ふ、と今微笑んでいる自分が自分かどうか考える。
勝手に走り出した思考は暴走して止まらない。
所帯じみない雰囲気。
生活感のない部屋。
家事をしているとは思えない手。
どれもこれも褒め言葉だと信じたいけれど
実のところ、私の存在がおかしいのではないか、
そんな疑いを持ち始めてしまう言葉でもある。
私は何か隠しているだろうか。
私の体験は私を育てているだろうか。
考えれば考えるだけ
自分は何処かへ行ってしまう。
頼りなく、ゆらゆらと、宙を彷徨って。
私は私として紛れもなく生きている。
そう思うのは
動植物に触れるとき。
本や映画に感動したとき。
但し、人と接しているときは自信がない。
強く逞しく美しくと
上を見て歩いているうちに
下の方に何か落し物があるのではないか。
折角の春なのに。
少しだけ寂しくなる瞬間がある。