ぱっと見た感じは強烈な印象かもしれませんが、
そして、染め出しした私自身も「ちょっとした冒険」のつもりでしたが、
これほど役立つ羽織は他に見当たりません。
ケミカル紫はズバリ「標準色」でございます。
産地モノにムキになっていた十数年前(初期にありがち)、奄美大島@地球マークがやたら欲しくなって、
この小さな点々(絣)の泥染めにダイブしました。
着物を着始めた頃に、あっという間に繁殖するのは黒系統の織物です。
「質のいいものを」
「ベーシックなものを」などとと呪文のように唱えながら買物を続け、
気がついたら箪笥の中でぎっしりコヤシ化・・・。
だって、着物を知れば知るほど、反対色合わせや柄の大小&■○合わせが楽しくなりますもん。
黒って段々物足りなくなってくるんです。
そして、着る人間の劣化・老化。
多くの場合において、着物より人間の方が早くヘタレますから、
黒系は否応無しに難しい状況に・・・黒を着て美しくいられる中高年女性は、本当に少ないです。
当然ながら、私も無理。
てか、無謀でした。
三十代の頃は肌の艶やかさと泥染めのジミ具合がいい感じに中和し、
正直言ってそれなりに似合ってたんですけどーーーーー。
中高年になってみると、ただ一言・・・・
冴えない。
「お金はかかってるんだけどねえ・・・・(シミジミ・・・)」
母親の一言で凹みが助長し、
現実を直視するのは嫌いな私はこの着物を“無かったモノとして”封印。
ところが、諦めきれるほどの価格の着物でもなかったので、
何とか救済したいという悲願かなってシャバに復活しましたというわけ。
ケミカル紫=恩人です。
他にも沢山救済しました。そしてこれからも。
ということで、毎シーズン最も活躍する羽織なのです。
ところで、暗い過去。
一つや二つ誰にだってありますわ。
おほほ。