夜中の海の見えるきれいな道を
私は一人であるいていく 月といっしょに
月が照らす 私の影を作り出す
青いような黄色いような 明かりの中 私はただあるいていく
月が照らす 私が一人なのを強調するかのように
月は言う
あなたは一人だね
独りでずっと歩いていくね
車も 他の通行人も 犬も 植物も 魚も
何もないところを一人で
私もそうだよ
独りであなたの後をずっとついてく
独りで独りのあなたを見ている・・・
月がそんなこといっても
私は一人
一緒じゃない 一緒じゃない
「一緒」じゃないのよ
どうせならそばにきてくれればいいのに
気軽に声をかけてくれればいいのに
月はただ上から眺めているだけ
私の足は止まらない
月は言う
もうすぐ県境よ
そろそろ止まったら? 足もぼろぼろ
無表情で歩く姿 でも進む道はまっすぐ
でも地球は丸いから ただ元の場所にもどるだけ
意味のないことをずっとして なんになるの?
やめなさい あなたの足がぼろぼろになるだけ
やめなさい わたしの心がしめつけられるだけ
月がそう言っても 私の知ったことではない
足がボロボロになっても 月の心がしめてつけられても
月はだって私だもの
そして私は月だもの
足を止めたって一人
私は足を止めない 月は心がしめつけられる
私はそれを感じて同じように心がしめつけられる 月はただひたすら私を眺める
一緒だけど一緒じゃない
「一緒」じゃないのよ

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