盗まれた記憶の博物館(上)
盗まれた記憶の博物館(下)
この本は、「ネシャン・サーガ」の著者イーザウが書いた
歴史ファンタジーです。
そして、ドイツのブックステフーダー賞を受賞しています。
子供の読者によって選ばれる賞で、かつて
モモ
で有名なミヒャエル・エンデも
はてしない物語
で、受賞した名誉ある賞です。
子供に選ばれて受賞した本なのに、
難しくて、なかなか読めませんでしたε=( ̄。 ̄;)フゥ
古代から現代までの神々にまつわる話や
バベルの塔や哲学者の話を織り交ぜながら
現代のハッカーも出てくる、めまぐるしい展開です。
紀元前の記憶と、現代の記憶が行きかう町『クワシニア』。
そこに、父の記憶をなくした双子の弟オリバーが
独裁者になろうとするクセハーノの野望を打ち砕き、
連れ去られた父を連れ帰るために、仲間を見つけて進んで行きます。
双子の姉ジェシカは、現代に残り友達になった学芸員と
謎を解き明かし、オリバーと父を助けます。
両方の次元の話が、うまい具合に進んで
最後は、納得できる終わり方でした。
哲学者ゼノンやプラトンの言葉、バビロン神殿などの
細かな説明に手間取ってしまいましたが(;^_^A
舞台は、ベルリン。
ベルリンの壁や、ナチスドイツ、それに関わる話も出てきます。
忘れてはいけないのに、忘れられてしまう記憶として。。。
この本は、ファンタジーというより
過去の過ちを「記憶」としてとどめるだけで
忘れてしまう私達に、訴えるものがありました。
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★ラルフ・イーザウ★

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