2011/3/5

久々に胸がアツくなった。  
http://www.nims.go.jp/news/press/2010/12/p201012240.html

不揮発キャッシュメモリを搭載した超高速超低燃費CPUが作れるってことだ。

物性については素人同然なんだけれども、これは本当にスゴいな。
ノーベル賞候補じゃん。
原子レベルで物質をコントロールした素子なんて作れるんだな・・・

需要があるだろうから、実用化までに10年もかからないだろう。
プレスリリースを見る限りでは、あんまり難しいカンジではないし。
回路の特殊な場所でしか動きません、という但し書きがついているけれども、あんまり大きな問題ではないように読める。
今年は驚くようなことが本当に多いなぁ。
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2011/1/3

哲学入門【バートランド・ラッセル】  
評価:★★★★
ノーベル賞受賞者。
面識することと、センスデータの二つを駆使して、はたしてモノは存在するのかを問おうというもの。
面識ってのは、とにかく感覚を通じて、なんとなくなにかが実際に存在したように感じる経験。
センスデータってのは、モノの特徴を示す情報の集合。

本人曰く、三文小説なのだそうだけれども、悪くないよ。
これを読むと、分析哲学の大雑把な流れはよく分かる。
70年代の人工知能は、この分析哲学を軸に考えられたものなのだなと思った。
結論を言うと、分析哲学だけでは自律型人工知能はムリだということになるんだろう。それでもOSやUIを作るための基礎になったのであろうことは容

易に想像できる。

翻訳もいい。
哲学書の翻訳って大仰で、読み手がトレーニングを積まないかぎりはナニを言いたいのかサッパリ分からないってことがある。
この本がスラスラ読める理由の半分は翻訳のおかげ。
解説と訳者解説を読めば、本書の内容はあらかた把握できるので、俺用のメモとして色々と抜き書きしておく。
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2011/1/2

認識の分析【エルンスト・マッハ】  
評価:★★★★
速度を表現する単位の、あのマッハ。
相対性理論の先駆者であり、物理学と経済学を結び付けようとした第一人者。
マッハの思考の経済学が、だいたい現在で言うところの、心理経済学と呼ばれるちょっと亜流のジャンルに似ている。
そのマッハが残した、講演集。
マッハの思想を読むならば、いきなり思想書を読むよりも口語から入った方がラクだろうと思ってこれから始めてみた。

一般的な科学史では、不当にもほとんど無視されている。マッハの延長線上にアインシュタインがあったという事実を知らないまま、大学を卒業しちゃう理科系大学生もいるだろう。経済学も物理学も哲学の一部だったってのは、忘れちゃいけない。

なんで人工知能論を考えるブログでマッハが必要かというと、簡単に言えば、思考とはどういうものなのか?ということを近代においてマジで考えた代表的な人物だから。立ち位置だけ見ていると、人工知能とか自動的に考える機械だとか、そういうものの考え方に近い人なんだよね。

また先に書いたように、絶対であると考えられていた時間に疑いの目を持ち、相対的な時間というものを考え始めた人でもある。
あらためて考えてみるに、相対的時間と絶対的時間というものは、コンピュータと人間という関係の世界でも似たようなことが起こる。
人力で動くと数年かかるものが、コンピュータとの対話によって数時間に縮めることができる。
コンピュータの処理能力と人間の処理能力とのコラボレーションが、ソフトウェア技術であり、一般的にいうコンピュータの能力だ。
このコラボレーションの中で、人間時間とコンピュータ時間(両方とも造語)と呼べるような、お互いに相いれない時間の感覚がある。
コンピュータにとっての時間とは、リソースを最小化する処理時間であり、人間にとっての時間はもっと多様で曖昧で面倒だ(だから人生において空気を読んだり、間を考えたり、あるいは相手自体を無視しなくちゃいけない局面が出てくる)
もし仮に自律的な人工知能らしきものが作られた時、この処理時間の相対性の問題はどうにかして人力で解決しなくちゃいけない。

さらにもう一つ。
マッハは、心理学と物理学を融合させようとした人物だった。
当時の心理学の基礎理論によって、心理学と物理学はいつか生理学を通じて融合するだろうという、かなり大きな構想を持っていた。
この構想どおりであるならば、心理も数式によって記述できうるものだったわけで、記述できるのであるならばコンピュータの上に心理っぽいものを作りだすこともできたわけだ。
いまの物理学は運動と物質とエネルギーを軸にした理論で組み立てられているけれども、心理学は相変わらずフロイトとユングの延長でアインシュタインのような画期的な仕事をした人物の名は寡聞にして知らない。荒っぽい言い方をすると、数式化できる心理学はまだまだこれからの話になる。

認識と誤謬、という章がなかなかに味わい深い。
認識されたのか、あるいは誤謬であったのか。これは事後的にしか分からないという点を強調しておきたい。
たんなるトライエラーであるといういい方もできるんだよね。

まぁ人工知能論を学ぼうとする人には必読。
認識論からの適当なアプローチくらいは知っておかないと、設計思想自体作られないんだよね。
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2010/10/5

ヴェーユの哲学講義【シモーヌ・ヴェイユ】  
評価:★★★★☆
発注ミスで買ってしまったのだけれども、重力と恩寵を読む前に、これで慣れておいたいいだろうと思って読んでみた。
本棚に置いておいたら、なんか早く読めと急かされている気がしてきたため、読み始めた。だいたいこういう予感はよく当たる。やはりいい本だった。

ふつうの哲学書となにか違う。
半分以上読み進めてようやく気付いた。
ふつうの哲学書ってのは、数人の哲学者の議論をもとにして、新しい哲学を生み出す。
ふつうの哲学入門書ってのも、人物別に議論していく。
しかし、この本はそういう構成になっていない。デカルトもライプニッツもマルクスもストア派もルソーも、ぜーーんぶ一気に出てきた上で、脈絡をつけようとしている。こういう本はちょっと読んだことが無い。

この本はいくつか間違いがある。
たとえば、光速が無限大の速さで進んでいる、という概念は無い。
経済学上の知識もちょっと危うい。配分と搾取が混同されている感がある。
しかしそんな間違いすらも瑣末なことであるかのような、たんに稚拙だと片付けられないスゴみがある。
速度、熱、迫力に押される。

こういう本を読むとジーンと来る。
認知科学や心理学や生物学についてのニュースを見たときに、ヴェーユならどう言うかな?という気にさせられる。
頭のなかに、自分に意見について文句を言ってくれる他人がいることは本当に幸福なことだ。
一方で、たった34年の人生でこれだけの熱と速度を体験してしまった人間を知ってしまうと、なんとなく不幸な気にもなってくる。これはジミヘンドリックスを知ってしまったギタリストが、自分の才能にガッカリしてしまう体験にも似ているかもね。

人文と理数ってのは、知識が多くなりすぎたがゆえに分化してしまっただけ。
もともと学問ってのは学問でしかなくて、世界をより知るとか人間をより知るという意味ではそんな分類すら意味がない。
改めてそういう思いにさせられた。

訳者のひとりは神戸大震災の被災者であったが、この本に勇気づけられたそうだ。
たしかに気持ちが弱っているときに読むと、力が湧いてくるような本だ。
なにで読んだのか忘れたけれども、戦後に自分の書斎でたった二冊の本だけが残っていればやり直せる、と言った学者がいた。本の一冊はたしか西田幾多郎の善の研究で、もう一冊は忘れた。俺にとってそういう本になりそうだね。


人工知能論を作りたいと思う限りは、どこかでヴェーユの目を意識しなくてはいけないという気がして、こちらに投稿することにした。
人によっては、マジメにミンスキーを読むより有益かもね。


引用したい話は山ほどあるけれども、解説のこの一文に尽きる。
>ヴェーユを、カトリックの神秘思想の研究家にしたがっているやつが多すぎる。そいつらは、クタバレバヨイ
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2010/4/7

マインズアイ 下 【ホフスタッター共著】  
長くなったので上下に分けた 

15、拒否反応を超えて
ジャスティン・ライバー
人間の記憶を外部へ記録できた場合、外部記憶を別の肉体へ再登録する。
はたして人間社会ではどういった事件が起こるのか?という話。
生理的に受け付けない余計なブツが、新しい肉体へ搭載されていることもある。二本目のちんちんくらいに考えたらいいだろう。

別に困らないけれどもな。
ブログとかtwitterって、外部記憶だし。日記や研究ノートだって広義な外部記憶だし。
当時の思想や精神状態といったフィルタを通してあるので、有用なのかどうかはまた別の話。

肉体的・生理的に問題があるってのは、ただの持病みたいなもんだから。
実際にこういう状況に陥っても、そんなにショックを受けないんじゃないんだろーかと考える。やることもやれることも大差ないし。
上記のように、脳機能がコピーできても、臓器機能の一部が移植できているだけだからねぇ。

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2010/4/7

マインズアイ 上【ホフスタッター共著】  
D・C・デネット共著。

人工知能の定番本のひとつ。
アラカルト方式でいろんな文章を持ってきては、知能や意識について色々と考えるという本。
もっと面白いかと思っていたんだけれども、想像していたよりもつまらないな。というか、自分でもう考えちゃったネタのほうが多い。

意識をあるーなしだけで考えるとつまらないな。
意識は確率論的に存在しているというほうが分かりやすい。
日常的に意識ってあったりなかったりでしょう。階層があるかどうかは分からない。
おそらく意味もそういう確率論的なとらえ方がいいんだろう。希望的観測。

短評をつけながら書いたほうが分かりやすそうだと思って、短評をつけながら読み進んで行ったら、14000文字を超える大書評になってしまった。
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2008/7/19

人工生命とオートポイエーシス その6  
推敲・画像作成中であるので変更アリ。


12、擾乱と相互浸透
ん〜とね、とりあえず環境からオートポイエーシスシステムへと与える擾乱について考えてみようか。
まずはこの二つ。
状態遷移図とシステムー構造図。



左側のオートポイエーシシスステムA。
アリがただエサを探してさまよっているようにしか見えない。

右側はオートポイエーシスシステムBは、ちょっと複雑。
アリがエサを発見し、他のアリへと餌場を知らせ、自分はエサを持って巣穴に帰り、さらにもう一度エサ場へと向かう。
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2008/7/19

人工生命とオートポイエーシス その6  
推敲・画像作成中であるので変更アリ。


12、擾乱と相互浸透
ん〜とね、とりあえず環境からオートポイエーシスシステムへと与える擾乱について考えてみようか。
まずはこの二つ。
状態遷移図とシステムー構造図。
クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します

左側のオートポイエーシシスステムA。
アリがただエサを探してさまよっているようにしか見えない。

右側はオートポイエーシスシステムBは、ちょっと複雑。
アリがエサを発見し、他のアリへと餌場を知らせ、自分はエサを持って巣穴に帰り、さらにもう一度エサ場へと向かう。
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2008/7/13

人工生命とオートポイエーシス その5  
10、Tell
プログラムの一部を抜き出した状態遷移図から、プログラム全体の状態遷移図へと話を戻す。

赤―青―緑の順番に追ってゆく。

マーキングしている、面取りした四角のtellに注目。
これは産出プロセスでtellが生じ、そのあとにほかの構成素が出来てしまうことを示す。なんの産出プロセスもなしに構成素が生まれるということはありえない。
ここでみっつの前提についてもおさらい。

(1)観察の結果分かるものはすべて構成素とする
(2)if文は産出プロセスとする
(3)複数のif文はひとつの産出プロセスとする
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2008/7/13

人工生命とオートポイエーシス その5  
10、Tell
プログラムの一部を抜き出した状態遷移図から、プログラム全体の状態遷移図へと話を戻す。
クリックすると元のサイズで表示します
赤―青―緑の順番に追ってゆく。

マーキングしている、面取りした四角のtellに注目。
これは産出プロセスでtellが生じ、そのあとにほかの構成素が出来てしまうことを示す。なんの産出プロセスもなしに構成素が生まれるということはありえない。
ここでみっつの前提についてもおさらい。

(1)観察の結果分かるものはすべて構成素とする
(2)if文は産出プロセスとする
(3)複数のif文はひとつの産出プロセスとする
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