2018/7/3

4494:熱中症  

 有間ダムまでの道はやがて上り始めた。そしてその斜度は厳しいものになった。距離はそれほどではなかったが、暑さのために心許なくなっていた体力はさらにその余力が低下していった。

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 有間ダムで一息入れてから、先へ進んだ。少し先には小さな釣り堀があり、その釣り堀を過ぎて少し行ったところに有間峠の上り口がひっそりとあった。

 有間峠は秩父側から一度上ったことがある。その時はヒルクラムを終えようとした頃から激しいゲリラ豪雨に襲われた。そのため路面が大変な状況となり、パンクなどのトラブルが相次いだ。

 その時のイメージがあまりにも強烈で有間峠というとなんだかトラブルに見舞われるのではないかという気になってしまう。

 その後、一度チームのロングライドでこちら側から上ろうとしたことがあったが、残念ながらその時は通行止めになっていた。

 そのため、名栗側から有間峠を上るのは、今日が初めてであった。この上り口から6kmまでは10%程度の厳しい斜度の坂が延々と続き、その後は尾根伝いにアップダウンが4kmほど続くと、チームメンバーから説明を受けていた。

 実質的なヒルクライムは6kmであるが、その6qが相当ハードなものである。しかも、この暑さである。ここまで走ってきてすでに疲労度は相当に高かった。

 「慎重にいかないと、途中で脚が止まりそうだ・・・」そう思いながら、ヒルクライムをスタートした。

 序盤はゆっくりと入った。皆、長く続く厳しい坂と猛暑を考慮して、慎重なペース配分で進んでいった。

 サイコンに表示される平均パワーは200ワットから220ワットの間に収まっていた。普段のヒルクライムよりも低い数値であった。

 「このくらいの負荷であれば、持つだろう・・・・」と思っていた。ジムでトレーニングするとき、大体このくらいの負荷で1時間ほどエアロバイクを漕ぐ。

 しかし、ジムでのトレーニングは、エアコンの効いた室内で行う。脚の余力も十分ある状態である。今日は、この暑さである。しかも脚の余力はあまりなさそうであった。

 上り始めて2km程までは、集団で走った。2kmから先は2名のメンバーがペースを上げていった。「今日は無理はしない・・・」と決めていたので、ペースは維持したまま走った。

 4名ほどの集団でしばし、厳しい斜度の坂に挑み続けていたが、異変が出始めたのは3km程走ったところからであった。

 気分が悪くなってきた。胃や胸に不快感が襲ってきた。「これはまずい・・・熱中症であろうか・・・」

 脚にも力が入りづらい。パワーは200ワットほどで、それほど無理な負荷をかけているわけではなかったが、「ここはパワーダウンしたほうがよさそうだ・・・」と思い、クランクにかける力を下げていった。

 サイコンに表示される10秒平均パワーは175ワットほどまで下がった。集団から切れて後方に下がっていった。

 パワーが下がっていくと、170を超えていた心拍数も160台前半まで下がってきた。気分の悪さは依然残っていて、解消されることはなさそうであった。

 実質的なヒルクライムエリアの6kmの半分ほどはまだ残っていた。ここから3kmほどは斜度は緩むことはない。

 オーバーヒートのためパワーダウンしたエンジンをどうにかこうにか回し続けて、その残りの坂道を上り続けた。

 175ワットほどの低めのパワーで、どうにか残りの3km程を走り切った。すると尾根伝いに走るアップダウンエリアに出た。

 奥武蔵グリーンラインのように短い下りと上りが繰り返される。体調が普通であればペースを上げたいところであるが、この状況ではそれもかなわずに、ゴール地点を心待ちにしながら、クランクを回し続けた。 



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