、黄、ピンク、白ではなかったか。
この濃紫色のチューリップに虫たちは集うのであろうか。
虫たちが集まらなければこの濃紫色のチューリップはどうなるのだろうか。
この濃紫色のチューリップは人の手によって作り出されて
人の手によって増えていくことができる。
自然に営みだけでこの濃紫色のチューリップができることはあるのだろうか。
チューリップは赤と黄色に限るというかたくなな心の持ち主にとっては
この濃紫色のチューリップは異端である。衝撃である。
そうはいうもののこれを作り出した人はこの色が自慢であり、
生きる糧となっているのであろう。
また、少なくとも一人、この濃紫色のチューリップに興味を示して、
モネの家の庭に持ち込んだものがいる。
社会全体ではかなりの数の人々がこの濃紫色のチューリップの周りに集まっていることと想像できる。
この濃紫色のチューリップを排除はしないがやはりチューリップは赤と黄色に限る。

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