味方を増やそう
ある大学の保健管理センターの教授のコラムを紹介しますね。
ここのところ何回か、弱音を吐く勇気や白旗を揚げる勇気について書いてきた。つらいことがあれば無理をしないであきらめることを勧めているように受け取られたかもしれない。実際、知人からもそのように尋ねられたりもした。
しかし、書いてきたのは、そうした意味ではない。むしろ逆に、つらくてもあきらめないで、可能な手助けを受けることが大切だということを伝えたかった。
逆説めいて聞こえるかもしれないが、つらくなったときに弱音を吐かないで一人でがんばってしまう人は、周囲からの手助けをあきらめてしまっていることが多い。どうせ何を話してもわかってはもらえないと考えて、他の人からの手助けをあきらめてしまっているのだ。
話してみなければ、そして相談してみなければ、他の人がどう反応するかわからない。結果がわからないのに、行動する前から、どうせダメだと決めつけているのだ。それでは問題は解決しない。
まずは行動してみることだ。うまくいけば、よい助言をもらったり、助けてもらったりする可能性がある。そうなれば、いうことはないだろう。
もし、予想通り相談に乗ってもらえなかったり、迷惑だといわれたりしたならば、別の人に相談するなど、他の手立てを考えればいい。最初から結論を決めてしまって自分の動きを封じてしまうと、ますますつらくなってくる。
受験生であるあなたには、大切なメッセージが込められていますよね。なかなか勉強が思うようにいかなかったり、成績が伸びずに志望校を下げようかと悩んだりしながら、それを簡単に誰かに伝えることもままならないかもしれません。この時期に三者面談をすることの意義もそこにあるのかもしれません。もちろん自分の将来に関わることですから、あなた自身が解決しなければならない問題がほとんどです。それでも今の行き詰まった状況を打開するためのヒントをもらえることは少なくないはずですし、誰かに話をすることで、自身が問題の本当のありかに気づくこともあるのです。その意味で、誰かに今の自分を知らせることが物事を前に進める要素となるのです。
私があなたでない以上、あなたの本当の悩みはわかりません。わからないからダメなのではなく、わからないからこそ話してみることに意味が出てきます。自分では煮詰まってしまっている悩みですから、どんなに自分で悩んでいても容易に前には出られないのです。そこで自分とは異なる発想を持った人からの意見が意味を持つのです。それだってあなたが話をしよう、相談をしようという相手ですから、あなたにとってマイナスになるような助言はしないはずです。だからこそ自分の異なる相談相手を味方にしておくことを薦めるのです。
ここから試験が近づくにつれて、どうしても精神的には不安定になり、注意しないと体も不調を訴えるようになります。そんな中で自分の世界にだけ引きこもってしまうと、状況はさらに悪化するばかりです。そうならないためにもいいたいことのいえる相手を作っておくことが大切です。それは何も友人ばかりでなく、時に両親であったり、時に教員であったりしてもいいはずです。担任なんてものは、そういうあなたの愚痴を聞くために存在するくらいに思っていてもいいかもしれません。
受験までの日程を考えると、そろそろラストスパートをかけてほしいのですが、あまりペースの上がらずに焦っている人もいるはずです。少し自分の心の中の空気を入れ換えに、話しに来てください。

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