先日、友人?(デワ)のポトン・ギギに招待され(・・・というかお手伝い)バリへ行って来ました。
ポトンとは「切る」という意味で、ギギは「歯」という意味。
直訳すれば「歯を切る」というこの儀式は、バリヒンドゥー教で最も大切な成人の儀式。日本でいう「成人式」のようでもある。
これはバリ人が一生のうちに通過していく数々の儀礼の一つで、一生のうちに終えなくてはならない儀礼である。「成人式」だからといって絶対に若いうちに儀礼をしなければならないわけではなく、金銭的な問題や結婚時に妊娠していた場合(妊娠している体は不浄とされており儀礼には参加出来ない)は、中年になってから儀礼を受ける場合も多く、死んだ後火葬前に簡単なムサンギ儀式を受ける場合もある(要するに死ぬまでに=火葬される前までに儀礼を済ませれば良い)。
儀礼の目的は、歯を削り平らにすることによって、動物のキバのように尖った歯が人間的な平らな歯並びとなり獣性を無くすというもの。日本では可愛いと言われる「八重歯」は、獣や悪魔などの穢れたものとみなされバリでは嫌われている。
儀式2日前の夜にバリに到着、翌日(ウブドに到着したのは既に当日)朝3時半に起きデワ宅へ向かいました。睡眠時間は約2時間・・・。
前日のこの日は「ラワール」と「バビグリン」作り。
朝早くからバンジャールの村人が来て準備が進むなか、私はひたすらコーヒー&菓子出しとニンニクと赤タマネギの皮むき。そんなのでこの日は終わった。
翌日儀式当日は、早朝4時半から化粧と衣装の着付けの手伝いから始まった。この日儀礼に参加したのはデワの従兄弟総勢15名。うち女性6名のメイクと着付けを3人の友達と担当。デワ家は上位3階層なので着付けはパヤス・アグンと呼ばれる豪華なもの。特に女性は頭に何本もの髪飾りと花を付け華やかにする。全員の着付けを終えたのが8時頃で、その後儀礼は始まった。
儀礼はムラジャン(屋敷寺)とバレ・ダギン(儀礼用の建物)で執り行われる。まずはムラジャンで削歯儀礼の前座儀礼があり、その後二人づつバレ・ダギンでサンギン(削歯師)によって、神々と家族の面前で執り行われる。
儀礼は砥ぎ棒のようなものでゴシゴシといった感じで削られる。儀礼後は熱い物や冷たい物は歯に浸みるのだそう。それにしても儀礼途中で歯に塗られる薬草のようなものが苦そうで思わず身がひけた。
その後削歯儀礼に伴なう儀式は深夜まで続く。私は午後の8時に失礼し次の日のムラスティ(先月30日に行われたデワの叔父葬儀の最後の儀式)に備えた。
ムラスティ当日は朝6時にデワ家集合。前々日と前日に比べれば少しゆくっくり寝れた方である。6時少し過ぎにデワ家に到着後すぐに車に乗せられゴアラワ寺院へ。寺院目の前にあるパンタイ(海岸)にて亡くなった人の葬儀で使ったお供え物やご神物を海へ流した後(亡くなった人の魂は自然界へと戻る)、ゴアラワ寺院でお祈りをする。全部の儀式が終了するのに6時間かかった。というものプンデターを待つ時間が長かった。この日は暑く強い日差しのなかプンデターを朝7時から待ち続けひさびさに日に焼けてしまった・・・。
これでデワの叔父葬儀とポトン・ギギは無事に終了し、私は夜の便でジャカルタへ戻った。

0