2008/7/19
小倉のバー「まある」で働いていた27歳の店長が
自分の店を持った。旦過商店街へと向かう手前の商店街の
中にだ。
7月14日がオープンだった。僕が、小倉の良さそうなバー
を探しているときに見つかったのが、「まある」だった。
そしてそのカウンターの向こう側にいたのが、Kさんだった。
27歳で一国の主となったわけだ、凄い。
Kさんは、結婚している。家の中にはワンちゃんもいるらしい。
バーは午前2時まで開いているので、奥さんとは時間的にすれ違う
ことが多いということだった。横浜の中華街のバーの店長もそう
だった。隆一君だ。僕が20代後半の頃、よく出入りしたバーの
今は、オーナーになっている。残念ながら、彼は離婚をした。
奥さんとしては心配だろう。バーには男だけではなく、女の人も
ぞくぞくとやって来るからだ。そして、お酒を飲みながらのトーク
は、ちょっとカウンセラー的になったりして、お互いのことを
「ちょっぴり」わかった気になったりしてしまうのだろう。
話を聞きながら肯定してくれたり、時々、諭してくれるバーテンダー
(そしてそのバーテンダーがちょっぴりいい男だったりしたら)
に、女性は、そりゃあ「傾く」だろう。
初めて、昨日その店に行った。商店街の周りの店はすっかりと
シャッターを閉じていた。入り口には蘭の花やひまわりが飾って
あった。
落ち着いた雰囲気のバーで細長く店が広がっていた。僕が入ったときには、
チェット・ベーカーが歌っていた。
バーカウンターは、アフリカからのゼブラツリーというものだった。
バーのカウンターは、お客さんの言葉や沈黙が、時間を経て重なり合い
ながら、その形を変えていくのだ。そして時々、ぽろっと落ちた涙の粒や
ころがったグラスからのスコッチやカクテルのアルコールが、カウンター
の一部の色や密度を変えたりするのだろう。
だから、バーのカウンターは木がいい。しっかりとその時間の重なりを
じっくりと受け止めることが出来るからだ。
様々な種類のグラスが流れているのは、Kさんのこだわりだった。
一杯、一杯の飲み物のグラスが異なる。その飲み物とそのお客さんの
雰囲気に合わせてサーブしているようだ。
僕の隣には、小倉でも有名なホテルに勤務するHさんが座っていた。
きりっと顔が整った女性だった。「まある」の時からずっと通っている
らしく、Kさんとは年齢も近い(28歳)らしく、友達同士のように
話をしていた。
その彼女が飲んでいたのは、サントリーの角のハイボールだった。
渋いな。
彼女は、会社の上司がいかに、わかってないかということを話していた。
(きっと女性にとって、大抵の男性上司は、わかっていないになるのだろう)
頭の回転の速い、素敵な女性だった。しかし、完全に酔っ払っているようだった。
翌日が休みで、何も気にしないで朝まで飲んでいるつもりだった。
その彼女とKさんが言っていた。
「小倉は、まだまだ男尊女卑のところがあって、女は・・・
というところが残っているんですよ」
そうなんだ。九州男児って、男尊女卑のことじゃないよね。
そして、喫煙率が高いような気がする。ここ小倉では。僕が住んでいたどの地区より。
それでも「女がタバコ吸って・・・」とか勝手なことを男は言うらしく、
タバコを吸うことも目的でバーに来る女性もいるようだ。
それでも、制服姿の女子高生がくわえタバコで歩いているのを
見かけたりする。
そのバー N CROWN に来る前に20代前半くらいのある女の子は、明かりが落ちた
商店街で、店の柱でタバコを消していた。それって、「マナー」の問題でしょ。
品格が下がるだけだよ。
残念なのは、タバコの煙で、新鮮なネタの魚の刺身の味が落ちたり
してしまうことだ。飲んでいるときとかにね。
AERAの表紙近くのコラム(養老先生と内田先生が交互に書いている)
で内田 樹先生が、喫煙者が少数派になったから、急に「タバコを
1,000円にして税収をあげよう」なんて議論が出てくるのだ
ということが書いてあった。多数派のうちは、沈黙をし。その集団が
少数派になったら、攻撃が集中するという社会はどうなんだろう
ということだと思う。
1,000円というのは確かに乱暴な話かもしれない(イギリスなんか
は800円くらいするというようなことを聞いたことがあるけれど)。
その一方で、自国で喫煙者が減少してきたから、海外(特にアジア、その
中でも中国は大きなマーケット)に大々的な展開をするアメリカの
タバコ会社の戦略もどうなんだろうと思う。
新しいバーの開店にあたって、CDをプレゼントした。
アート・ファーマーの The Summer Knows だ。
開店、おめでとうございます。
コメントは新しいものから表示されます。
コメント本文中とURL欄にURLを記入すると、自動的にリンクされます。