2009/10/30
菊池雄星君は、西武ライオンズに決まった。
やはり、花巻、宮沢賢治さんの故郷。岩手県。
南の県の仙台のチームに行って欲しかったね。
でも、渡辺監督はピッチャーだし、涌井もいるし、帆足もいるし、
岸もいるし、おかわり君(ああ、ピッチャーじゃないか)もいるし、
所沢だし、人気もあるし。まあ、いいところかもしれない。
しかし、たくさんのメジャーの球団も面接に来たりして、まだ10代の終わりの
少年には、それは、それは重い決断だったろう。メディア・アテンション
と、おそらく学校に届けられるたくさんのファンレター、外野の大人たちの
「話」「お話」「忠告」「進言」「アドバイス」「予告」など等。
でも最終的には、どうなるかはわからない。
スポルトが、丁度1年前に、大リーグ行きを決めた田澤純一にインタビューを
していた。自分の選んだ道は正しかったのだろうか?スポルト、そんなのわかる
はずないだろうが(まあ、番組でもそう結論付けていたけれど)。
初先発で、ニューヨーク・ヤンキースのA・ロッドに「さよなら」ホームランを
打たれたのは、それはそれで、メモリアルだ。2勝3敗 防御率7.46
その結果が相対的に(何と?)どうだったのかとうことは、比較がない。
だから、いいのだ人生は。選んだ道が、今の道だからだ。
田澤選手は、まだ社会人だったからいいけれど、本当に高校出たばかりの
(それでも、マー君やダルビッシュや松坂やその他、高校球児は、結構、
プロ入りして、2年目くらいには、立派なインタービューの受け答えをして
いたりするものね)青年には、ちと、過大なる注目は「痛い」かもしれない。
ドラフト会議。
1位の選手が必ずしもトップになるとは限らない。怪我などをしてしまうと、
全ては自分との戦いになる。高額の契約金をもらえるのも、活躍し続けるという
条件でのことだ。全員が活躍することなどない。誰かが打たれるか、誰かが打つか、
そういった世界なのだ。
人生が決まってしまう、ドラフト会議。
小学生の頃、僕は4年生くらいから少年野球のチームに入っていた。
小型の硬式ボールを使うのではなく、ゴム製の軟式ボール(OK-A)とかを
使っていた。日曜日毎に練習をして、時々、試合をした。監督とコーチ2人。
3人共、大人だった。おそらく今の僕の年齢より少し若いくらいだったと
思う。というより、監督やコーチの年齢を考えたことがなかったし、彼らが、
グランド以外で、どんな生活を営んでいるかも想像がつかなかった。
僕は、セカンドで、1番バッターだった。白地にブルーでSと入っていた。
安井スターズ。安井の星たち。西宮市立大社小学校に通っていながら、
安井小学校のチームに入ったのは、友人の紹介で、大社小学校には、野球の
チームがなかったからだ。
草野球のチームはあった。草野球では僕はピッチャーだった。カーブを
投げることができないピッチャー。よくキャッチャーの塚本君を困らせた。
「ふっくん、カーブのサイン出したやろ」
「ごめん、ごめん」
マウンドのところであやまった。
やがて、塚本君は直球しか要求しなくなった。やれ、やれ。
セカンドでその頃好きだった選手は、ジャイアンツの土井選手だった。
何気ない守備と、グリップの太いバットが好きだった。そして、ドラゴンズの
高木守道選手。小学生のくせに、なかなか渋い趣味だ。土井選手、ご冥福を
お祈りしています。セカンドではないけれど、シンシナティ・レッズのショート
ストップ、コンセプションも好きだった。小学生の頃ではないけれど。
安井スターズのサードは、同じ大社小学校だった、坂枝君だった。背が
高くて、カッコよかった。スラムダンクの桜木花道みたいな感じだった。
それでいて、グラブもバットもローリングスを使っていた。
大抵が、ミズノのカラーグラブとかを使っていたときに、坂枝君は、
アメリカのメーカーのローリングスだった。背番号「24」。渋い。
安井スターズではなかったけれど、同じ大社小学校の同級生に辰巳君が
いた。辰巳君は、ブラック・ジャガーズにいた。
中学の時(大社中学校だ)、クラス対抗のソフトボールの大会か何かで、セカンドと
ショートを組んだことがあった。センターへ抜けそうなボール、僕が取り、
辰巳君にトスで渡した。4-6−3のダブルプレーだった。
「ふっくんが、野球やっとたら、こうやっていいセカンドとショート
やったのにな」と、辰巳健一君がその時、つぶやいた。辰巳君は、野球を
中学でも続けたが、僕は、陸上部に入ってしまっていた。
その、辰巳君がもらした言葉が、10代初めの僕にとって、少し嬉しく、
そして、なぜか悲しかった。
そのとき、僕は、「失われた時間」の悲しさ、「そこにあったかもしれない時」
の悲しさを感覚的に学んだのかもしれない。
辰巳君、坂枝君、元気ですか。

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