異次元空間捕物帳  エッセー

前回に続き再び、《夜間飛行》 へと誘われた。

今回は、肉体から意識が出かかっているのは

視えているが、なかなか切り離せずもどかしか

ったので、意識体を高速でスピンさせて、その

加速で一気に肉体から飛び出してみせた。



飛び出した先は、古びた洋館の中らしく、加速

の勢いが強すぎたため飛行のコントロールが

ままならず、空中ピンボールのようにしばらく

中空を行ったりきたりと、為すがままだった。



ようやく落ち着き、「外へ」 と念じた瞬間、洋館

の上空にいて、建物の全体像が見て取れた。

同時に周りを見渡すと、そこは中世ヨーロッパ

の町を連想させる場所だった。わずかだが人も

確認できる。様子を見るため、遅めの低飛空で

観察していると、町外れに霧がかった森へと続く

道を見つけ、気になるので先を進んでみた。



森の奥には、宮殿と呼んでも差し支えない立派

な邸宅があり、門からではなく、一気に建物の

高さを飛び越え、上空から、邸宅中央の美しい

噴水のある中庭に降り立った。薄暗い中、微かに

二つの人影が並んで立っているのが確認でき、

隠れて近づいてみた。“彼ら”のテレパシーの会話

内容から、その二人の一方が他方に (もう君は逃げ

られない。ようやく私の仲間たちが来てくれた) の

ようなニュアンスの言葉を伝えてるのが読み取れた。



すると、急に薄暗い空の変調、いや、巨大な気配を

感じ上空を見上げるとあちこちに5、6体の虹色の

光をまとった超巨大な “船” が雲間からその姿を

現した。自身がお世話になっている “船” とは異なる

雰囲気を感じたので、本能的にその場から去った。



何というか似た雰囲気だが、より官僚的 (官憲的)?

なエネルギーというか。そういえば前回の夜間飛行

の次元世界で出会った “白いローブの金髪の女性”

の存在、気配を想起させるような威圧感・・・。



(何かの捕り物??) と一瞬、頭を過ったが、気に

せず邸宅を離れ、再び来た道を戻り先ほどの町へと

戻ってくると、もう少しだけ町の様子を観察してから

現実に帰還した。恐らく今回の体験の前後の文脈は、

次の飛行の際に明確になりそうな予感を禁じ得ない。



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“船” からの美しき使者  エッセー

連日の強いエネルギーの影響か、久し振りに

《夜間飛行》 が実現した。既に自分が飛んでいる

状況であることに気づき、ここはどこだと下を向くと、

一面の海。眼下には大小の島々が点在している。



その中でやや大きめの島が目的地だと直感し、

内陸部へと華麗に降り立った。人の気配はないが

住居らしきものがいくらかある。ただあまりにも

静かだ。言い換えると、人の気配は皆無だが、

見えない別の気配は島の至るところに感じるの

だが、なぜかそれらを視認できない。



島の中央部に小高い山があり、原始林で覆われて

いる。ここしかないと確信し一気に頂上まで飛んで

しまおうかと思ったが、なぜかそれはだめなような

気がして、真面目に麓から登ることにした。



しばらく道なき道を進むと、朽ち果てた鳥居らしき

門が視界に入った。そこから先には尋常ではない

無数の気配が漂い、どうしても本能的に鳥居をくぐ

れないでいると、そこから少し離れた別の方向に

何らかの “意思” を感じ、向かってみた。



そこにいたのは、長身の、白いローブのような衣服

をまとった、美しい金色の髪をした女性だった。

顔立ちがやや人間離れしているのが印象的だった。



(パピコ関係?) と心の中でテレパシーを送ると、

(いえ、七つの星系列です) と答えが返ってきた。

(あぁ、はぐれ姫さま系ね・・・)



(印を刻みます。それで視えるはずです) という

思念が送られてくると、ある模様が眩いエネルギー

と共に意識に入ってきた。すると、島に上陸してから

なぜか視えなかった例の無数の “人ならざるもの”

の気配の姿が、おかげさまでその印を通して観察

すると、はっきり視認できるようになった。



それを確認すると、白いローブの女性は (あとは

お任せします) といわんばかりの残り香を仄かに

漂わせながら、その場から姿を消した。きっと “船”

に戻ったのだろう。実は島に来てからずっと上の方

から何となく、こちらを覗く視線には気づいていた。



改めて先ほどの鳥居まで戻ると、その奥に潜むもの

の実体がはっきりと視てとれた。同時にここが異なる

ラインに存在し、現実次元に影響を与えていることも

理解できた。新たに得た眼 = 印を頼りに、恐る畏る

鳥居 = 門をくぐり、再び山の頂上を目指した ―



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象徴に託された機能  エッセー

意図された 《象徴》 は人を惑わすだけだが、

思慮の隙間をすり抜けてきた象徴は、更に

人を惑わすが、導きの機能を果たし得る。



とはいえ、世界が象徴に隠される所以はなく、

隠されていることを好む者だけが “隠されて

いる” という現れを彼の世界観に許している。



暴くことを望む者だけが “暴かれる” 秘密を

準備しておくのを彼の世界観に課している。



象徴の担う導きの機能とは、決して対岸へ

の渡し舟ではなく、あなたを一切、先導も

扇動もしない、動かざる船頭のようなもの。



船頭の姿をしているが、船頭の働きを為さ

ない渡し守の視線が示す先を目で辿った時、

象徴に託された機能は終焉を迎えるだろう。



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