車の調整に一時間ほどかかるらしい。どうなさいますかと言われても、ディーラーのショールームでポツンと待っている手はない。天気もいいから、あまり歩いたことのないこの町を散歩することにした。日頃、車にばかり乗っているとメタボまっしぐらですなどと脅されているし、ま、メタボ到達しているわけだが、無駄な抵抗でもしてみっか的に当てもなく歩き出した。
歩き出してすぐ、下肢部に違和感が出始めた。これでも大昔は長距離走で鳴らしたこともあるのに、なんと情けないことかと悲しみつつゆるりゆるりと歩いていると、いきなり縁日の屋台がズラリと並ぶ一角に紛れ込んだ。しかし、人がいない。店は準備万端整った状態なのに人っ子一人いない。それに、大体このような光景の先には神社とかがあるはずなのに、それも見えない。「なんと奇妙な」
こういうのあったな、ニルスの冒険でも見た気がするし、最近では千と千尋の何とかでも見たなぁと思い出す。実は、通り過ぎて振り返るとお墓だったりするわけだが、屋台そのままだった。ま、お祭りには違いないから、大元を探してウロウロしていると、遠くでドドン、ドドンと太鼓の音がする。
で、音の方へ歩いていくと数名のお巡りさん発見。いやに歳を取った人ばっかり。祭り関係は老警官でという決まりでもあるのか、ま、お友達世代。そこらまで来ると太鼓の他に笛と鐘の音も聞こえ始め、遠くに神輿が見えた。
ここまでだって相当歩いているのだが、もうひと足のばして神輿を追っかけることになった。
なんだか予想していたものと雰囲気が違う。大体みこしを担ぐ人達ってのはハッピを着ていて、その決してキレイとは言えない尻を恥ずかしげもなく出しているものなのだ。中には刺青の入ったおとろし系の人もいたりして、ま、お祭りということで細かいことは不問にされる。しかし、ここではみんな白装束。お尻を出すことをイヤがった歴史があるのかどうかは知らないが、かなり品のあるお神輿ではあった。
後の山車にはひょっとこダンサー付きの楽団(ま、お囃子ですな)もいて、万事抜かりない。
神輿のきらびやかさに目がつぶれそうになりながら時計を見ると小一時間は過ぎている。おっと、いけねぇと戻ることにしたのだが、これが相当歩いてきた模様。子供の頃、ちんどん屋を追っかけているうちに、ずいぶん遠くまで来てしまって泣きそうになったことを思い出した。お前は子供か、ってのもあるわけだが、息も絶え絶えになりつつ来た道を戻った。いきなり一時間以上も歩いて、こういうのを徒老というのじゃないかと思ったわけだ。
(このブログ、毎度のことですが、この後しばらく休止します。悪しからず)